「すごいね」「かっこいい」が響かなくなってきた。
小学5年生の娘。塾の模試で前回よりも偏差値が上がっていたので「すごいじゃん!」と褒めた。以前は褒めると嬉しそうに話を続けたり、誇らしげな顔をしていたのに、『まあ普通だよ』と淡白な返事。最近、「すごいね」「偉いね」と声をかけても響いていない感じがするけど、なんでだろう。子どもの心にちゃんと届くような褒め方ができたらいいけれど。
小学校低学年までは、「すごいね」「がんばったね」といったシンプルな褒め言葉で子どもは十分に満たされます。親が喜んでくれること自体が嬉しいからです。
しかし高学年になると、子どもの認知や自己理解は大きく変わります。
それは、子ども自身が自分の努力や能力をある程度分析できるようになってくるから。
そのため、ただ「すごい」とだけ言われても
- 「どこが?」
- 「別に普通だけど」
- 「そりゃ、勉強したから」
など、素直に受け取れなくなってくるんですね。
子どもは成長していくほど、「ちゃんと見てくれているかどうか」に敏感になるもの。
褒め方もアップデートしていく必要があるんです。
学年別に褒め方をアップデートしていく
褒め方には「正しいやり方」があるわけではありません。
大切なのは、子どもの成長に合わせて褒め方を変えていくこと。
兄弟であっても、上の子と下の子を同じように褒めるのではなく、年齢に合わせた声かけの方が効果的です。
低学年:気持ちを共有する褒め方
低学年の子どもにとって、褒め言葉は評価よりも親の感情として届きます。
「ママ・パパが嬉しそう=僕・私もなんだか嬉しい」という気持ちの共有が心に響くんです。
そのため、
- 「すごい! できたね」
- 「がんばったね」
- 「できるまで頑張ってかっこよかったよ!」
このような感情をまっすぐ伝える褒め方で十分です。
親が笑顔で喜んでくれること自体が、子どもにとって大きなモチベーションになります。
中学年:努力や工夫を見つける褒め方
中学年くらいになると、子どもは「どうやってできたのか」に意識が向き始めます。
この時期は、結果よりも過程に目を向けると、子どもは納得しやすくなるんです。
たとえば、
- 「前より計算ミス減ってるね」
- 「最後までやり直してたの見てたよ」
- 「さっきのやり方、自分で考えたの?」
こうした言葉があると「ちゃんと見てもらえている」と感じられます。
わざとらしくなく、でもしっかりと気持ちを乗せた伝え方がモチベーションになっていくでしょう。
高学年:理解や気づきを伝える褒め方
高学年になると、評価より観察を伝える褒め方が効果的になってきます。
たとえば、
- 「途中でやり方変えてたよね。あれ良かったと思う」
- 「難しそうだったのに最後までやったね」
- 「自分で時間決めて始めてたの、ちょっと驚いた」
「すごいね! やるじゃん!」などシンプルな褒めも間違いではないのですが、反抗期や思春期に差し掛かってくると、「わざとらしい」「何見て言ってるの?」などまっすぐ受け取れなくなってきます。
このように、親が見ていたことをそのまま言葉にすると、子どもは「ちゃんと理解してもらえている」と感じやすくなります。
褒める力は「子どもを見る力」
褒め方はテクニックというより、子どもをどれだけ観察しているかに近いもの。
子育てでは「自己肯定感」がよく話題になりますが、自己肯定感は「たくさん褒められること」で育つわけではありません。
自分の行動を理解してもらえた経験の積み重ねによって育っていくものです。
つまり、褒め言葉そのものよりも、
- どこを見てくれているか
- どんなふうに気づいてくれるか
その積み重ねが、子どもの内側に残っていくのです。
「ちゃんと見ててくれているんだ」という実感が、自信につながっていくといいですよね。



