皮にはおいしさと栄養がたっぷり
大根は、じつは“皮”の部分にもうま味や栄養が詰まっています。
外側の薄い皮には、寒い季節を元気に過ごすために蓄えられた成分が集まっていて、上手に使うことで風味も栄養もまるごと楽しめます。
食物繊維
大根の皮には、身よりも食物繊維が多めに含まれています。皮ごと調理すると腸の動きを助けてくれ、ほどよい歯ごたえが満足感にも。冬に乱れがちな体のリズムを整える小さなサポートになります。
ビタミンC
ビタミンCは水に溶けやすく、皮の近くにも含まれています。皮をむかずに使うことで、この大切なビタミンをできるだけムダなくとれます。
辛味成分(イソチオシアネート)
皮の近くには、大根らしいピリッとした辛味のもとになる成分(イソチオシアネート)も含まれています。この成分には抗酸化作用があり、火を通すと辛さがやわらぎます。
“皮をむかずに使う”だけで、手間が減り、栄養も逃さず、風味もよくなるんです。
皮ごと大根のみそ汁 (調理時間:10分)

材料(2人分)
・大根……100g(厚めのいちょう切り、皮ごと)
・しめじ……4分の1パック(ほぐす)
・小松菜……1株(ざく切り)
・水(もしくはだし汁)……400ml
・みそ……大さじ1と2分の1〜2
・ごま油……適量
作り方
1. 大根の下準備
大根は洗い、皮ごと厚めのいちょう切りにする。しめじは手でほぐし、小松菜は4cm幅にカットする。

2. 具材を煮る
鍋に水としめじを入れ、火にかける。沸騰したら大根を加え、中弱火で3分ほど煮る。

3. 小松菜を加える
小松菜を入れて、1分ほどさっと火を通す。

4. 仕上げ
火を止め、みそを溶き入れる。好みでごま油をほんの少し垂らすと、香りとコクが増す。

皮ごと調理で、おいしさも“巡り”も
大根の皮は、加熱するとほんのり甘みが増し、汁に深みが出ます。しめじのうま味、小松菜の青い香りが重なり、シンプルなのに満足感のある一杯に。
体が冷えやすい季節、「皮をむかない」「煮るだけ」で、心も体もふっと軽くなるようなみそ汁をどうぞ。

