<寒暖差の冷えで起こる!?>白髪やシワ…老化を早める「ゴースト血管」のセルフチェック方法

心と体

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2023.10.04

全国的に記録的な猛暑が続いた今夏。厳しい残暑が落ち着きはじめ、気温が急激に下がる日も増えてきました。このような大きな寒暖差により、体調を崩してしまう人も多いのではないでしょうか。特に注意したいのが、寒暖差による「冷え」からくる血行不良。血流が悪くなり血管が「ゴースト化」すると、老化を早めるようなさまざまな体調不良を引き起こしてしまうんだそう。そこで今回は、「寒暖差が激しい季節を健康的に乗り切るための対策」について、医師でイシハラクリニック副院長の石原新菜さんに教えていただきました。

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教えてくれたのは……医師・イシハラクリニック副院長 石原新菜さん

プロフィール写真

ヒポクラティック・サナトリウム副施設長、健康ソムリエ理事、ロングライフ・ラボ理事、フェムテック・ジャパン理事。主に漢方医学、自然療法、食事療法により、種々の病気の治療にあたっているクリニックでの診察の他、わかりやすい医学解説と、親しみやすい人柄で、講演、テレビ、ラジオ、執筆活動と幅広く活躍中。著書は70 冊越え、『「体を温める」と子どもは病気にならない』など多数。

毛細血管自体が消えてしまう?「ゴースト血管」とは

ゴースト血管とは

「ゴースト血管」は、ほとんど機能できていない毛細血管のことを指します。
毛細血管は、酵素や栄養素を運ぶ動脈と、老廃物や二酸化炭素を運ぶ静脈とを結ぶという大事な役割を果たしています。
しかし、その毛細血管の血流が滞ってしまうと酸素や栄養素が行き渡らなくなり、老廃物が溜まった状態になってしまいます。
その結果、さらに血流が減少し、ほとんど機能しなくなってしまい、血管が消えることでゴースト血管を招くと言われています。

ゴースト血管出典:panasonic.jp

毛細血管がゴースト化したらどうなる?

毛細血管がゴースト化し、血流が悪い状態になると、さまざまな体の不調が起こります。
引き起こされる主な症状は、目の下のクマやシミ、しわ、抜け毛、白髪、冷え、便秘・下痢、免疫力の低下による風邪や生理痛、更年期症状など……。
毛細血管が正常に働かなくなることで、多岐に渡る症状に悩まされる可能性があるんですね。

あなたの毛細血管は大丈夫?「ゴースト化」セルフチェック

ではここで、当てはまる症状から毛細血管の状態を確認してみましょう。

下記の症状にいくつ当てはまるでしょうか? 「セルフチェック」してみましょう!

0~4 個:血流はそれほど悪くなっていなさそう
5~10 個:毛細血管が老化し始めたサイン
10 個以上:かなり毛細血管の老化も進んでいるかも……

□ 髪の毛が抜けやすくなる
□ 白髪が増える
□ 頭痛がよくある
□ めまいがすることがある
□ 耳鳴りがある
□ だるさが抜けない
□ イライラすることが多い
□ シミやシワが気になる
□ 顔がくすんできた
□ 目の下のクマが気になる
□ ニキビができやすい
□ 口が渇きやすい、口のニオイが気になる
□ 胃痛や胃もたれなど胃の調子が悪い
□ 便秘である
□ 月経痛がある
□ むくみやすい
□ アザができやすい
□ 手足が冷える
□ ひざが痛くなることがある
□ 爪がもろく割れやすい
□ 不安感や気分が落ち込むことが多い

参考:https://panasonic.jp/life/health/160014.html 

「ゴースト血管再生」のための3つの血流促進対策とは

こんな恐ろしい体の不調を引き起こす「ゴースト血管」を再生させる方法はあるのでしょうか?
石原さんに、「ゴースト血管再生」のための血流促進対策に効果的な3つの方法を教えていただきました。

対策1. 入浴で臓器を温める

サンプルイメージ出典:stock.adobe.com

血流をよくするためには、身体をできる限り温めて、冷えない生活を心がけることが重要です。
最もかんたんなのは入浴ですが、毎日お湯に浸かるのが難しければ、手浴や足浴で温めましょう
末端にある手や足を温めることで、全身の血行がよくなり、冷えの改善が期待できます。
また、胃や腸が集まっているお腹を冷やさないために、腹巻きをするのも効果的です。

対策2. 体を温める「陽性食品」をとる

身体を温める「陽性食品」を日頃の食生活にとり入れるのも、「ゴースト血管」を作らせない対策につながります。
代表的な陽性食品として、しょうが、ねぎ、たまねぎなどがおすすめです。
これらの食品や薬味などは、血管を広げて血流をよくすると言われています。

また、サプリメントで栄養素を補うことも、気軽に始められておすすめです。。ミツバチが作り出す「ローヤルゼリー」や胡椒に含まれる「ヒハツ」といった成分は身体を温める健康素材としてサプリメントなどで摂取しやすい形になっています。
例えば、山田養蜂場 健康科学研究所の研究では、ローヤルゼリーを2週間継続して飲用した女性は、手指の表面温度が冷えからの回復が早くなったことが確認されています。

サーモ画像 ※出典:https://www.bee-lab.jp/onayami/woman/index.html

対策3. スキマ時間に「ちょい筋トレ」

トレーニング女性出典:stock.adobe.com

最後にご紹介するのは、体の中で熱を作り出すという方法です。
人間の体は筋肉を増やすことで代謝があがり、自家発電のように熱を作ることができます。
体温が上がり、血液が作られる状態になることで、「ゴースト血管」の改善も期待できます。
ポイントは、体の筋肉の75%を占める下半身を意識すること。
特に太ももには大きな筋肉があるため、下半身を動かすことを意識すれば効率よく熱を作ることができますよ!

わざわざジムに通ったりしなくても、エレベーターや電車の中、買い物帰りなどのスキマ時間にスクワットをしてみたり、エレベーターの中で壁に手をついて腕立て伏せをしたり、電車に乗っているときはつま先立ちしたりと、毎日の生活の中に「ちょい筋トレ」を取り入れるだけでも十分効果が期待できます。


「ゴースト血管を再生させる血流促進対策」についてのお話を伺いました。
日々の生活に気負いなく取り入れやすい方法ばかりでしたね!
気温差により体内の冷えが気になるこの季節、体調不良や老化現象を引き起こす「ゴースト血管」対策を始めてみませんか?

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著者

鈴木杏

鈴木杏

研究機関の秘書を経て、現在は子育てしながらライターをしています。夫の影響でアウトドア好きになり、今ではキャンプ歴も20年に!キャンプに関する情報や生活に役立つ情報をお届けしていきます。

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