ムリのない住宅ローンの組み方2.老後まで住宅ローンが残らない工夫を
住宅ローンの借入額を決める場合に、まず考えてほしいのは、契約者の年齢です。
完済時年齢は80歳未満までという場合が多いのですが、年金生活になっても支払いが残ってしまうと、老後の生活に支障が出る可能性があります。
「しっかり頭金を貯めてから住宅ローンを」と考えているうちに、契約者の年齢が上がってしまい、そのため完済までの年数を短くすると、月々の負担額が上がってしまいます。
35年の住宅ローンを希望するなら、30歳までに申込むと65歳までに完済できることになります。30歳を超えてから35年の住宅ローンを契約する場合は、退職金や貯蓄などを使って老後に一括返済するなど、老後まで住宅ローンが残らない工夫を考えましょう。
ムリのない住宅ローンの組み方3.将来のライフプランを考慮する
住宅を購入する際に、かかせないのがライフプランの作成です。
将来子どもは何人欲しいのか、学校は公立と私立のどちらを希望するのか、老後はどのように生活したいのかなど。できるだけ具体的なライププランを作成することで、いくらまでの住宅ローンなら負担になりすぎないかを可視化することができます。
20代・30代の夫婦よりも、40代・50代の夫婦の方が子どもの教育費負担が重くなりやすい傾向がありますので、40代・50代と年齢を重ねても住宅ローンが支払えるだけでなく、学費や老後の資金の準備までできるように計画すると安心です。
20代・30代のうちに教育費のための貯蓄を終えておく、住宅ローン控除の期間が終了したのちに繰り上げ返済を計画する、定年の時期を延ばせるよう若いうちから健康に気をつける、車のローンなど住宅ローン以外のローンを安易に増やさない、頭金を多めに用意するなど、将来のライフイベントに即した対策をはやいうちからとることで、将来的なリスクを減らすことが可能になります。
生涯の資金計画にも関わる住宅ローンは慎重に試算することが大切
住宅ローンの適正額は、限度額だけを考慮するだけでなく、ライフプランの作成など、長期にわたる資金計画を立てることが大切です。
支払いが長期にわたるからこそ、なんとなくや思いつきといった安易な契約はできるだけ避けたいものです。
生涯の資金計画にも関わることですので、ぜひ慎重に試算をしたうえで、検討するようにしてください。