ナゾの三角の正体は「スリップサイン表示マーク」

結論から言うと、タイヤについている三角マークは“タイヤのスリップサインを知らせる”目印です。
そもそも「スリップサイン」とは何なのか。それは、タイヤの交換時期を知らせる大切な役割を果たします。タイヤは摩擦で徐々にすり減り、表面の溝がなくなります。
このスリップサインが出た場合は、車が滑りやすくなる可能性が高い状態。三角マークは、スリップサインの位置を示す重要な目印なのです。
※マークの形状・位置はタイヤ銘柄によって異なることがあります。
タイヤの交換時期
タイヤの交換時期は、夏タイヤと冬タイヤで目安が異なります。
〈タイヤの交換時期〉
- 夏タイヤ:残り溝1.6mm(スリップサインが出たとき)
- 冬タイヤ:新品時の50%(プラットフォームが出たとき)
※スリップサインは全タイヤ共通で残り溝1.6mmが法定使用限度です。
※冬タイヤは50%摩耗した時点で冬用としての性能が失われます。
夏タイヤの場合は、三角マークが示す部分の残り溝が「1.6mm」になったとき(スリップサインが出たとき)が法定使用限度で、必ず交換が必要です。スリップサインが出たタイヤは、縦溝が途切れているように見える状態になります。ただし、安全の観点では残り溝が「4mm以下」になった時点で交換することをおすすめします。

ちなみに、夏タイヤのスリップサインは、五円玉を使うと簡単に残り溝をはかれますよ。

溝に五円玉を差し込んで、「五」の文字の三画目(真ん中の横線)が見えたら残り溝は4mm、「五」すべての文字が見える場合は1.6mmです。
冬タイヤには「プラットフォーム」という専用の摩耗サインがあり、タイヤ側面の矢印マークが位置を示しています。 冬タイヤの場合は、100円玉を使って残り溝をはかりましょう。五円玉と同じように溝へ差し込み、「1」の文字が見えたらタイヤの換えどき。残り溝が半分以下になっている目安です。
※タイヤ側面の「↑矢印マーク」(4ヶ所)が位置を示しており、 夏タイヤの「△三角マーク」(4〜9ヶ所)とは別のマークです。
※冬タイヤにはスリップサイン(三角マーク)とプラットフォーム(矢印マーク) の両方が付いています。
タイヤの換えどきを逃さない
タイヤの溝が減ると、車検に通らない、整備不良車両となるほか、走行そのものに危険が生じます。ブレーキを踏んでも止まるまでに時間がかかるおそれがあるため、できるだけ早く交換しましょう。
冬タイヤへ履き替える今のタイミング(地域や気象条件に応じて)で、ぜひチェックしてみてくださいね。
※簡易目安であり、タイヤ銘柄やサイズによって誤差がある場合があります。

