“間違った食欲”をコントロールする方法とは?
日本初のアスリートフードマイスターであり、自身もトライアスロンの選手として活躍していた経験をもつ村山彩さん。2人のお子さんを出産後、現在は、アスリートはもちろん一般向けにも、健康なからだを作る仕組みづくりを広める活動を行なっています。
そのひとつが「食欲コンサルタント」としての活動です。
「そんなにおなかが空いていないけど、目の前にあるとつい食べたくなっちゃうことってありますよね。そういう口先だけが欲している食欲を私は“間違った食欲”と呼んでいます。ただ、食べたい欲ってすごく強いもの。だから、ちょっとお茶を飲むとか、マッサージするということでは癒されないんです」
じつは村山さん自身も、かつて“間違った食欲”と向き合ってきたひとりだといいます。そんな自身の体験と、たくさんのダイエット希望者の食生活をコンサルティングしてきた経験から生まれたのが、食欲をコントロールするための村山式“方程式”です。
食べたくなったら「運動」をして、食欲のセンサーを整えよう!
村山式“食欲をコントロールする方程式”
①全身を使った汗ばむ運動を20分以上する
②正しい食事を2食続ける
③①〜②を3セット行う
(例 1セット目:水曜日 2セット目:土曜日 3セット目:翌水曜日など)
「よく“食べちゃったから運動しよう”なんて言葉も耳にしますが、じつはそれって、やけ食いをコントロールできていないですよね。食べたい欲ってすごく強いものだから、それを相殺して、かつ健康にプラスに働くことといえば、やっぱり“運動”。これを最初にやるというのがポイントです。
私も食べたいと思ったときは、とにかく走るようにしていました。走るのが苦手な方は、全身を使って掃除をするとか、めちゃくちゃなダンスをするとか、それでもOK。『全身を使って汗ばむこと』が運動だと私は思っています。
そうして運動してからだの中の“大掃除”をすると、不思議と食べたいものが変わります。リフレッシュしたからだと心、きれいに整ったからだと舌がおいしいと感じるものを、2食続けて食べてください。
なぜ2食かというと、反復することでからだに覚えさせたいからです。1回だとイベントになってしまうので、2食は続けましょう。これを3セットやってみてください」
「正しい食欲」「正しく食べる」とは?
村山さんは、運動後にからだが整った状態で欲する食欲を「正しい食欲」と呼んでいます。
「運動をして“正しい食欲”を取り戻すことで、正しく食べることができるようになります。では、正しく食べるとはどういうことか。私が目安にしているのが“ヘルシー・イーティング・プレート”です」
「ヘルシー・イーティング・プレート」とは、ハーバード大学公衆衛生大学院が提唱しているバランスのいい食事のガイドラインのこと。プレートの半分は野菜とフルーツ、4分の1は全粒穀物、残りの4分の1は高たんぱく質な食材という割合で、油はヘルシーな植物オイルを、飲みものは水、ノンシュガーのお茶・紅茶・コーヒーをとることが推奨されています。
この割合を目標に、どんな食材を食べればいいかということは、村山さんの近著『まずはこの17食材を 「いつもの食事」で健康になれる』に紹介されています。
「正しく食べることが習慣化するのがベストですが、体調のサイクルによってはやけ食いしたくなるときもあると思います。“負のループ”に入ってしまったら、また運動からやり直せばOKですよ!」
村山彩さん直伝の「代謝を促す万能調味料」は3つの食材だけで美味しくてダイエットに最適!作り方はみじん切り玉ねぎと塩、水を加えて2~6日ほど置くだけ!
教えてくれたのは
●アスリートフードマイスター 村山 彩さん
ラジオ局勤務を経て映像製作会社でプロデューサー業を務めていたとき、多忙から体を壊したことをきっかけに「食と運動」を見直し、野菜ソムリエ、アスリートフードマイスターの資格を取得。自身でもトライアスロンを始め、3年目に大会で優勝。現在は「食×運動=豊かな心・健やかな体」をモットーに、健康維持の仕組みづくりを広めている。『あなたは半年前に食べたものでできている』、『まずはこの17食材を 「いつもの食事」で健康になれる』など著書多数。
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