教えてくれたのは……坪田信貴(つぼた・のぶたか)さん
坪田塾塾長。心理学を駆使した学習法により、これまでに1300人以上の子どもたちを「子別指導」、多くの生徒の偏差値を急激に上げてきた。ベストセラーとなった『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』(KADOKAWA)のほか多数あり。
『「人に迷惑をかけるな」と言ってはいけない』(SB新書)
価格:990円(税込)
「ちゃんとしなさい」を言い換えるのはこの言葉だった!
子どもが親の思う通りに行動できていないと言いがちな「ちゃんとしなさい」という言葉。
日に何度も使ってしまう親も少なくはないでしょう。しかし、なにをもって「ちゃんと」なのでしょうか?
そこで坪田さんに教えていただきました。
「よくよく考えてみると『ちゃんと』とはどういう状況なのか、大人でもよくわかりません。なぜなら『ちゃんとしている』という状態は人によって違うからです。ですからこの場合は親が思う『ちゃんとしている』状態を伝えるべきです。
たとえば、病院の待合室の床に絵本を置いてわが子が寝そべっていたら『ちゃんとして』という前に、『お母さんみたいに椅子に座ってひざの上で絵本を開いてごらん』とお手本を見せるのです。するとお子さんもこの場ではどうしたらいいのか、わかるはずです」
× 「ちゃんとしなさい」
〇 「お母さん(お父さん)みたいにやってごらん」
つい使ってしまう「今忙しいからあとで」の「あと」っていつのこと?
子育て中はとくに時間の経過が早く感じるものです。子どもから話しかけられたり、お願いされたりするとつい「忙しいからあとでね」と言ってしまいがち。こんなとき、どんな言葉をかけたらいいのでしょうか。
「忙しくてお子さんの様子をみてあげられないことは仕方のないことです。しかし、『今忙しいからあとで』はお子さんを寂しい気持ちにさせてしまいます。このことが続くと『どうせ私(僕)が言っても聞いてもらえない』と悩みを一人で抱え込んでしまうタイプになってしまいます。
ですからそんなときは、どうして忙しいのか、その忙しい時間がいつまで続くのかをなるべく具体的に伝えることが大事です。
たとえば、『今はメールを返信しているから終わったら聞くね、5分待ってて』や『大事なお話をしているところだから、30分待っててね。30分後ならじっくり話を聞けるからね』など、あなたのことも大事にしているからね、という意思も表示してあげてください」
× 「今忙しいからあとで」
〇 「今〇〇をしているから30分待ってくれる?」