心配事の9割は起こらない。「心配性の人」が心を安定させるための“3つの思考法”

カルチャー

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2024.10.23

「仕事のプレゼンで失敗するかもしれない」「子どもが学校でいじめられていないか」など、心配事で頭がいっぱいになっていませんか? “心配性の人”が心を落ち着かせるためには、どのようなことを意識するとよいのでしょうか。心理学や脳科学に詳しいマインドトレーナー田中よしこさんに「3つの思考法」を教えていただきました。

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教えてくれたのは……マインドトレーナー 田中よしこさん

マインドトレーナー 田中よしこさん

株式会社コレット代表取締役。心理学・脳科学、コーチングの知見を取り入れ、「自分を本当に知る」ことをメソッド化。個人セッションやセミナーなどを中心に、潜在意識を整え、本心と「未来の理想の思考」を引き出す方法を伝えている。『モヤモヤしない考え方』(ワニブックス)より新刊発売。

心配性の人が「心を安定させる」思考法3つ

心配事があると、頭の中でぐるぐる回ってしまって止まらない……。新しい不安が次々と現れ、どんどん追い詰められていくような感覚に陥ってしまう人はいませんか? しかし、心配事の9割は起こらないことが研究で分かっています。

「分かっているけれど止められない」そんなあなたのために、心を安定させるための思考法をお届けします。

1.「シンプルに現実と向き合う」

まずは、心配事を細かく分析してみてください。その中には、自分ではどうにもできないことや分からないことは含まれていないでしょうか?
具体的にいうと、他人の考えていることや変えられない過去、誰にも予測できない未来などが挙げられます。そのため、心配事があるときは、問題を冷静に観察し、自分にできることを探し出すことが大切です。

プレゼンする女性出典:stock.adobe.com

例えば、「仕事のプレゼンで失敗するかもしれない」という不安がある場合、プレゼンの内容を見直したり、苦手な部分や不安な部分に取り組んだりすることで、自信を取り戻せます。重要なのは、心配事に対して実際に取り組める“具体的な行動”を選ぶことです。「神様にお願いしたから大丈夫」や「おまじないを唱えたから大丈夫」というものではなく、自分自身で対処したという事実が大切なのです。

マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究によると、現実に基づいた行動をとることで心配が減り、コントロール可能な要素に焦点をあてることでストレスレベルが低下することが明らかになっています。これにより、成功の確率が高まるのです。現実を見て自分にできることに対処し、難しい問題に直面したときには、周囲の人にアドバイスを求めましょう。

2.「心配する時間を制限する」

時間を気にする出典:stock.adobe.com

心配事に振り回されている人は、感情をコントロールできずに困っている人がほとんどです。心配を止められない人は、「心配事にかける時間は〇時間」と決め、意識的に自分で時間を制限してみましょう。
例えば、「気になって仕方ないけれど、〇〇の番組が始まるまでにする」と決めるなどして、それ以外の時間は別の活動に専念するように、次の予定を立てます。

シンクの掃除をする女性出典:stock.adobe.com

次の予定としておすすめなのが、心をスッキリさせる活動です。私のイチオシは、台所やお風呂の掃除をすること。泡立ててシンクを磨き、水を流してキレイにすることで、心配事も一緒に流せたような感覚になれます。クライアントさんの中には、ストレッチをしたりお風呂に入ったりすることでスッキリするという方もいらっしゃいます。みなさんそれぞれに合った方法があるので、自分に合った方法をぜひ見つけてみてください。

無理に気持ちを切り替えようとすると、逆効果になることも。心配事にかける時間を意図的につくり、その時間を制限することで心の軽さが感じられるようになりますよ。

3. 「自分に優しくする思考パターンを身につける」

不安になる女性出典:stock.adobe.com

心配性の人は完璧主義な部分があり、自分を責めてしまいがちです。自己批判をやめて、自分に優しく接することで、心の安定が得られます。

「うまくいった」「うまくいかなかった」という結果のみに焦点をあてた思考パターンに陥っていませんか? 成功するまでの過程にも目を向けているでしょうか? 「うまくいかなかったらどうしよう」といった思考が出てくる状態は、「うまくいかないとダメだ」というプレッシャーを自分自身にかけているのと同じです。

笑顔で話す女性出典:stock.adobe.com

マイナスの経験も、すべて学びや成長に役立てることができます。心配事を抱えていると、一人で解決しようとしてしまうこともあるかもしれませんが、周囲のサポートは大きな助けになります。友人や家族、専門家に相談することで、新しい視点を得られます。サポートを受け入れることは、自分に優しくするための一つの方法だと心に留めておきましょう。

「心配事の9割は起こらない」

心配性の人は、つい最悪の結果を想像してしまいがちです。未来を予測することは難しいため、脳は可能性の低いリスクにも敏感になってしまいます。しかし、それを過度に信じることが心の不安を増幅させる原因なのです。

「心配事の9割は起こらない」と自分に言い聞かせて、3つの思考を身につけるように意識してみてくださいね。

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著者

shukana

shukana

小学生、幼稚園児の男の子のママ。出産前まで紳士服業界に携わり、TES(繊維製品品質管理士)の資格を取得。 暮らしをより楽しく、よりラクに過ごすための方法を日々模索中です。

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