教えてくれたのは……マインドトレーナー 田中よしこさん

株式会社コレット代表取締役。心理学、脳科学、コーチングの知見を取り入れ、「自分を本当に知る」ことをメソッド化。個人セッションやセミナーなどを中心に、潜在意識を整え、本心と「未来の理想の思考」を引き出す方法を伝えている。『モヤモヤしない考え方』(ワニブックス)/最新刊『私は私を幸せにできる』(KADOKAWA)がある。
幸福度を上げる「クリスマスの過ごし方」5選
クリスマスが近づくと、SNSにはいつも以上に“映えた”キラキラした投稿があふれます。ふとそんな光景を見て、「私には何もない」と感じ、落ち込んでしまう方も少なくありません。
しかし、クリスマスを“自分を一番大切に扱う日”にできたら、心は驚くほど満たされていきます。今回は、幸福度を上げる「自分を慈しむクリスマスの過ごし方」を5つご紹介します。
1.自分へのプレゼントを「物」ではなく「時間」で贈る
高価な物を買うよりも、“自分のために時間を使うこと”こそ、最高の贈り物です。たとえば、スマホの電源をオフにして好きな音楽を聴いたり、お気に入りの場所で一年を振り返ったりするなど、心がほっとする時間を意識的につくってみましょう。“誰かのために動く日常”から離れ、自分の感情と向き合うだけで、脳は安心を感じられます。
心理学では、自分を大切に扱う行為が自己受容を高め、幸福度を長期的に上げることが分かっています。自分が本当に喜ぶことを探してみてくださいね。
2.「誰かと比べる」代わりに「自分を褒める」時間をつくる
SNSを見ていると、他人の幸せがまぶしく見えることがあります。しかし、それは“外の世界の光”であって、あなた自身の価値とは関係ありません。
夜、キャンドルを灯して「今年よく頑張った自分」をひとつずつ褒めてみましょう。脳は、褒められるとドーパミンが出る仕組みになっています。誰かに褒められなくても、自分自身が認めることで幸福度は確実に上がりますよ。
3.心を満たす「ひとりクリスマス」を演出する
「人と違う=良くない」という思い込みを、今年こそ手放してみませんか?
お気に入りのワインを飲む、映画を観る、ゆっくりお風呂に入る——そんな時間も、考えてみれば十分にぜいたくでありがたいものです。誰のためでもない、自分のための時間を丁寧に過ごすことで、心の緊張がゆるんでいきます。
脳科学的にも、リラックスしているときに、幸福ホルモンであるセロトニンが増えることが分かっています。静かな時間やリラックスタイムこそ、自分の心が喜ぶ音を聴ける貴重な瞬間なのです。
人といるほうがリラックスできる方は、賑やかな場所に出かけるのもOKです。ひとりでも、誰かとでも、とにかく「自分が楽しい」と思えることを本気で探してみましょう。
4.「ありがとう」を自分に伝える
「よく頑張ったね」「ここまで来たね」と、自分に言葉で感謝を伝えてみてください。声に出すことで、脳は「感謝された」と認識します。
涙をこらえた日、我慢した夜、笑顔で乗り越えた朝。私たちは、一年を通して、自分なりに毎日を精一杯過ごしてきました。そのすべてを「ありがとう」で締めくくることで、心はやさしく整っていきます。
5.来年の「自分への願い」を一行だけ書く
「もっと軽やかに」「もっと自分を信じて」「たくさん笑う」など、たった一行でいいので、来年の自分が「どのような自分でいたいか」を書いてみましょう。それが“未来の自分へのクリスマスカード”になります。
脳は、言葉にすることでイメージを描き、プラスの感情を伴うものは現実にしようと働きかけます。その一行が、あなたの行動の軸になってくれるのです。イメージが浮かばない方は、まずは“自分への願い”を探すことから始めてみてくださいね。
自分を満たしてあげるクリスマスを
クリスマスは、“誰かに愛されているか”、“人から見て幸せか”を確かめる日ではなく、“自分をどれだけ愛せているか”を思い出す日です。周りと比べる必要なんてどこにもありません。今年のクリスマスは、あなたがあなた自身を一番に抱きしめてあげてくださいね。





