「みそ汁」に入れると体がよろこぶ。“ポリフェノールがたっぷりの秋の野菜”とは?「さらした水ごと使う」

料理・グルメ

2025.11.12

秋冬においしさを増す根菜、ごぼう。切ったときに出る“アク”の正体は、実は体にうれしい成分がたっぷり詰まったポリフェノールなんです。水にさらしたときの「さらし水」にも、その栄養が溶け出しています。そこで今回は、その水ごと使って香りと栄養をまるごと味わうみそ汁をご紹介します。

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ごぼうの「黒くなる」正体

ごぼう出典:stock.adobe.com

ごぼうを切ったときに黒く変色するのは、ポリフェノール(クロロゲン酸など)が空気にふれて酸化するため。これは“アク”ではなく、抗酸化成分そのものなのです。

ポリフェノールには、体内で発生する活性酸素を抑え、細胞の酸化ストレスをやわらげる働きがあります。

肌や血管の健康を保つうえでも大切な成分。見た目の色より、その中にある力を大切にしたいですね。

 さらした水を “だし汁” に使う

ごぼう出典:stock.adobe.com

ごぼうを水にさらすと、黒ずみを防ぐ効果がありますが、同時にポリフェノールやイヌリン(水溶性食物繊維)も少しずつ溶け出します。普通はそのまま流してしまいますが、実はその“さらし水”にも、栄養が含まれています。

みそ汁のだしとして使えば、ごぼうの香りとポリフェノールの深い色合いが加わり、味にやさしいコクと自然な甘みが足されます。

<ポイント>

さらす時間は5分以内。風味を保ちながら、苦みもやわらぎます。
濁りが気になるときは、一度沸かしてアクを取るとすっきり仕上がります。

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ごぼうの食べ方ポイント

ごぼう出典:stock.adobe.com

・皮はむきすぎない
皮のすぐ下にポリフェノールが多く含まれます。たわしで軽く洗う程度でOK。

・水や酢水につけすぎない
つけすぎるとクロロゲン酸などの抗酸化成分が流れてしまいます。

・油との相性がよい
ごま油やオリーブオイルと合わせることで、ポリフェノールの吸収が高まるといわれています。

ごぼうのみそ汁

ごぼうのみそ汁

材料(2人分)

・  ごぼう……3分の1本(ささがき)
・  まいたけ……2分の1パック(ほぐす)
・  長ねぎ……2分の1本(斜め切り)

・  ごま油……小さじ1
・  みそ……大さじ1と2分の1〜大さじ2
・  ごぼうのさらし水(足りなければ水を足す)……400ml

作り方

1. 下準備
ごぼうをささがきにし、水にさらす。その水は捨てずに、だし汁として使います。

下準備

2. 炒める
鍋にごま油を熱し、水切りしたごぼう・ねぎを炒める。香ばしい香りが立ったら、ごぼうのさらし水とまいたけを加え、火にかける。

炒める

3. 煮る
沸騰したら中火にし、3分ほど煮る。

煮る

4. 仕上げ
火を止めてみそを溶き、器に盛る。

できあがり

 丸ごと活かしてデトックス

ごぼうは「排出」「温め」「整える」という3つの力を持つといわれる秋冬の根菜。皮ごと、さらし水ごと使うことで、その香りも栄養もまるごと味わえます。

日々の食卓に取り入れることで、体の内側からすっきり整え、冬の季節にやさしく備える一杯になりますよ。

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著者

山田 直

山田 直

神奈川の写真学校卒業後、作家活動をしながら横浜でホテルサービス勤務。3.11の地震を契機に仕事を辞め、ヨガとマクロビオテックを学ぶ。 後に、オーガニックレストランのキッチンに入り、重ね煮と出会う。その野菜の美味しさに深く感動。学びを深める。 現在は、東京、横浜、湘南エリアにてヨガ講師の仕事ヨガをメインに活動し、イベント、WSにて、重ね煮やオーガニックの料理を伝えている。

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