教えてくれたのは……飯塚そね先生

性格分類学®の第一人者として、夫婦関係や親子関係、人間関係の悩みに向き合い続けてきた飯塚そね先生。エニアグラムをベースに、発達心理学や脳科学の視点を取り入れた独自メソッドで、多くの人の人生をサポートしています。
「私の育て方が悪かったのかな……」と悩むお母さんたちへ
――お話を聞いていると、性格分類学®は、子育て中の方にすごく必要な気がします。
子育てには、マニュアルがないですよね。みなさん手探りで頑張っていて、だからこそ、悩んでいる人が多い。そういう方にこそ、「まずは焦らずに、お母さん自身を学びに来てください」と伝えたいです。
――子育てに悩んでいる人こそ、性格分類学®を学ぶべし! ということですね。性格分類学®を学ぶことで、具体的にどんな子育ての悩みから解放されますか?
「自分の育て方が悪かったのかな」とか、「私のせいでこの子はこうなってしまったのかな」と悩んでいるお母さんたちは、その悩みから解放されます。そのためにはまず、自分がどういうお母さんなのかを知ることが大事です。「私は、すごく責任感が強いお母さんなんだな」とか、「ほったらかしタイプのお母さんなんだな」とか。自分のそのパターン、価値観を知るということに向き合ってみてほしいです。
――”自分のタイプを知ることで、子育てが楽になる”と聞いても、ピンとこない人もいるかもしれません。
親は、「これは、絶対に子どもにとって最高の愛情だ!」と思いながら子どもに愛情を注いでいます。けど、親と子どもの性格が違うと、せっかく注いでいる愛情も、ちゃんと伝わっていないことのほうが多いんです。
――注いでいる愛情が伝わっていないことがある!?
驚きますよね。でも、本当にあるんです。例えば、子どもが自立できるように促すタイプのお母さんは、子どもが転んだときに「自分で立ちなさい」とか、「自分の失敗は、自己責任だよ」という言葉がけをします。痛い思いをして学ぶとか、ライオンが崖から子どもを落として自分で這い上がらせるというように、それが愛情だと考えるからです。もちろん、そう育てられた子どもは強く育ちます。ただ、そのお子さんが、手取り足取り全部やってほしい、ひとつひとつ丁寧に教えてもらうことで安心できるタイプだった場合、「自分は親から愛されてないんだ」と捉えてしまうんです。
――それは……。親子間で、ものすごいすれ違いが起きますね。
そうなんです。逆に、「水筒持った? 〇〇持った?」「靴、ちゃんと履いて」と、全て先まわりした子育てをする親もいます。自分が先に生きている分、自分の持つ知識やルールをしっかり子どもに教えることで、子どもは間違いなく幸せになれる。それこそが愛情だ! と思ってそうするんです。けど、子どもが、自立させてもらいたいというタイプだった場合、手取り足取りやられることで、「お母さんって、私を信用してないのかな」って捉えちゃうんです。
親と子どもは“別の人間”。性格が違うのは当たり前
――性格が違うと、同じ物事の受け止め方もそんなに変わるんですね。
まず前提として、親と子どもは別の人間なので、性格が違うのは当たり前です。ただ、多くの親は、「自分が良いと思う方法」で愛情を注いでしまいます。それが、子どもにとっては受け取りにくい形になっていることもあるんです。
――“子どもと親は別の人間”。そうですよね。私も、そこを意識しないといけないなと思いながら子育てをしています。
だからこそ、まずは親に自分の性格を知ってもらいたいんです。自分がどんな価値観を持っていて、どんな関わり方をしやすいのかを理解することで、「なぜこの対応をしているのか」が見えてきます。そこが分かると、「子どもにとってはどう受け取られているのか」という視点が持てるようになります。
――その視点を持つと、子育てはどう変わりますか?
一番大きいのは、子育てに関して無理をしなくなることです。「こうあるべき」という理想に縛られるのではなく、「この子には、この関わり方が合っている」と、柔軟に考えられるようになります。そうすると、親子関係もとても楽になりますし、お子さん自身も安心して成長できるようになります。子育てに関してのストレスがかなり減りますよ。
親子関係は、何歳からでも修復できる

――すごいですね。今聞いていて感じたのは、親は愛情を注いでいるつもりでも、「愛されていない」と感じていた子どもは、その気持ちをずっと残したままなのでは? ということ。そうなると、親子関係はずっとずれたままということになるんですか?
何歳になっても親子関係は改善もしますし、育めます。
――過去にできた親子関係のすれ違いを、今からでも修復できるということですか?
できます。コンサルを受けに来る方の中には、「とっくに亡くなっているけど、今でも父親が憎くて仕方ない」という方もいます。「絶対に許せない」という方も。でも、夫婦関係のときにもお伝えしましたが、過去は変えられるんです。
――どのように変わるか、具体的に聞いても良いですか?
性格を学ぶと気づくんです。“勘違いしていた”ということに。性格が違うから、うまく伝えられていなかったこと、うまく受け止められていなかったことを知ると、注がれていないと思っていた愛情をたくさんもらっていたということに気づける。そうすると、「絶対許せない」と言っていたお父さんに会いたい、「ありがとう」と伝えたいという気持ちになるんです。
――泣けますね……。もう会えないとしても、そういう気持ちになれることで、幼少期の傷が癒されるということですね。
癒されます。そして、自分を許せます。本当の許しは、敵を許すのではなくて、自分を許すこと。それを根本的に学べるのが、性格分類学®だと思っています。
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親はみんな、子どもを愛しています。でも、その愛情が“相手に届く形”になっているとは限らないというのは、新しい視点ではないでしょうか。
性格の違いを知ることで、「愛されていなかった」のではなく、“受け取り方が違っていた”と気づけるというお話に、感じるものがある人も多いのでは?
次回はいよいよ最終回。
性格分類学®を学ぶことで、人生や人間関係はどう変わっていくのか、40代の生き方について、飯塚そね先生に伺います。


