太るには、心理的な理由がある
「太る」というと、一般的には消費カロリーの低さと、摂取カロリーの高さに注目しがち。でも心理学的な面から見ると、それを引き起こす原因があるそうです。
「人はストレスを感じる時、脳は『コルチゾール』というホルモンを分泌します。すると、幸せホルモンであるセロトニンの分泌が減少し、食欲が増進してしまうのです。同時に、コルチゾールが分泌されている時は、脳は生命維持のために脂肪を蓄えようとするので、あまり食べていなくても太りやすくなります」(鎌田さん)
……確かに、忙しくてストレスが多い時ほど、短時間に急いで食べたり、ドカ食いやデザートをたくさん食べていることが多いですよね。反対に心に余裕がある時は、バランスの良い食事をゆっくり時間をかけて食べている気がします。
鏡を使って、全身をチェックしましょう
では実際に、鏡を使って深層心理に隠された「太る理由」を見つけていきましょう。少し恥ずかしいですが、まずは「全裸」で鏡の前に立ちます。そして、以下の部位をチェックしましょう
もし、裸を鏡に写すのがツライなら、お風呂で体を洗いながら自分でパーツ別に目視するだけでもOK!
- 顔
- 二の腕
- 背中
- お腹周り
- 太もも
- お尻
- ふくろはぎ
この時、注意して欲しいのが、ご自身の「感情のバロメーター」です。特に「見たくない」「恥ずかしい」など、目を逸らしたくなるほど強く感じた部位とその感情をしっかり覚えて、次の回答に照らし合わせてみてください。
内面の鏡と照らし合わせて本音を知る
全身をチェックしたときに出てきた感情こそ、あなたの「内面の鏡」の声。太りやすい部位の解釈と合わせて、自分だけの対処法を見つけていきましょう
1:顔が気になる人
「社会的に自分が認められているかを常に心配している」
顔は社会的な看板のようなもの。顔が気になるということは、人生における自分の「使命」や「役割」について深く考えることが多い人ではないでしょうか。
2:二の腕が気になる人
「完全自己否定型! 褒め言葉を受け取れていない」
褒められたときに、謙遜し過ぎていませんか? 人から貰う褒め言葉を素直に受け取ることで、自分自身でも本当にそう思えるようになっていきます。
3:背中が気になる人
「プレッシャーも限界! 重荷を背負い過ぎている状態」
「~しなければならない」と思い過ぎていませんか? 少し肩の力を抜いて、型にはまった自分を解放してあげてください。
4:お腹周りが気になる人
「自分がわからない! 自己表現ができていない」
意志の乱れや自分自身のアイデンティティを再確認するタイミングかも。自分が一番やりたいこと、夢中になれることを積極的に見つけてみましょう。
5:太ももが気になる人
「幼少期からのトラウマ!? 家族(とくに両親)との確執がある」
2本の脚は、自分のアイデンティティの土台です。小さい頃に親からの言葉で傷ついたり、きょうだいとの距離感に悩んではいませんか?
6:お尻が気になる人
「母子関係を見よ! 母親との関係性を見直す必要がある」
女家族、特に母親(姑、祖母)との関係性に課題がありませんか? 自分でコントロールするのは難しい部位だからこそ、女家族との関係性を見直してみて。
7:ふくらはぎが気になる人
「感情の滞り! 誰にも言えない感情を溜め込んでいる」
自分の本音がわからなくなっているのかも。そんなときは、頭に浮かんだ感情を紙に書き出してみて。自然に本当の感情に気がつき、手放しやすくなります。
*より詳しい分析内容は、鎌田さんの著書「運命を変える鏡の本。」(サンマーク出版)をご覧ください。
自分の本音、見つかりましたか?
「身体には、今までの思考のクセが蓄積し、私たちの根深い課題が顕著にあらわれます。脂肪によるボディラインの崩れは、加齢だけじゃなく『ご自身の課題を映し出す鏡』なんです」(鎌田さん)
自分のことは自分が一番わかっている……は幻想です。
なぜかモヤモヤする、毎日が少し不安、最近イライラする……でも大きな悩みはないしな、と自己解決していませんか?
体を見つめることで心の奥に隠れている気持ちに気付くことができるかもしれません。
まずは自分の体をじっくり見てみてくださいね。
教えてくれたのは:鎌田聖菜さん
鏡学カウンセラー。1984年生まれ。大学で臨床心理学を専攻。女優を経験後、美容業界へ転身。外見の美だけでなく内面の輝きと幸せの関係性に気がつき「鏡学」を確立。現在は、個人セッションだけでなく、美白コンサルタント、コラムニストとしても活躍。著書に「運命を変える鏡の本。」(サンマーク出版)