教えてくれたのは……マインドトレーナー 田中よしこさん

株式会社コレット代表取締役。心理学、脳科学、コーチングの知見を取り入れ、「自分を本当に知る」ことをメソッド化。個人セッションやセミナーなどを中心に、潜在意識を整え、本心と「未来の理想の思考」を引き出す方法を伝えている。『モヤモヤしない考え方』(ワニブックス)/最新刊『私は私を幸せにできる』(KADOKAWA)がある。
幸福度が高い人が実践している「心をあたためる4つのセルフケア」
冬の寒さが、ふとした心細さを呼び込んでくることはありませんか? 理由もなく涙もろくなったり、誰かに無性に会いたくなったりして、「なんだか弱くなってしまったのかな」と感じることもあるかもしれません。
しかし、そんなふうに自分を責めなくて大丈夫です。日照時間が短いこの季節は、幸せホルモンと呼ばれる“セロトニン”が減少し、気分が落ち込みやすくなるもの。これは、人が生き物として自然に感じる、生理的な反応なのです。
では、幸福度が高い人たちは、そんな冬の静けさをどのように味方につけているのでしょうか。今回は、冬の幸福度を高めるために取り入れたい「心をあたためる4つのセルフケア」をご紹介します。
1.寂しさを「悪者扱い」しない
冬の夜長に、ふと訪れる寂しさ。この感情を「いけないこと」「惨めなこと」と捉えてしまうと、心は急速に冷え込んでしまいます。感情をどう受け止めるかで、心の温度は変わってきます。
幸福度が高い人は、寂しさを「誰にも邪魔されない自由な時間」と言い換えます。仕事や家事に追われる日々の中で、静寂は本来、最高のご褒美のはず。誰とも話さない日があっても、「今日は自分とたっぷり対話できた」と考えてみてください。
あえて部屋の明かりを落とし、キャンドルを灯して、その静けさに身をゆだねてみましょう。寂しさを「極上のソリチュード」として味わう余裕が、大人の心に深みをもたらしてくれます。
2.「午前中の15分」の心の栄養時間をつくる
冬のメンタル不調の最大の原因は、“日照不足”。心にエネルギーが湧かないのは、いわばバッテリー切れのような状態です。これを解消するには、精神論ではなく物理的な「光のチャージ」が必要です。
晴れた日の午前中、たった15分でいいので、外の空気を吸ってみましょう。ウォーキングなどの運動ができなくても構いません。ベランダに出る、窓際で日向ぼっこをする——。それだけで、脳内にはセロトニンが分泌され始めます。
植物が光合成をするように、私たちも光を浴びて心を養う生き物です。「今の私は、心の充電中」と思いながら、太陽のあたたかさを肌で感じてみてください。
3.「温かいもの」で胃袋から安心感を送る
「心」と「体」はつながっています。体が冷えているとき、人は不安や恐怖を感じやすくなることが分かっています。逆に言えば、体を内側から温めることで、心は自然と「安心」を取り戻してくれるのです。
不安を感じたら、温かいスープやココア、生姜湯を一杯、ゆっくりと時間をかけて飲んでみてください。ただ飲むのではなく、マグカップの熱を両手で包み込み、湯気を吸い込みながら、温かい液体が食道を通って胃に落ちていく感覚を丁寧に味わってみましょう。そのじんわりとした熱が、「あたたかい気遣いで守られているよ」というサインとなり、凍えた心を溶かしてくれます。
4.「冬眠モードを許可」して眠り時間を楽しむ
自然界の生き物たちが冬に活動レベルを落とすように、人間も「朝起きられない」「休日は寝てばかり」というのは、体がエネルギーを蓄えようとしている証拠。だからこそ、この時期は、自分に「冬眠許可証」を出してあげましょう。
そんなふうに過ごしたくなるのは、「だらしない」のではなく「春に向けて根を張っている時期」だからなのです。眠くなったら、抗わずに毛布にくるまり、ふわふわの気持よさを味わってみてください。その心地よさを味わうことこそが、冬ならではのマインドトレーニング。「心地よい」というプラスの感覚をしっかり体にインストールしておくと、春には必ず、色鮮やかな花が咲きます。
冬は「自分を慈しむ」ための季節
「寒くて動けない」のは、もしかすると、神様がくれた「少し止まって、自分を抱きしめてあげなさい」というメッセージなのかもしれません。
無理にポジティブにならなくてもOK。温かいお茶と、肌触りのいい毛布があれば、それだけで今日のあなたは大丈夫です。心まで冷やさないように、自分自身を労わりながら、あたたかくしてお過ごしくださいね。




