ぎっくり背中とは?
「ぎっくり背中」はぎっくり腰と同様、ほとんど前兆がない状態で痛みが襲ってきます。
ぎっくり腰は「捻挫」のような痛み、ぎっくり背中は「肉離れ」のような痛み……と表現するとわかりやすいかもしれません。
また特徴としては、ぎっくり腰が痛み中心の症状に対して、ぎっくり背中は「呼吸をすることも辛いほどの苦しさ」を伴うケースがあることです。
筋肉を構成する筋繊維や筋膜の状態が関係しているのですが、簡単に言えば背中に負担がかかったり、普段はかからないような負荷がかかる・背中に疲労が溜まっている・過度な背中の緊張(筋緊張)、などの理由で引き起こされることが多いようです。
また加齢によって、背中の筋力が落ちてきた時もぎっくり背中が起こりやすくなるため、筋肉の衰えが著しくなる40歳を超えたあたりから注意が必要です。
ぎっくり背中が起こるとどうなる!?
実は筆者もぎっくり背中を経験済みであり、痛さよりも「痛すぎて呼吸ができない!!」と救急車をお願いするか本気で焦ったほど。
その当時は、連日のレッスンで疲れが溜まっていた状態にも関わらず、無理に大きな声を出したり、激しい動きをしていたことが原因でした。
レッスン終わりに急な背中の激痛に襲われ、次第に呼吸がしづらくなり過呼吸を起こす事態に……。床に座り込み、身体を90度にした状態でなんとか呼吸できている状態。しばらくその場から動けなくなってしまいました。
筆者の場合は、度重なるレッスン(疲労蓄積)が原因でしたが、普段運動不足の人が急に重い荷物を運んだり、激しい運動をした時にも同じような状態が起こりやすくなります。
慣れないテレワークでデスクに座りっぱなしである、普段から猫背・反り腰など姿勢が悪い、という人も要注意です。
ぎっくり背中を起こさないためにできること
1.普段から軽い運動やストレッチをおこなう
軽い運動といっても、長距離のランニングや難しい筋トレでなくて構いません。
ラジオ体操程度の運動でも、ぎっくり背中の予防として効果が得られます。
デスクワークや家事で、背中~首にかけて凝りやすい人は、小まめにストレッチや背伸びを取り入れ、筋肉が固まっている状態をなるべく作らないよう心掛けてみましょう。
2.背中にアプローチがかかるストレッチをおこなう
よりしっかり目にぎっくり背中の予防をしたいという方は、背中に重点をおいたストレッチやヨガポーズを生活の中に取り入れてみてください。
背中の筋肉を意識したストレッチやヨガをおこなうことで、姿勢の改善にもつながり、予防の効果が高まります。
3.寒いと感じる空間は要注意!
寒い冬でなくとも「クーラーが効きすぎて寒い」と感じている時は、ぎっくり背中を引き起こす可能性があります。
人は寒さを感じるとどうしても背中を丸めたり、全身の筋肉がこわばって硬くなりがちです。そうなると、急な動きで背中の固まった筋繊維が切れやすくなり、肉離れに近い状態……つまり「ぎっくり背中」を引き起こしてしまいます。
ポイント
万が一、ぎっくり背中を起こしてしまったとき、幹部に痛み・炎症を起こしていると感じる場合は、すぐに保冷剤や冷却スプレーで冷やしてみて。
また無理に動こうとせず、呼吸がしやすい体勢でしばらく安静にします。
自然治癒には早くて4~5日、長い人で2週間~1ヶ月以上痛みが続くことも。ぎっくり背中を起こした日から全く痛みがひかない場合は、専門医療機関で診察を受けることをおすすめします。
まとめ
以前のご紹介した「キャット&カウ」の動きは、ぎっくり背中防止にも効果的なヨガのポーズです。
ぜひこのポーズも試してみてくださいね!