教えてくれたのは……管理栄養士・関口絢子さん
料理研究家・管理栄養士・インナービューティスペシャリスト。「健康な体と豊かな心を育む食卓」をテーマに、季節の体の変化や旬の食べ物にフォーカスした食の知恵をお届けします。YouTubeでも体に優しいレシピや知識を発信。
フライパンでかぼちゃの煮物を作ろう
今回はかぼちゃの煮物をご紹介します。かぼちゃの煮物はとってもシンプルな料理ですが、煮崩れをしてしまったり、煮汁が必要だったりします。煮物を作るときに、上の方のかぼちゃに味がなじんでない、ムラができやすいなどうまくできない方も多いのでは?
そこで今回は、フライパンで作る方法でその悩みをクリアしていきます。おいしいかぼちゃの煮物を簡単に作っていきます。
かぼちゃは体がよろこぶ栄養たっぷり!
かぼちゃには抗酸化ビタミンの、ビタミンA(β-カロテン)、ビタミンC、ビタミンEが含まれます。これらは老化予防や美肌効果、免疫力アップ、血流改善に役立ちます。
特に皮の部分にビタミンAになるβ-カロテン(主に色の濃い部分に含まれる)は多いので、硬いところだけを取り除いて丸ごと使いましょう。
味しみ抜群の「かぼちゃの煮物」の作り方
種とワタも栄養がたっぷりです。かぼちゃから種とワタを取り外したら、種とワタを分けてください。種は、素揚げなどをして使うことが可能です。
ワタの部分は、みそ汁などに入れるのもおすすめです。無駄なく使いたい場合は、このように活用してみてください。
材料
- かぼちゃ……4分の1個
- 水……300cc
- しょうゆ……小さじ2
- みりん……大さじ2
- 甜菜糖……大さじ1
今回は甜菜糖を使っていますが、お好みの砂糖でOKです。
作り方
1.かぼちゃの種とワタ、ヘタを取り除きます。ワタの部分にも栄養が含まれますので、少し残っていてもOKです。
〈ポイント〉
かぼちゃを約3cmくらいの大きさに包丁で切ります。かぼちゃはあまり大きすぎると火の通りに時間がかかるので、だいたい同じような大きさになるように包丁で切ってください。
2.今回はかぼちゃの皮がきれいだったのですが、硬いゴツゴツしたようなモノがあれば、削ぎ落してください。ゴツゴツしたモノがなくても、1か所ぐらいごく薄く皮を削ぎ切りにします。
〈ポイント〉
皮を1か所ぐらい削ぎ切りにするちょっとしたひと手間です。このひと手間で見た目もきれいに見えるのと、味の染みこみがよくなります。
3.かぼちゃをフライパンに並べます。並べるときはかぼちゃが重ならないように、なるべくかぼちゃが1個ずつしっかりと底につくような感じで入れていきます。
〈ポイント〉
あまりにもかぼちゃに対してフライパンの底が大きいと、煮汁の量が調整しづらくなります。かぼちゃの量とフライパンの大きさを調整しながら調理器具を選んでください。
4.3のフライパンに水、しょうゆ、砂糖、みりんを入れて、火をつけます。煮汁が沸騰するまで、かぼちゃを並べた状態で、中火で加熱していきます。
〈ポイント〉
かぼちゃの3分の2ぐらいのところまで、少し上に顔を出しているくらいでOKです。みりんは味の染みこみをよくする作用があります。
5.煮汁が沸騰してきたら、火を弱火にします。落としぶたをして、そしてさらにふたをして、弱火で7~8分煮ていきます。
〈ポイント〉
落としぶたをすることで、煮汁が全体にしっかりと上がってきます。煮汁が落としぶたの上まであがって、小さくブクブクしています。小さくブクブクしている感じの火加減でゆっくりと煮ていきます。
6.7~8分煮たあとに、竹串などをかぼちゃに刺して、柔らかくなっているか見ていきます。柔らかくなっていたら火を止めて、落としぶたとふたをして少し蒸らします。
〈ポイント〉
蒸らし時間の間に味がグッと染み込みます。さらに余熱でじっくりかぼちゃに火を通すことで、じんわりと加熱されてふっくらしていきます。
7.器に盛りつけて、できあがりです。
全く煮崩れをせずに作れました。味は薄味ですが、かぼちゃの中までしっかりと味が染みていておいしいです。
今回はかぼちゃを上手に煮る方法ということで、フライパンで作る方法をご紹介しました。
どうしても煮崩れしやすいかぼちゃですが、フライパンで煮ることで一切かぼちゃに触れることがなくゆっくりと火を通すことができます。均等に味が染み込んできれいなしあがりになりますので、ぜひ作ってみてください。
▼詳しい作り方は動画で確認できます。
※こちらの記事は元動画の提供者さまより許可を得て作成しております。