マスクの中の口臭は口内環境の悪化が原因!?歯科医師おすすめの唾液力を高める方法とは?

心と体

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 マスクと口臭

2021.01.29

新型コロナウイルス感染予防のため、外出時はつねにマスクを着用することが当たり前となった今、ふと自分の口臭が気になったことはありませんか? もしかしたらそれは、口内環境の悪化や唾液の質と量(唾液力)が低下しているのかもしれません。

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もくじ

コロナ禍で唾液力が約50%以上悪化!
唾液力低下でしのびよる健康リスクとは?
唾液力が低下する要因TOP3
マスクで口呼吸が増えてない?
唾液力を高めると感染症対策に
歯科医師が考える唾液力を高める方法
水分補給
発酵食品を食べる
唾液腺マッサージ

口内環境の悪化や唾液の質と量が低下することでどのような健康リスクが生じるのか、そして唾液力を上げるためにどのような対策方法を行なうべきなのか、歯科医師の意見をご紹介していきます。

コロナ禍で唾液力が約50%以上悪化!

昨今、診察の中で口内環境が悪化している患者様が増えていると思いますか?出典:general-research.co.jp■調査概要:「マスク時代における唾液力」に関する調査
■調査期間:2020年12月25日(金)〜2020年12月26日(土)
■調査方法:インターネット調査
■調査人数:1,065人
■調査対象:歯科医師
■調査主体:ゼネラルリサーチ

歯科医師の診察の中で口内環境が悪化している患者が増加
8割以上の歯科医師が口内環境が悪化している患者が増えていると回答
(『とても増えている(34.1%)』『増えている(53.0%)』)

診察の中で、患者の唾液の量と質は下がっていることを実感
9割以上の歯科医師が『とても下がっている(27.2%)』『下がっている(68.0%)』と回答
半数近くの歯科医師がコロナ禍前と比べて50%以上〜70%ほど唾液力が悪化している患者が増えていることを実感しているとのこと。

唾液力低下でしのびよる健康リスクとは?

1位『口臭の悪化(53.7%)』
2位『虫歯(50.6%)』
3位『歯周病(50.1%)』
4位『味覚障害(17.0%)』
5位『脱水(16.9%)』

唾液力が下がることにより、口腔内のバリア機能が低下してしまうことでさまざまな健康リスクが生じてしまう可能性があるようです。マスク着用時に「口臭が気になる…」という方は、唾液力が低下しているサインかもしれません。

以降の結果はコチラ:『嚥下(えんげ)障害(16.5%)』『大腸炎(16.2%)』『誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)(12.2%)』『動脈硬化(8.8%)』『糖尿病(7.0%)』『認知症(6.5%)』『大腸がん(4.0%)』『花粉症(2.4%)』

唾液力が低下する要因TOP3

唾液力低下の要因出典:www.photo-ac.com

1位『ストレス(53.8%)』
2位『会話量の低下(42.4%)』
3位『運動不足(35.0%)』

以降の結果はコチラ:『歯磨きの仕方(29.9%)』『水分補給不足による脱水(28.4%)』『睡眠不足(23.7%)』『偏った食事(16.1%)』『女性ホルモンの低下(14.8%)』『加齢(14.4%)』『早食い(13.9%)』『不規則な食事(朝食抜きなど)(11.9%)』『喫煙(8.8%)』『アルコールの摂取(5.9%)』『入れ歯(1.0%)』

新型コロナウイルスの感染予防により、私たちの生活は大きく変わりました。人と人との接触を極力減らすことが求められ、不要不急の外出自粛要請やテレワークの導入など、今までとは全く異なる働き方、生活様式が生まれてきました。
それに伴い、自宅で過ごす時間が増え、これまでとは違ったストレスを感じることも増えたのではないでしょうか。そして、コロナ禍において人との会話量の低下したことや、運動不足なども含め、これらのことは、唾液力が低下する要因でもあることが判明しました。

マスクで口呼吸が増えてない?

前項に唾液力低下の要因としてあげられる3つを挙げましたが、9割以上の歯科医師の多くが唾液の量と質の低下に直接的に関係していることとして「口呼吸」があると考えているようです。さらに、コロナ禍のマスク着用は、口呼吸の原因になるとした歯科医師が9割以上。ほとんどの歯科医師が、口呼吸が唾液力の低下に繋がると考え、マスクの着用が口呼吸の原因にもなっているとしているのです。

また、歯科医師の7割以上が口呼吸する子どもは増えていると実感しているとのこと(『とても増えた(23.8%)』『増えた(51.1%)』と回答)。以前から変わらず口呼吸をする子どもが一定数いるとされていましたが、なぜ口呼吸をする子どもがここまで増えているのでしょうか?

■口呼吸する子どもが増えた理由は?
・アレルギー花粉症など鼻腔の溜まりやすい子が増えたため。
・運動、会話の機会が減り、マスクで息苦しさを感じるため。
・コロナの影響で子どももマスクを常時着用する様になったため。

唾液力を高めると感染症対策に

唾液力出典:www.photo-ac.com

唾液力は、口内環境、口臭に大きな影響を及ぼすことがわかりましたが、それに加えて9割以上の歯科医師が、唾液の量と質が高い状態は、ウイルスや細菌などの感染対策になると考えているようです。

■歯科医師が唾液の量と質が高いことが感染対策になると考える理由
・唾液には菌を殺す、増やさないなどの効果があるから。
・唾液によってウイルスの侵入を阻止する効果があるから。
・口腔内が常に洗浄される状況になるため。
・唾液には菌の繁殖を抑える効果があるので。

歯科医師が考える唾液力を高める方法

唾液力を高めるには出典:general-research.co.jp

水分補給

マスクをしていると、なんとなく喉や口周辺に湿り気を感じているので、忘れがちになりますが、こまめな水分補給が大切です。じつは呼吸をしているだけでも、水分は奪われているそうです。なんとなく口周りに湿気を感じているからといって、水分をとらないでいると、喉がカラカラになり、ウイルスから身を守る防御力が下がってしまいます。

発酵食品を食べる

唾液に含まれている成分には、身体侵入しようとする異物を防御する働きがあり、その働きを高めるためにいま注目が集まっているのが、乳酸菌などの発酵食品と言われています。さまざまな研究によって、ヨーグルトを毎日摂取していると、インフルエンザなどの感染症を防御する唾液の中の成分が増えることがわかっているそうです。ヨーグルトに限らず、納豆などの発酵食品の摂取によって免疫力を高めることも効果的。
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唾液腺マッサージ

なんとなく「唾液が少ないかも」と思ったときに おすすめなのが「唾液腺マッサージ」です。 耳下、顎下、舌下の3つのポイントを指で押すだけです。ちょっとした休憩時間に手軽にできて、 唾液分泌を手助けをしてくれますよ。

 

今回は、ゼネラルリサーチが歯科医師1,065人を対象に行った調査をもとに、マスク時代における唾液力について紹介していきました。新型コロナウイルスの感染拡大は、私たちの生活にも多大な影響を与えています。マスクの常時着用、人と人との接触機会の減少といったことが求められ、唾液力の低下が引き起こされてしまっています。水分補給や食生活の見直し、簡単なマッサージなどを取り入れ、唾液力を高めることは、口臭の悪化や虫歯リスクだけでなく、感染症などさまざまな疾病リスクを減らすことにもつながります。ぜひ、試してみてください。

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