原因1「期待のズレ」が生じている
たとえば、「私だって、仕事から帰って家事をして、こんなに疲れているんだから、食器くらい洗ってくれたっていいじゃない!」と何もしない夫にイライラ……。
そんな時、妻側の心の中には「私のことを思ってくれるなら、何も言わなくても食器くらい洗ってくれるはず」といった期待がこっそりとひそんでいるかもしれませんね。
この場合、「食器を洗わない」行動がイライラの原因だと考えると夫を責めたくなるかもしれません(そのお気持ちもとってもよくわかりますが)。
しかし本当の原因は、相手の経験や能力などの実現性と自分が持っている期待の間にズレが生じている=「相手にとって難しいことを無意識に期待してしまっている」ことにあったりします。
たとえば、「察する」のが苦手な夫の場合、妻が疲れていて休みたがっていることに気づけないかもしれません。あるいは、手伝ってあげたいとは思いつつ、何をしていいのかわからないのかもしれません。
夫にとっても、自分が苦手なことを期待される状況はなかなかしんどいですから、そんな時は相手にとって、より実現可能性のある期待へと妻側の期待の内容を少し調整してみるのがオススメです。
このケースなら、妻側が「言わなくてもやってくれるだろう」という期待から「お願いしたら食器を洗ってくれるかも」くらいへ相手に対する期待を調整してみると、お互いにイライラしなくてすむことが増えそうですね。
原因2「私はガマンしているのに!」
ここまで読んで、「なるほど。やってみよう」と思う方もいれば、「なんで私が調整しなくちゃいけないの!」と思う方もいるかもしれません。
イライラは、心の奥にしまってある「ガマン」に気づかせてくれることもとっても多いです。
たとえば先ほどのケースの場合。妻側が本当は休みたいけど休むことや手を抜くことをガマンしているのに、同じガマンをしない(つまりゆったりと休んでいる)夫にイライラするわけです。
そんな時は、「今日は家事をサボっちゃおう。私も休んじゃおう」のように、いったんガマンをやめることを自分に許してあげましょう。
「どっちの自分でもOK」とすることで、いやだけどガマンしてやる「やらされモード」が解除されて、「本当はどうしたい?」と自分に聞くことができます。そうすると、「夫や子どもに頼んでみようか」「明日の朝まとめて洗おうか」などいろんな選択肢が浮かんできますし、自然と「私がスッキリしたいから、洗っちゃおう」なんて思えるようになることも。
まずは、自分の「ガマン」に気づいてあげましょう。
いかがでしたか。
相手や状況など、自分には変えられないものに注目し続けていると、イライラがどんどん膨らんでしまいがちですが、意外な原因に気づいてみると、具体的な対処法も見つけやすいです。
あなたが心おだやかに過ごせますように。応援しています。