全力で手を上げ「90秒スピーチ」に挑戦した小学1年生の娘から学ぶ“挑戦の素晴らしさ”

家族・人間関係

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 「90秒スピーチ」に挑戦した小学1年生の娘から学んだ“挑戦の素晴らしさ”

2022.01.30

家事シェア研究家の三木です。 大人になって、いつの間にか新しいことをはじめるのが怖く、つい避けるようになってしまった。 ぼくは小1の娘の姿を見て、そんな自分に改めて反省し、自分も「さあやろう」と鼓舞されました。 新しいことをはじめることをつい避けてしまっている。そんな人に挑戦の素晴らしさを伝えられたらと思います。

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「あのね! 今日すっごくうれしいことがあったの」
小学校1年の娘が、家に帰ってくるなり鼻の穴を膨らませながら言ってきた。

「え? なにがあったの?」
「うふふ。どうしようかな〜。教えようかな〜」

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妙に焦らすあたりが、本当に嬉しくて興奮している証拠だ。

「あのね。わたし90秒スピーチやれることになったの!」

90秒スピーチとは、娘の通っている小学校で行うテーマプレゼンの概要を説明する役割のこと。
1、2年合同で共存共生を学ぶテーマ学習を行っているのだが、その発表が今度行われる。
そのプレゼンで、自分たちがこのテーマ学習でどんなことを学び、これからどんな発表をするのかを90秒でスピーチする。

娘は1年生ながら、「やりたい人?」という投げかけに全力で手を上げ、選ばれるように一生懸命練習を積み重ねてきていた。
それが、自分に決定したことがうれしくてしかたがないというのだ。

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プレゼンの二日前。
娘と一緒にお風呂に入っていたら、突然シクシクと泣き出した。
あまりに急だったから「どうしたの?」と聞いてみると「90秒スピーチがちゃんとしゃべれるか心配」だという。

「よし、じゃあパパが聞いててあげるから練習してみたら」
「ううん。パパには本番で聞いてもらうから、いまは言わない。そのほうが楽しみでしょ!」

テーマプレゼンの授業はオンライン中継される。だからぼくも毎回子どもたちのプレゼンを楽しみにしていた。
不安だけど、見る人にちゃんと楽しんでもらいたいから今は言わない。
子どもながらに、そんな思いを抱えながらがんばっていた。

はじめてのことは大人でも怖い

40歳を過ぎたいまでも、ぼくは「はじめて」が怖い。
大人になって、いつの間にかそんな不安で失敗するかもしれない「はじめて」はつい避けてしまうようにもなってしまいました。

子どもを見ていると、1年前とは全くの別人のように成長していることに驚きます。いや、数ヶ月前と比べても信じられないほどにできることが増え、考えることが深くなっていたりする。

子どもたちは「できないこと・知らないこと」がたくさんあるから、すぐに成長できる。

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そんな見方もできるかもしれない。
けど、本当は「できないこと・知らないこと」に毎日毎日挑戦しているから、あれだけのスピードで成長することができる。

転ぶのが怖くて歩く練習をしなければ、いくら子どもであっても歩けるようにはなりません。
転んだら痛いかもしれないけど、歩くことや立ち上がれることが楽しくて何回も何回も繰り返す。だから、いつの間にか歩けるようになってしまう。

ぼくはこの歳になって、失敗しても失敗しても楽しくて続けちゃうような挑戦をどれだけしているだろう。

もしかしたら「親になった」という、「子育て」が最後の大きな挑戦だったかもしれません。
子育ては、子供だけじゃなく親自身もたくさん成長させてくれます。まったく違う価値観の世界へ連れて行ってくれると言ってもいいかもしれないくらいです。

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最初はそれだけ大変でした。いまだって大変ではあるけど、先が見えない不安で苦しくなるほどでもない。それは挑戦ではなくて、日常になったからです。

子どもは、そんな不安へ立ち向かうべくどんどん挑戦をしている。
学校の勉強だけに限らず。人付き合いや日々の生活や色んな遊びの中に常に挑戦があります。

「色んなことに挑戦しなさい」

子どもにそう伝える自分の背中は、挑戦から遠のいてはいないだろうか。
未知なる出会いに、不安とワクワクと、そして興奮を抱えた背中を見せられているだろうか。

さあ、新しいことをはじめよう

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「ありがとうございました!!」

大きな声で叫ぶように挨拶をすると、子どもたちはお辞儀をした。
娘は斜め上を見上げるようにして、仁王立ちしていた。マスクで見えないけど、その下では鼻の穴を大きく膨らませて笑っているのだろう。

途中ちょっとつっかえた。
だけど、積み重ねてきた練習が次の言葉を運んできてくれた。

がんばったね。
さあ、大人だって新しいことにいくらでも立ち向かえるんだってところ。つぎは僕たちが見せてあげないと!

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