「幸福度が高い人」の賢いお金の貯め方と使い方“3つの秘訣”

カルチャー

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2025.06.03

お金に対して、ポジティブな感情を持てていますか? 幸福度が高い人は、お金との付き合い方も上手。賢くお金を貯めたり使ったりできると、自分自身だけではなく、周囲との関係もより豊かなものになるそうです。今回は、公認心理士の渡邉 文子さんに「3つの秘訣」を詳しく教えていただきました。

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教えてくれたのは……渡邉 文子さん

渡邉 文子さん

キャリアデザイン・インターナショナル(株)代表。公認心理師、MBA、国家資格キャリアコンサルタント、Gallup認定ストレングスコーチ。起業と子育ての経験から女性の自律的で幸せな生き方を支援。著書に『めっちゃ知るだけ!こころとからだの幸せ法則』(文芸社)。厚生労働省版ストレスチェックシステム監修。

幸福度が高い人の賢いお金の貯め方と使い方「3つの秘訣」

お金の使い方次第で、心の満足度や幸福感に大きな差が生まれることをご存じですか?
今回は、幸福度が高い人が行なっている「お金の貯め方と使い方の秘訣」を3つご紹介します。お金と上手に付き合っていくためのヒントにしてみてくださいね。

1.「誰かのため」に使う

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お金に限らず、時間もですが、自分が所有しているものを他者に使うことで、幸福を感じることが研究で明らかになっています。誰かのために行なっているつもりが、実は自分の幸福にもつながっているのです。

カナダのブリティッシュコロンビア大学のエリザベス・ダン教授の研究によると、他人のためにお金を使ったり、時間を費やしたりする行動は「主観的な幸福感」を高めるとされています。そして、それは経済的な状況には関係がないとのこと。この理由として、人間が社会的動物であり、他者との関係性や貢献しているという感覚が幸福度に寄与するためだと考えられています。

誰かのために時間やお金を使う行動の内容は、あなたの原体験や応援したいテーマなどによって、さまざまだと思います。その行動が自分自身の幸福にもつながり、お互いの幸せが循環するのです。「自分が誰かの役に立てている」という感覚や実感が、あなたにさらなる幸福感をもたらします。

2.誰かと「共有できる経験」のために使う

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昔、 “思い出はプライスレス”というキャッチコピーがありましたが、まさにその通りだと思います。お金には変えられないような経験や思い出を誰かと共有し、感動を味わう楽しい時間こそが、幸福感そのものです。心が共振するとき、人は幸福感を感じます。時間の共有、共有できる人とのつながりの体験のためにお金を使うことは、幸福に直結すると言えます

例えば、贅沢旅行でも超節約旅行でも、どちらも素敵です。そのためにお金を貯めるのも、楽しみの一部。「一緒にどこへ行こう、何をしよう」と考えるだけでワクワクしますよね。脳には、関心がある情報をオートセンサーで収集する仕組みがあり、その情報を見るたびに幸せを感じられます。旅行の準備中、旅行中、そしてその後の思い出。これらを通じて、あなたは長期にわたって何度も幸せを感じることができます。

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このような資産のことを「非地位財(ひちいざい)」といいます。非地位剤は地位財(高級車やブランド品、年収など)と比べて、人々の健康や幸せな人生に大きな影響を与えることが、アメリカで行なわれた75年間の研究でも明らかになっています。大切な思い出を共有できるための経験が、幸福度を高めるのです。ということは、近所のお散歩でも幸福になれるということ。“何のための貯金”かで、幸福度が変わりそうですね。

3.将来に「自分が満足できる選択肢」を増やすための自己投資

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幸福感とは、満足感でもあります。そして、満足感を得るためにお金が必ずしも必要でないことは前述の通りです。では、あなたにとって満足感が高い人生とはどのようなものでしょうか?

それは、「自分が選びたい」と思う選択肢が複数存在し、その中から自由に選択できる状況であることです。そのためには、知識や経験を増やし、自分の成長につながるための投資を行なうことが大切。これらの投資は、目に見えない複利の資産です。すぐに返ってくるわけではありませんが、さまざまな形となって将来的にあなたの満足感を高める生き方につながります。

それが何であるかは、自分自身にしかわからない(専門家に相談はできますが、決めるのは自分)ものですが、意識して過ごしていくことは、きっと将来の幸福感につながります。努力して自分に投資したお金や時間は、いつか何かの形できっと実を結ぶはずです。その日を夢見て、前向きにがんばりましょう!

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著者

shukana

shukana

小学生、幼稚園児の男の子のママ。出産前まで紳士服業界に携わり、TES(繊維製品品質管理士)の資格を取得。 暮らしをより楽しく、よりラクに過ごすための方法を日々模索中です。

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