子どもの将来は「親の生き方」に影響する?臨床心理士が教える3つのポイント

家族・人間関係

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2026.07.07

臨床心理士・公認心理師のyukoです。子育てに熱心な親御さんほど、子どもからは「自分の人生を後回しにしすぎている大人」に見えていることがあります。すると子どもは、“大人になること”に希望を持ちにくくなったり、親の人生に責任を感じてしまったりします。子どもが本当の意味で自由に将来を考えられるように、親はどんな姿を見せていけばよいのでしょうか。

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子どもは親の言葉ではなく、暮らし方を見ている

子どもは2人とも小学生になり、今まで以上に忙しい日々。平日は仕事、帰宅後は夕飯づくり、宿題の確認、習い事の送迎。週末も子どもの予定でほとんど埋まっている。久しぶりに友人からランチに誘われたが、子どもの送迎や日々の予定を考えて断った。そのやり取りを聞いていた娘から「断ったの? 行けばよかったのに、楽しい予定断っちゃうなんてもったいない」と言われ、なんだかモヤモヤ。

疲れている親出典:stock.adobe.com

親は子どもに「将来のために好きなことが見つかるといいね」「進路は自由に選んでいいんだよ」と伝えます。
もちろん大切なメッセージですが、子どもはしばしば親の言葉と、親の暮らし方に矛盾を感じています。

たとえば、

  • 親自身が楽しみにしている予定がほとんどない
  • 会話の中心がいつも子どものこと
  • 「忙しい」「疲れた」が口ぐせになっている

そんな姿を見ていると、子どもは自然と「大人ってそういうものなんだ」と学んでいきます。
また、「親が自分のために我慢している」と感じて、プレッシャーを抱えたり、親に気を遣おうとする子も。
親子ともに、安心してのびのび生活するためには、どうしたらよいのでしょうか。

「大人になるのも悪くない」と思えるために家庭でできること 

ここで大切なのは、「親も趣味を持ちましょう」という話ではありません。
重要なのは、子どもが“親の幸せの責任者”にならないこと。
そのために家庭でできることを紹介します。

親の機嫌を子どもに委ねない

子どもは親の感情の変化にかなり敏感です。

たとえば

  • テストの点が良いと親が嬉しそう。
  • 弟が言うことを聞かないと不機嫌な空気が長く続く。
  • 習い事で結果が出ると親が元気になる。

そんな経験を繰り返すと、子どもは無意識に「親を安心させるのも自分の仕事」と感じることがあります。
だからこそ大事なのは、親が子ども以外のことでも機嫌よく過ごしている姿。

  • 友達との電話で笑う。
  • 好きなドラマを楽しみにする。
  • 仕事で嬉しかった話をする。

笑顔の女性出典:stock.adobe.com

そんな小さなことでも、子どもは「ママはママで楽しそうだな」と感じます。
子ども自身の成果や気分と、親の機嫌は別物と思えることが重要なんですね。

親にも、親以外の時間があることを見せる

真面目な方ほど、子どもの前では常に親の顔を見せているべきと感じているかもしれません。
しかし子どもの自立を考えると、”親以外の顔”を見せた方がよい影響があります。
友達といる姿、仕事に熱中している姿、趣味を楽しむ姿。
「親は、親という役割だけで生きているわけではない」と思ってもらえた方が、子どもは自分の世界を生きやすくなるからです。
親以外の役割も楽しんでいる姿を見せていけると、子どもは将来をより広い視野で肯定的に想像しやすくなるんですね。

「子どもがいない未来」の話をしてみる

子どもは親が思う以上に、自分が大人になった後の家族の姿を想像しています。
「私がいなくなったら、この家はどうなっちゃうんだろう」という不安があると、親子双方がゆがんだ依存関係に陥ってしまうことも。

ときには夫婦で、

  • 「子どもたちが大きくなったら旅行したいね」
  • 「その頃はこんなことしてるかもね」
  • 「老後はこういう暮らしもいいよね」

などの会話を自然と取り入れてみるのもよいでしょう。

会話する夫婦出典:stock.adobe.com

「自分がいなくてもこの家は回っていくんだ」という感覚は、子どもを寂しくさせるばかりではありません。
むしろ、そんな家の方が子どもは帰ってきたいと感じるもの。

親は親で楽しんでいる。
その実感が、子どもをより自由に広い世界へ送り出してくれます。

子どものために頑張ることは、とても大切です。
しかし、「子どものためだけに生きること=子どもを大切にする」ではありません。

親自身が自分の人生を楽しむ姿を見せること。
それは子どもの「大人になるのも悪くないかもしれない」という気持ちにつながります。
そして何より、「あなたが私の人生の全部じゃなくていいんだよ」という安心感を伝えられることでしょう。

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著者

yuko

yuko

臨床心理士・公認心理師。現在は小児の総合医療センターと大学の心理教育相談センターにて勤務。児童期から思春期の子どもへのカウンセリングやプレイセラピー、子育てに悩む保護者の方への育児相談を専門にしています。色彩心理学やカラーコーディネートについても学んでおります。

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