ウスターソースってなんだ?
冒頭の「目玉焼き」の質問に戻ります。私は醤油派なのですが、実は実家にいた頃、父も母も弟もウスターソース派でした。特に大阪道頓堀生まれの父のウスターソース信仰は相当なモノで、揚げ物は当然のことながら、あろうことか(?)大阪名物「蓬莱551」の豚まんにも!お店のお姉さんが正確に数を数えて添えてくれる辛子の小袋には目もくれず、ジャッと勢いよくウスターソースをかけて食べていました。
どうやらウスターソースとは、昭和のお父さんたちが好む当時の「トレンド」だったようです。そういえば小さいころに家族で行った洋食屋さんに(決してフレンチやイタリアンではなく日本の洋食)写真のような調味料セットがありましたよね。今ではあまり見かけなくなりましたが、このウスターソース、実はなかなかのキャリアを誇る大ベテラン調味料なのです。
UK生まれの由緒正しきウスターさま!
とんかつソース、お好みソース、え?ウスターソース?ウスターって何?と思い調べてみると、イギリスの地名とのこと。19世紀初頭にウスターに住む主婦が食材の余りを香辛料、塩や酢とともに入れ保存したままにしたところ、偶然ソースができていた!というのが始まりだそうです。
他のソースに比べるとサラサラで粘り気が無く、揚げ物にかけるとスッ!と秒で沁み込んでくれるところが私は大好きなのですが、実はこのウスターソース、関西ではレギュラーメンバーとしての安定感はあるものの、関東や他の地方ではあまり親しまれていないようですね。そう、イメージ的には「2度づけお断り」の、あの串カツソースのサラサラ感がウスターソースと似ています。実はこのサラサラ感が料理の仕込みにとても便利!ぜひ日本中のキッチンにウスターソースを!と思い、この連載を始めることにしました。
ソースと言えば、イカリソース
お好み焼、たこ焼、串カツ……と、ソース文化の中心地である大阪で、長年「指名買い」されているのがこちらのイカリウスターソース。「ソースにはちょっとウルサイ」大阪人も納得のスパイシーさが自慢です。野菜だけでなくパインアップル、プルーン、マンゴーなどのフルーツの甘みと酸味、そしてスパイスの数々をブレンドし、時代を経てアップデートを繰り返している秘伝のレシピで製造しています。
あっという間の!チキンBBQ
では初回ということで、「超」がいくつついても足りないくらい簡単な(笑)我が家の「チキンBBQ」レシピをご紹介します。
材料:鶏肉手羽中 イカリウスターソース
1.材料を全てビニール袋(チャック付きでなくてOKです)に入れて、まんべんなく行き渡るように数回モミモミして15分程度放置
※15分以上放置する場合は冷蔵庫に入れましょう。
2.15分程度常温で放置したあと、魚焼きグリル、オーブントースター、フライパン、オーブンなどで様子を見ながら15~20分程度焼きます。
- グリルやフライパンなら中~弱火で12~15分程度。
- オーブントースターの場合は焦げ始めたらアルミホイルを乗せましょう。
- オーブンを使う場合は180度で20分ほど焼きます。
写真はグリルに並べたところです。少し一部に焦げがある程度まで焼くと、皮のパリパリ感が楽しめます。
ウスターソースの複雑な味わいがBBQっぽい!でも、ベタベタしないので子どもたちにも人気です!
ウスターソースオンリーのレシピが人気ですが、醤油やケチャップ、とんかつソース、焼肉のたれなど、何を加えても相性よくなじみます。
子どもたちが小さいときには、持ち寄りパーティの大人気メニューでした。ママ友からレシピを聞かれると、簡単すぎて恥ずかしいのですが、かなりウケました。(笑)手づかみなのと、実は食べるところが少ししかないので(笑)小さな子どもでも何本も食べられます。だから、残った骨の本数を数えたり競ったりするのも子どもにとっては楽しみの1つのようでした。
我が家では子どもたちはふたりとも成人してしまったので、今ではビールのお供として人気のメニューになっています。忙しいとき、手を抜きたいときのために手羽中を冷凍保存しておくと便利です。
イカリソースのおいしいレシピ
イカリソースのおいしいレシピには、ウスターソースを使ったレシピがたくさん掲載されています。チキンBBQにトライして、もし気に入っていただけたなら、こちらにもぜひアクセスして、ウスターソースの「1本で味が決まる」手軽さに目覚めてくださいね。
ーー次回は、イカリウスターソースの秘密と「ルウ無しでもカンタン!ほぼ煮込み無しハヤシライス」をご紹介します。