「遊びたい」と言う娘に「ちょっと仕事してるから」と言っていたぼくが気づいた“忙しいママパパに足りないこと”

家族・人間関係

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2021.11.14

家事シェア研究家の三木智有です。あなたは子どもが「遊びたい」といったとき、向き合いしっかり遊べていますか? もし「ごめん後でね」と言っているなら、ぜひ知ってほしい考え方があります。

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子育てをしていると、自分を削られるような気持ちになることがあります。
朝起きて、お弁当を作って送り出し、仕事をして、子どもを迎えに行ったら買い物をして、帰ったらご飯をつくって、お風呂に入れて寝かしつけをする。

そこにはたくさんの喜びや、愛おしさがあります。でも、自分が削られて、自分のためだけに使える時間ってどのくらいあるのだろうと感じる瞬間もある。

気がつけば、そんな自分のためだけの時間なんて何年もまともに過ごしていない、なんて。きっと僕だけじゃなくて、珍しくもなんともないのかもしれない。

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ある日、娘は体調が悪かったのに「休まない」と言って学校から習い事へと向かったことがありました。ぼくは、その日娘の体調が悪かったということを知らず。送迎をしてくれていたお友達のママに後から聞いたのです。
そのとき、娘は「パパは今日仕事が忙しいから、早くは帰らない」と言っていたのだと。

その言葉は、ぼくの胸に重たく刺さりました。

たった6歳の子どもに、そんな親を気遣うようなことを言わせてしまっているなんてと。
たしかに、ここのところずっと忙しく、時間はもちろん体力も気持ちも余裕がなかった。
その余裕のなさは、無意識に家族に対してしわ寄せされていたのです。

娘が「遊びたい」と言っても「いま、ちょっと仕事してるから」と言い、「パパ疲れちゃってるんだ」と言い、「ねえ、少しゆっくりさせてくれないかな」と言っていた。

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1回や2回のコミュニケーションで、娘との信頼関係が崩れるわけじゃありません。
信頼関係とは、長い時間をかけて築かれていくものです。だけど、その信頼貯金に甘えて頼りっぱなしになってしまえば、いつしか信頼は失われてしまう。それは、親子だろうと夫婦だろうと同じことです。

とくに、子育てにおいて「今」はもう2度と訪れない貴重な瞬間。
不確かな未来の自分に、「いつかこの借りを返してね」と期待するのはリスクが大きすぎる。

子どもとの約束。休みの日に「行こうね」と言っていた公園。「仕事調整して行くからね」と言っていた学校の行事、「絶対に見に来てね」と言われていた発表会。仕事や用事が入って行けなくなってしまった。その積み重ねで失われた信頼を取り戻すのは、とても大変なのです。

ぼくは、このままではそうした「未来への貸し」が返しきれないほどに溜まってしまうかもしれないと思ったのです。

日本人はもっと真剣に「休むサイクル」を取り入れてもいい

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自分の中にゆとりを持って、「今」をもっと大切にするために必要なこと。
それは「働き方改革」じゃなくて「休み方改革」だと思いました。

子育ては、数ヶ月の短期間で終わることじゃありません。たとえ1週間ほどの長期休暇を取って一時的にゆとりを回復させても、日々の忙しさの中でまたゆとりが失われていくことは目に見えています。

短距離を走り切る回復ポイントのデザインじゃなく、必要なのは長距離を走り切るための「休むサイクル」。

仕事と子育ての両立をサステナブルにするためには、しっかりと「休む」ことを考える必要があると思ったのです。

「毎週水曜休み」という「休むサイクル」

土日が休みとはいえ、子どもと過ごす以上自分だけの自由に過ごせる時間はほんのわずか。
もしかしたら平日よりも、自由な時間は少ないかもしれません。

そこで取り入れたのが「水曜休み」という休みのサイクル。

週の真ん中に休みが入ることで、つねに「昨日は休みだった」と「明日は休みだ」を手に入れることができます。

「毎週水曜休んで、週4日しか働かないなんてできっこない」

そう思っていたら、いつまでも「休みのサイクル」は手に入らない。残業をしないと決めた時だって「毎日定時上がりなんてできっこない」と思っていました。

「できない」じゃなく「休んでみる」からはじめてみる。

不安を感じながらも、実際にひと月ほど水曜休みを実践しています。
当然、残りの4日間はとても忙しい。でも、いまはキャリアよりも娘と過ごすための心身のゆとりを大切にしたい。

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水曜日の休みは、これまで行けなかった美術館を巡ったり、ブックカフェに行って本を読んだり。
この先のことを考える時間にしたり、星を見に行く予定を立てたり、のんびり朝風呂に浸かったり。

自分の人生において、とても必要な時間だったということを実感しています。

たしかに誰しもが自由に休めるわけではありません。でも、有給を1週間の長期休暇として使うのではなく、水曜休みなどに使ってみる、というのもひとつの方法かもしれません。

日本人は、もっと「休むサイクル」を真剣に取り入れてみる事が必要なんじゃないかと思うのです。
だからぜひ、自分なりの「休むサイクル」を考えてみて欲しいのです。

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