国語は平均以上なのに算数は赤点。どう克服させたらいい?
勉強全般できないわけではないけれど、教科による得意不得意の差が激しい子は多いでしょう。
- 本を読むのは好きだけど、漢字の書き取りが苦手で身につかない。
- 理数系はできるけど、国語や社会の暗記が全然できない。
- プログラミングやPCには興味がもてるけど、机上で勉強する5教科は全然身が入らない。
受験や将来のことを考えると満遍なく力を伸ばしてほしいけれど、得意不得意は誰にでもあるものだし……。でもこのままで大丈夫だろうか。得意を伸ばすのと、苦手を克服するのはどっちが大事? 苦手な教科を避けていたらちゃんと取り組ませるべき? と悩む親御さんは多いでしょう。
何をどこまで頑張らせたらいいのか、どんな風に背中を押したらよいのかを考えてみます。
「苦手」との上手な付き合い方
本人の性格を理解する
性格と同様、苦手との付き合い方も人それぞれ。
まずは子どもの性格を理解することが第一です。
- 現時点でかなり言い聞かせたとしても、自分が嫌と思ったことはやらない性格。
- お気に入りの先生や場所であれば、苦手なものにもチャレンジする可能性がある。
- 頑張りたい気持ちはあるものの、どのように取り組めばよいかがわからず困っている。
これまでの傾向や普段の様子、今の状態から、子どもに合った方法を探っていく必要があるんですね。学校での様子を知っている担任の先生や、視点を変えて子どもを見ているパートナーや祖父母と意見交換をしながら考えてみるのもおすすめです。
無理にやらせず、日常から興味を広げる
子どもが、苦手なものにもある程度取り組む意思があった場合、どのようなところから始めたらよいのでしょうか。
無理に課題をやらせても、苦手な気持ちがさらに強まってしまいます。
- 苦手教科にまつわる漫画から親しむ
- 日常との繋がりから興味を持てるようにする
- 実際の学年よりも下げた教材から取り組む
など、ハードルを下げ、日常との繋がりから興味を広げていくのがおすすめです。
旅行や体験学習など大それたものでなくても、TV番組や関連動画、雑誌など身近なものから勧めてみるのがよいでしょう。
時間や範囲を限定して取り組む
勉強に向き合う気持ちがでてきたとしても、全部を規定通りにこなすのを求めないことが肝心。
- 1日5分〜10分の課題に取り組む。
- 1日5問、2ページのみ取り組む。
- 見る・聞く・書く作業のうち負担の少ないものから取り組む。
範囲や作業を絞って、取り組めるところからトライしてみましょう。
小中学生の「負担」は大人の想像以上
親御さんに知っていただきたいのは、小中学校のうちは大人が思う以上に負担が大きい時期であるということ。
学習内容としては、小学校中学年から中学にかけて学習内容が具体的なものから抽象的な内容に変わる時期でもあり、学習の差がぐっと開いてきます。また、自分についての意識も強くなる多感な時期、自分が何ができないのかに目が向きやすくコンプレックスを抱き始める時期ともいえます。また、発達障がいを抱える子は、小学校低学年から中学年頃もっとも強く特性がでやすくなり、不得意なものに向き合うことがかなりの心労に。
一方、高校に入り、少しずつ自分を受け入れる準備ができたり、将来の見通しを持てると、学習もしやすくなります。自分の中で「これはここまで頑張ろう」と折り合いをつけられたり、「この目標のために頑張ろう」と思えたりするんですね。
小・中学校の時期の負担感をしっかり理解した上で、背中を押したり、休憩したり、塩梅を見つけていけるとよいですよね。