女性の約40%が一生に一度は薄毛に悩んでいる？！
薄毛といえば中年男性の悩みというイメージが強く、女性が声を上げて相談しづらい悩みであると感じている人は多いのではないでしょうか。ところが、「薄毛は男性の問題と思われがちですが、成人女性の約40％が、一生に一度は薄毛を発症すると言われている」と語るのは、聖心美容クリニック 統括院長の鎌倉先生。先生自身も、「薄毛に悩む女性は近年増えている」と感じていて、聖心美容クリニックで薄毛治療を受ける患者さんのなんと約半数は女性なのだそう。
もはや女性にとってメジャーな問題となっている薄毛に対して私たちはどのようなアプローチをしていけばいいのでしょうか。鎌倉先生に詳しくお話を伺いました。
早めの対策が鍵！
「最近髪のボリュームが足りないな」と朝の身支度のときに思うことはあれど、自分の頭頂部やバックスタイルを直視することはないので、ついつい後回しにしがちな髪の問題。どのような段階から薄毛と判断し、どのような対策があるのでしょうか。
まず「薄毛を自覚したら早めの施術をおすすめします」と先生は言います。その理由は「薄毛が進行すると毛根自体が死んでしまい、発毛が望めなくなる可能性があるから」というもの。「逆に、症状が軽いうちに治療することで、比較的短期間に改善しやすい傾向がある」ということなので、後回しにせず、薄毛を自覚したら即座に対策を打つことが大前提だといえます。
薄毛のサインは？
自分では気がつきにくいだけに、気づいたときには進行してしまっている可能性があるのが薄毛の怖いところ。薄毛が始まるサインはあるのでしょうか。
「頭皮環境が悪化すると薄毛につながるので、頭皮に赤みがある、痒い、硬いといった症状は薄毛予備軍といえるでしょう。また、髪の毛に艶、コシ、ボリュームが無くなってきたと感じる場合も薄毛のサインです」と鎌倉先生。
ボリュームの減少や髪の状態に加えて、頭皮の状態に注目することが早めに薄毛に気がつけるポイントですね。
意外！？こんなことが薄毛の原因に
女性の薄毛の原因にはどのようなものがあるのでしょうか。
「女性の薄毛の原因は①ストレス ②極端なダイエット ③頭皮ダメージ ④ホルモンバランスの乱れ」の４つが主な原因に挙げられるといいます。
③の頭皮ダメージと聞いてもピンとこないかもしれませんが、「日常的に髪の毛を結ぶこと」も薄毛の原因になりうるのだそう！ 「髪の毛を結ぶことで毛髪が引っ張られ、頭皮に負担がかかり起こる脱毛症で、牽引（けんいん）性脱毛症」と呼ばれる」とのこと。「カーラーや巻き髪も同じく髪の毛を引っ張るので注意が必要」。
加えて注意したいのが「洗髪後にドライヤーを使わず、頭髪を濡れた状態で長時間放置すること」。「雑菌が繁殖し頭皮が炎症を起こして薄毛につながる可能性が高いため、ショートヘアの方でも必ずドライヤーで乾燥させる」ことが大切。ポイントは「頭皮を乾かすようにドライヤーの風を当てて、髪の毛に少し湿り気があるかな？くらいまで乾かすこと」だそう。
こうしてみると、現代女性であれば誰もがあてはまりそうな原因ばかり。薄毛はとても身近な問題であるということがわかります。
どこの薄毛に悩む女性が多い？
美容クリニックには薄毛で悩む女性が多く訪れるはず。どの部分の薄毛に悩んでいる人が多いのでしょうか。鎌倉先生によると「女性の薄毛はほとんどが、頭部が全体的に薄くなる”びまん性”」だと言います。「びまん性の薄毛は、分け目が広がり、トップのボリュームが減少、地肌が透けて見えるような症状が現れる」というもの。
男性の薄毛が部分的（M字や頭頂部など）なのに対して、女性の薄毛は全体的に薄くなることが多いのだそう。「髪にボリュームが無くなった」と感じたときは、薄毛の黄信号といえるかもしれません。
女性の薄毛の治療法とは？
具体的に、聖心美容クリニックではどのような施術があるのかというと、「飲み薬、塗り薬、医療用サプリメントの処方から始めることが多い」とのこと。これなら抵抗なく始められそうです。
「もうすこし本格的な治療となると”成長因子（グロースファクター）”と呼ばれる発毛効果のある薬剤を頭皮に導入する治療があります。患者様の８０％が発毛効果、２０％が抜け毛改善を実感されています※」
※聖心美容クリニックの臨床データより
「最先端治療としては、患者様ご自身の脂肪と脂肪幹細胞を頭皮に注入する”ケラステム毛髪再生”があり、休眠中の毛根を活性化し、かつ頭皮の血流を改善することで発毛が期待できます」。
薄毛の段階に合わせて治療法が変わっていくようですが、内容をみると、やはり早めの対策が重要なようです。
教えていただいたのは
統括院長
鎌倉達郎先生
Profile
聖心美容クリニック全10院の統括院長。横浜市立大学医学部臨床教授、日本美容外科学会理事、日本臨床医学発毛協会認定の発毛診療指導認定医も務める。2016年にアメリカの医学雑誌にて再生医療に関する研究論文が最高賞を受賞（日本人美容外科医初）。再生医療の技術を自分の頭髪にも活用し、体を張って現在の薄毛治療の施術を確立した。
もはや現代女性にとって、メジャーな悩みともいえる“薄毛”。「恥ずかしいから」「相談しにくいから」とためらっているうちに、薄毛が進行してしまうかもしれません。薄毛の原因となる要因に気をつけて生活しつつ、必要と感じたら早めに専門家の門をたたくことも選択肢に入れておきたいですね。
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