畳むのはなぜ後回しにしがちなの?
こんにちは。知的家事プロデューサーの本間朝子です。今回は「洗濯物を畳む、しまう」という家事の時短化についてお話します。
まず、乾いた洗濯物を畳むのがなぜ後回しになるかというと、それは強制力が働かないから。濡れたままの洗濯物を放置していると雑菌が繁殖してしまうのでなるべく早く干したり、そのまま乾燥機にかけますよね。
でも乾いた洗濯物は、とりあえずソファーの上などについドサっと置いてしまう。衛生的に問題がないので、「手が空いたときに…」と思っている内にそのまま時間が経ってしまうというケースをよく耳にします。それが散らかりの始まり。置いた瞬間からほかの散らかりまでも寄せつけてしまうので、この「一旦置く」ということをしないように心がけてください。
「取り込む」と「畳む」を分断させない
1取り込む、2畳む、3運ぶというように考えていると、どうしてもその中にタイムラグが発生してしまいがち。洗濯物の山を放置しないためには、123の作業をくっつける意識をしましょう。
取り込んで、一度ソファーの上に置き、それから畳むとなると、工程を1つ増やしてしまっているということ。だからこそソファーに置く前、床につける前にそのまま畳むということが重要なポイントになります。
例えば、ピンチハンガーに吊るしている場合は、洗濯物を外しながら畳んでいく。乾燥機の場合も、出してカゴに入れるのではなく、1枚1枚畳みながら出していく。このように、1と2を分けないでドッキングさせてみてください。
人によっては、録画したテレビを観ながら畳むのが楽しみというケースもあるので、そういう方は録画を見るタイミングと洗濯物を取り込むタイミングが合うように時間を調整してみましょう。
ベランダやクローゼットのそばで畳む
洗濯を外干しする方は、ベランダに小さな台とカゴを置き、ピンチハンガーから洗濯物を外しながら畳んでカゴに入れてしまいます。あとはカゴを持って収納場所に行き、収納するだけ。リビングが洗濯物の一時置きになるのを防ぎます。
ベランダにスペースがない場合は、ピンチハンガーごとクローゼットへ持っていきましょう。ピンチハンガーの形状にもよりますが、腕が通るものなら肩にかけて持っていけば空いた手でハンガーにかけた衣類も持って行くことができますよ。
クローゼットの横にはつっぱり棒などを設置してピンチハンガーの一時置き場を作っておき、そこで外す、畳む、しまうをセットで行います。ピンチから外しながら畳むという作業を習慣づけましょう。
「畳まない」という選択も
シャツやカットソーなど、ハンガーで干したものはハンガーのままクローゼットに収納しましょう。畳む手間が省けてしわもつきません。クローゼットが狭くて難しいという方は、よく着る服だけでもハンガー収納にしましょう。よく着る衣類=よく畳む衣類なので、よく着る衣類だけでもハンガー収納になればラクになるはずです。
アイテムによっては、放り込み収納という方法も効果的です。いちいちきれいに畳まなくてもいいタオルや下着は放り込み収納に。洗濯乾燥機を使っている方は、乾燥機の横に収納ケースをいくつか置いて、乾燥が終わった下着やタオルをそのまま隣へポイポイ放り込むだけにすると楽になりますよ。下着を重ねずに収納したい場合は、仕切り付きのケースを入れて使用するのがおすすめです。
ほかにもこんな時短ワザが
靴下のペアを探すのはなかなか面倒。通勤用の黒の靴下などは同じデザイン&同じ色でそろえてしまうと楽ですよ。同じデザインでもワンポイントが入っているものは、マークが外側になるように組み合わせる必要があるのでおすすめしません。
そもそも洗濯物の量を減らすというのも手。かさばるバスタオルはやめて、フェイスタオルで代用して、半分にたたむだけにしたり、マット類の使用をやめたり、バスマットをタオル感覚で洗えるような薄いマットに代えるのもいいですね。
「家族が多くてそれぞれの部屋やクローゼットに運ぶのが大変!」という方は、家族それぞれのカゴを用意して、そこに乾いた洗濯物を入れておきましょう。畳んだものを自室へ運ぶという作業を担ってもらうか、畳むこと自体もまかせてもいいかもしれません。
「子どもや夫の洗濯物が裏になっているのを戻すのが手間、何度言っても治らない」という方は、そもそもやってあげるのをやめてみましょう。裏返しで出された服や靴下は裏返しにしたまま洗い、そのまま干して戻します。家族から文句が出たら、それが嫌なら裏返さずに出せば良いと伝えると、荒療治のようですが効果があります。家族は見えないところでやっている家事に気づいていないことが多いので、見える化することが大切です。何でもかんでもやってあげないことで、家事シェアが進みます。
教えてくれたのは:本間朝子さん
知的家事プロデューサー
自身が仕事と家事の両立に苦しんだ経験から、家事の効率化に役立つメソッド「知的家事」を考案し、メディアや講演等を通じて提案している。TV、雑誌、ラジオ出演、講演多数。著書『写真でわかる!家事の手間を9割減らせる部屋づくり』(青春出版社)『ゼロ家事』(大和書房)『ムダ家事が消える生活』(サンクチュアリ出版)ほか多数。11月27日に新刊『「ざんねんな片づけ」から抜け出す本』(王様文庫)を出版。
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いかがでしたか。ついつい後回しにしてしまいがちな、洗濯物を畳むという作業。「取り込む→畳む→しまうをセットで行う」「畳まないものがあってもOK」ということを覚えておけば、いつもよりぐんと楽になりそうですね。苦手な家事を少しでも減らしていけたら、その分毎日が快適に! ぜひ取り入れてみてください。
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