教えてくれたのは……健康増進施設ファイト!
愛知県名古屋市天白区にある「医療法人 春陽会 サクラクリニック」の3階にある施設で、健康運動指導士と管理栄養士が中心となり、運動指導や栄養管理を行っている。利用者に食事と運動の両面から健康づくりをサポートし、一人ひとりに合わせた運動メニューの作成や、糖尿病・高血圧など生活習慣病の改善を目的としたレシピを提供。より多くの方が日々の生活に取り入れやすいように、SNSを通じて健康情報を発信している。
暑い夏は要注意!夏のお弁当「食中毒対策」のポイント
夏は気温が高く、湿度も増えるため、食中毒のリスクが高まります。そのため、お弁当づくりでは、いつも以上にしっかりとした対策が欠かせません。「調理方法」「作り置きおかずの保存方法」「詰め方」「持ち運び方」「保存方法」の5つの項目別で、それぞれ注意すべき基本のポイントをご紹介します。
意外と見落としがちな点もあるため、一つひとつチェックして菌の繁殖を防ぎましょう。
調理方法
- まな板や包丁の使いまわしをせず、食材ごとにその都度しっかり洗浄・消毒してから使用する。
- 素手で直接食材に触れず、使い捨て手袋や箸を使って調理する。おにぎりは直接素手で握らず、ラップに包んで握る。
- 生ものは避け、しっかり加熱して中心まで火を通す。
- 冷蔵保存または冷凍保存、どちらにおいても作り置きのものは、しっかり再加熱する。
- おかずの水気は煮詰めて少なくする。
- 適度な塩分と糖分を意識し、濃いめの味付けやスパイスを使う。
作り置きおかずの保存方法
- 作り置きおかずは、調理後に素早く粗熱を取って清潔な容器に移し、冷蔵庫で保存する。
- 作り置きおかずの、冷蔵で保存できる目安は2~3日程度。それ以上長く保存したい場合は、調理後すぐに冷凍する。
詰め方
- ごはん、おかず(調理したもの、再加熱した作り置きどちらも)は、十分に冷ましてから詰める。
- 市販の冷凍食品は「自然解凍OK」の記載がある冷凍食品のみ、そのまま入れてもOK。それ以外は、必ず加熱してしっかり冷ましてから詰める。
- カップや仕切りを使い、それぞれのおかずの水分が広がらないように工夫する。
- ソースやドレッシングは別添え容器に入れ、食べる直前にかけるようにする。
持ち運び方
- 保冷剤や保冷バッグを使い、菌の増殖を防ぐ。
- 保冷剤はお弁当の下、またはフタの上に入れて持ち歩く。
保管の仕方
- お弁当が35度前後の温度にならないようにするため、車の中など高温になるところに放置しない。
- 作ってから6時間以内に一度に食べきる。
- 冷蔵庫がある場合は、すぐに冷蔵庫に入れる。
夏のお弁当で避けたい「NG食材5選」とその理由
暑い季節は食材が傷みやすいため、お弁当の食材選びは特に注意が必要です。ここでは、夏のお弁当に入れないほうがよい食材とその理由をご紹介します。
1.混ぜご飯
混ぜご飯に使用する具材によっては、水分が出やすくなります。傷みの原因になるため、注意してください。
2.生野菜
生野菜は加熱されていないため、食中毒菌が付着している可能性があります。また、生野菜に含まれる水分が他の食材に触れることで傷みやすくなるため、避けたほうが良いでしょう。
3.煮物
汁気が多い煮物は、お弁当を腐りやすくしてしまうため注意が必要です。煮物を入れる場合は、水分がなくなるまでしっかり煮詰めるか、汁気をよく切ってから詰めるようにしましょう。
4.半熟卵
中心部までしっかり火が通っていない半熟卵は傷みやすいです。卵をおかずに使用する場合は、中までしっかり火を通すようにしてください。
5.フルーツ
フルーツは水分が多く傷みやすいため、入れる場合はお弁当とは別の容器に入れて持って行くのがおすすめです。
理想的な夏のお弁当の中身はコレ!
高温で中までしっかり火を通した「からあげ」などの揚げ物、フライや天ぷらは傷みにくいため、おすすめです。ただし、じゃがいもを使ったコロッケは傷みやすいので避けたほうが良いでしょう。
汁気が少ない「きんぴら」や、抗菌作用のあるお酢で味付けした「ピクルスやマリネ」も夏向きのおかずです。お酢、わさび、生姜、からし、梅干し、大葉など、抗菌作用の強い調味料や食材で味付けをするのも効果的なので、上手に取り入れてみてくださいね。
夏のお弁当づくりでは、食中毒を防ぐための工夫や傷みにくい食材を選ぶことが重要です。暑い季節も安心しておいしく楽しむために、ぜひ参考にしてみてくださいね!