教えてくれたのは……管理栄養士・関口絢子さん
料理研究家・管理栄養士・インナービューティスペシャリスト。「健康な体と豊かな心を育む食卓」をテーマに、季節の体の変化や旬の食べ物にフォーカスした食の知恵をお届けします。YouTubeでも体に優しいレシピや知識を発信。
鍋ひとつで作れる!
今回は、ミキサーを使わずに作るかぼちゃのスープを作ります。かぼちゃをおいしくするひと手間をすることで、驚くほど甘みが増して、味もうまみも強くなります。
鍋ひとつでとっても簡単、かぼちゃ本来のおいしさを存分に楽しめるレシピです。
かぼちゃの栄養は?
かぼちゃは、抗酸化ビタミンのビタミンA(β-カロテン)として含まれますが、そのほかビタミンC、ビタミンEが含まれます。老化予防や美肌効果、免疫力アップ、血流改善に役立ちます。
低温蒸しでおいしさを引き出す「濃厚かぼちゃのスープ」の作り方
2つのポイントを押さえて、かぼちゃのおいしさを引き出していきましょう。
材料(作りやすい量)
- かぼちゃ……4分の1個
- 豆乳(牛乳でも代用可)……200cc
- 水……100cc
- 塩……少々
作り方
1.かぼちゃの種とわたを取ります。ミキサーを使わない分、かぼちゃの食感を邪魔してしまうような部分は取り除きます。
※種は素揚げにして、わたはみそ汁の具材にして食べられます。
3.かぼちゃをある程度の大きさにカットします。皮のザラザラしている部分は、スープがざらつく可能性があるので皮をとります。全部きれいにする必要はありませんので、ところどころ残っていてもOKです。
4.かぼちゃを3cm角にカットします。小さめにカットすると、火が早めに通ります。
5.火加減を中火~弱火にして、鍋をかけます。鍋にかぼちゃと水を入れて、弱火にします。ふたをして、ゆっくりと15分くらい蒸します。柔らかくなるまで、蒸していきます。鍋に入れた水が煮立ってきたら、さらに弱火にします。
ポイント1
ゆっくりと加熱するのがポイントです。かぼちゃやさつまいも、炭水化物を多く含むモノは、でんぷんが酵素の働きにより、70度前後で糖に変わります。この働きを利用して、なるべくゆっくりと低温調理してあげることで、かぼちゃがより甘みを増しておいしくなります。
6.かぼちゃが十分柔らかくなったかを、竹串を刺して確認します。柔らかくなったら、蒸している水と一緒に鍋を弱火にかけたまま、かぼちゃをマッシュします。今回はミキサーを使わないので、丁寧に作業を行ってください。
ポイント2
かぼちゃを潰して練り上げることで、とろみや粘度が増して濃厚になります。
7.ペースト状に変わってきたら、木べらで混ぜます。かぼちゃの潰し加減は好みで行ってください。細かくしたい場合は、ザルの目などを通すのがおすすめです。
※ずっと火にかけていると、水分が蒸発してしまいます。余分な水分が残っていない、マッシュポテトのような状態になったら、火から下ろしましょう。さらに細かく練り上げていきます。
8.豆乳を少しずつ加えて、のばしていきます。豆乳を全て加えて濃度が濃い場合、好みで水(分量外)を加えてください。
9.弱火にかけて、味見をして、塩を加えます。
※強火にかけると焦げるので注意してください。塩を加えると甘みが増す効果があるので、かぼちゃスープの甘みを塩で増すイメージで調節します。
10.温めて、器に盛りつけたら、できあがりです。
甘みを引き出す調理方法を行うと、ミキサーを使わずに濃厚なスープが作れます。おいしそうなかぼちゃを見かけたら、ぜひ作ってみてください。
※こちらの記事は元動画の提供者さまより許可を得て作成しております。