教えてくれたのは……タスカジのみけままさん
家事代行マッチングサービス「タスカジ」の人気ハウスキーパー。20年以上もの間、家事代行・ハウスクリーニングに携わり、経験を生かしたテクニックで家中の汚れをピカピカに。レビュー評価が圧倒的に高く、熟練の掃除ワザでリピーター続出。タスカジで講師としても活動している。テレビ・雑誌・WEBなど各種メディアにも多数出演し、生活に役立つ家事ワザを紹介している。
じつはNG!「キッチン用洗剤」にまつわる掃除方法2選
SNSや動画で見かける便利なお掃除テク。キレイになっていく様子を見ると、「試したい!」と思うこともありますよね。しかし、じつは素材に負担をかけている方法もあるのをご存じでしょうか?
今回は、よく目にするけれど、じつはNGな掃除方法を2つご紹介します。
NG1.アルミ素材に「強力なアルカリ洗剤」を使う
せっかくの大掃除、キッチンをピカピカにしたくて強力な洗剤を使いたくなることもあると思います。ですが、ここで気をつけたいのが、アルミ素材の設備です。
使ってしまうとどうなる?
コンロやレンジフードなどがアルミ素材でできている場合もあります。アルミはとてもデリケートな素材。キッチンは油汚れがつきやすい場所なので、ついアルカリ性の洗剤を使いたくなりますが、アルミはアルカリに弱いという性質があります。
たとえば、洗剤を吹きかけたまま放置してしまうと、表面の色が抜けてモヤっとくすんだようになったり、“アルミ焼け”のような状態になってしまうことも。特に、シルバーのアルミ素材そのままで仕上げられている部分は要注意です。
最近では、コンロのトッププレートもガラストップに見えて、実はアルミ素材が使われていることがあります。年末になるとよくCMで見かける「強力に汚れが落ちる!」と謳っている洗浄力が高い製品を何気なく使ってしまうと、スプレーした部分だけ色が変わってしまったケースも少なくありません。
使ってよい素材であるかを必ず確認することが大切
「よく落ちるから」と勢いで使ってしまうと、素材を傷めてしまう恐れがあります。アルカリ性洗剤の裏面には「アルミ製品には使用不可」と書かれていることもあるため、使える素材・使えない素材をしっかりチェックして、安心・安全にお掃除してくださいね!
NG2.金属や天然石に「クエン酸」を使う
ナチュラルクリーニングで人気のクエン酸。水アカなどの汚れに効果的なので、キッチンや洗面所などの水回りで活躍してくれますよね。ですが、すべての素材に使えるわけではないんです。
NGとされている素材の種類
基本的に、クエン酸は金属にはNGです。水回りでよく使われているステンレス素材にはOKですが(※)、鉄や真鍮(しんちゅう)などの金属には使えません。さらに、天然石(大理石や御影石など)にもNGです。あまり家庭で使われていることは少ないかもしれませんが、もし該当する素材がある場合は注意しましょう。
※ステンレスは濃いクエン酸を数時間以上かけて染み込ませるようなパック洗浄を行うと、まれに変色が起きることがあります。サッと拭いたり、短時間の使用であれば心配ありませんが、念のため長時間の浸け置きは避けた方が安心です。
使ってしまうとどうなる?
たとえば、コンロの五徳などにうっかり使ってしまうと、五徳の素材によってはサビや変色の原因になることもあります。ご依頼者さまのお宅で実際にあったケースですが、五徳の汚れを落とそうとして食洗機にクエン酸と一緒に入れて洗浄したところ、サビたような状態になってしまったそうです。
その後、五徳は買い替えることになったそうですが、こうした失敗は意外とよくあります。「ナチュラルだから安心」と思わず、素材との相性をしっかり確認してから使うことが大切です。
「よく落ちる」だけで選ばず、素材に合った洗剤を選ぶのがキレイな状態を長持ちさせるコツです。大切なキッチンを守るためにも、洗剤選びは慎重におこなってくださいね!






