この子、こんなこと言う子だったっけ
小4の娘。小さいころからおしゃべりが好きで、寝る前は布団の中で今日の出来事を話してから寝るのが日課だったし、小学校が始まっても友達の話を全部話してくれた。親子で仲が良く、このままずっとこんな感じなのかなと思っていた。しかし最近は急に口数が少なくなり、何を聞いても「別に」「普通」「大丈夫」ばかり。親が知らない世界も持ち始めているようだし、なんだか寂しい。
思春期は子どもが成長していく過程の一つですが、子どもだけが変わる時期ではありません。
親が持っている「この子はこういう子」というイメージも、少しずつ更新していく時期といえます。
子どもの思春期とうまく付き合っていくために、親は何を手放していく必要があるのでしょうか。
思春期が来る前に、手放しておきたい3つの思い込み
1. 「親には何でも話すべき」を手放す
子どもが何でも話してくれると、親は安心します。
「学校で何があった?」「誰と遊んだの?」「先生は何て言ってた?」
これまで普通だった会話が、ある時期から少しずつ減っていきます。
すると、「何か隠しているのかな」「相談してくれなくなった」と不安になることがあります。
しかし、思春期に入っていく子どもにとって、「話さない=親への拒絶」とは限りません。
「なんで何も話してくれないの?」と追いかけるのではなく、「話したくなったら聞くよ」くらいで一度引いてみるのがおすすめです。
何でも話してくれる関係ではなく、話したくなったときに安心して話せる関係を目指すくらいがちょうどよいでしょう。
2.「子どものことは親が一番よく分かっている」を手放す
思春期の始まりで「この子、こんなこと言う子だったっけ?」と戸惑う親御さんは少なくありません。
- 家では無口なのに、友達とはよく話している。
- 小さい頃は人前に出るのが苦手だったのに、学校ではリーダー役をしている。
- 親には見せたことのない言葉遣いをする。
子どもが成長すると、親の知らない顔が増えていきます。
子どもと真摯に関わってきた親御さんほど、子どもを見失ってしまった感覚に陥りやすくなるもの。
しかし、実際は「子どもの世界が広がった」ということ。
だからこそ、「最近、この子はどう変わってきたんだろう?」と、ときどき見直してみるのが大切です。
親が子どもの変化に気づき、自分の中にある子どものイメージを更新していくことは、思春期の親子関係を築くうえで大切です。
3. 「反抗=親子関係が悪くなった」を手放す
思春期が近づくと、「今までは素直だったのに」「なんでそんな言い方するの?」という場面が増えてきます。
もちろん、暴言や暴力など、放置してはいけない行動は止める必要がありますが、親に反対すること自体を「問題」と考えすぎないことも大切です。
たとえば、「今日は勉強したくない」と言われたとき、「そんなこと言ってないでやりなさい」とすぐ修正するのではなく、「そっか。じゃあ、どうするつもり?」と返してみる。
- 親と違う意見を言っても、関係が壊れない。
- 反対意見を言っても、話を聞いてもらえる。
この経験が、自分の考えを持ち、伝える力につながっていきます。
そして親にとっても、「言うことを聞かせる」から「違う考えを持つ人と一緒に暮らす」へ、関わり方を変えるタイミングなのかもしれません。
思春期は親の心も大きく揺さぶられる時期。
だからこそ、親が準備しておきたいのは、子どもの反抗への対策ではなく、「今までと同じでなくても大丈夫」と思える心の余白なのかもしれません。
子どもが離れていってしまう時期ではなく、親子関係を見直し、よりよい形に変えていく時期として、過ごしていけるといいですよね。



