教えてくれたのは……マインドトレーナー 田中よしこさん
株式会社コレット代表取締役。心理学・脳科学、コーチングの知見を取り入れ、「自分を本当に知る」ことをメソッド化。個人セッションやセミナーなどを中心に、潜在意識を整え、本心と「未来の理想の思考」を引き出す方法を伝えている。著書に『自分の気持ちがわからない沼から抜け出したい』(KADOKAWA)がある。
「いつも同じメニューを頼む人」が運を逃してしまう3つの理由
はじめに、オードリー・ヘップバーンの言葉をご紹介させてください。
「人生は挑戦であり、変化を受け入れることで新たな道が開ける」
この言葉は、同じメニューを頼むことが運をつかむのか、それとも逃がしてしまうかの重要な手がかりになっています。その理由を詳しくお届けします。
1.新しい経験を逃がす
このようなシーンを想像してみてください。
食事に行った際に、Aさんは毎回新しいメニューを注文し、さまざまな料理を楽しんでいます。一方で、Bさんは「自分も挑戦してみたい」と思いつつも、新しい選択に躊躇し、いつも無難なメニューを注文します。
これは、人生においても同じ思考パターンが反映されます。ということは、AさんとBさん、どちらが運をつかむ人なのかは明らかですよね。
思考パターンが固定されてしまうと新しい刺激が少なくなり、生活が単調で退屈に感じてしまうこともあります。新しい経験は脳を刺激し、ドーパミンの分泌を促します。
たとえメニューの注文であっても、新しいチャレンジです。日常生活に新たな刺激を取り入れることができますよ。
2. 柔軟性が低下する
同じ選択を繰り返すことは、柔軟性を低下させる原因に。柔軟性の高い人ほどストレスを感じにくく、ポジティブな考え方を持ちやすいのだと、心理学者も指摘しています。
柔軟性が欠けていると適応力も下がるため、ストレスの範囲が広がります。その結果、良い運をつかむのが難しくなってしまうのです。
3. 自己成長の機会が少なくなる
新しいものへの挑戦は、自己成長にとって大きな一歩です。つまり、いつも同じメニューを頼む=自己成長の機会が少なくなるということ。新しい経験をすることで自己効力感が高まり、自信につながることが研究でも分かっています。
様々な経験により、脳のデータベースが増えるため、会話力や伝達力をアップさせることも可能に。さらに創造力と想像力を高める助けにもなってくれます。想像力は、問題解決の能力の向上に役立つのです。
また、新しいものにアンテナを張っておくと、日常の楽しみが増えて満足感を高められ、QOLの向上にもつながります。自分の成長のために「新しいメニューにも挑戦してみよう」と背中を押してあげてください。
新しいメニューを試すメリットはたくさん!
新しいメニューに挑戦しないことが、運を逃すことにつながる理由はお分かりいただけましたか?
新しい選択や挑戦をすることで、脳の可塑性(脳の機能回復)が高まります。これは、運だけでなく、脳の健康を保ち、学び続ける力まで養ってくれるのです。
さらなる幸運を引き寄せていくためにも、まずは新しいメニューを試してみることから始めてみてはいかがでしょうか。