仲良し親子の娘と私、ずっとこのままでいたいけど……
小6の娘とは、周囲から「仲良くて羨ましい」とよく言われる。推し活を一緒にしたり、休日はショッピングに出かけたり、気になっている男の子の話も友達の話もすべて知っている。しかし最近娘がスマホを見て難しい顔をしていたので声をかけたら、「別に」と。気になったので「どうしたの? 大丈夫?」と聞くと、「全部話さなきゃいけないの?」と今までの娘だったら言わないようなことを言われた。これからどうしていけばいいのだろう。
最近は友達のように仲のよい親子が増えました。
「ママになんでも話せる」「娘というより、親友みたい」と話す方も少なくありません。
もちろん素敵な関係なのですが、思春期に入ると、少しずつ親子の「距離感」や「境界線」を意識していくことも必要です。
なぜ、親子に境界線が必要なのか。どのような関係作りをしていけばいいのかを考えます。
仲良し親子に起きやすい「境界線の曖昧さ」
なんでも話せていたはずの親友と、あるとき気まずくなってしまった。
夢中になっていた当時のパートナー。四六時中一緒にいたのに、ふと冷めてしまった。
こんな経験はありませんか?
人間関係は、「仲がよいこと」だけでは長続きしません。
お互いの気持ちや考えを尊重できる距離感があってこそ、安心して関係を続けることができますよね。
これは親子関係も同じ。
特に小学校高学年から思春期にかけては、仲のよさだけでなく、「境界線」を育てることが大切になってきます。
今回お伝えする「境界線」とは、秘密を持つことや部屋を分けることではなく、心の距離感のことを指します。
親子それぞれが、「自分の気持ちや考えを自分のものとして持てるようになること」が課題となってきます。
では、どのように親子の「境界線」を育てていけばいいのでしょうか。
思春期に向けて「仲良し」の形をアップデートする方法
子どもの悩みを先回りしない
仲良し親子ほど、表情や声のトーン、話し方から違和感を感じたり、子どもの変化によく気づきます。
そのためつい、「こうしたら?」「その子とはこんな風に付き合えば?」などと先回りしてしまいがち。
しかしこれから育てて生きたいのは、‟一人で悩める力”です。
「気づいていても見守る」「相談される前に声をかけない」「無理に聞き出さない」のが大切です。
「話したくなったら聞くよ」という空気を作っておくのが、子どもの自立にも安心感にもつながります。
子どもの問題に親まで引き込まれすぎない
仲良し親子ほど、感情が連動しやすくなります。
たとえば、
- 「友達に嫌なことを言われた」→「それはひどい! おかしいよ!」と親も一緒に怒る
- 「部活でうまくいかないから食欲ない」→親も「なんだか私も元気がなくなってきた」と落ち込む
共感は支えとなることもありますが、親は子どもに共感しつつも、感情まで一緒に揺さぶられすぎず、安定していることも大切です。
「それは嫌だったね、どうしたかった?」と受け止める、子どもが悩んでいても普段通り過ごす。
このような関わり方によって、「自分の問題は自分で向き合っていい」という感覚を育んでいけるでしょう。
親が結論を出さない
子どもを思いやるあまり、答えを出してあげよう、正しい道に導いてあげようと考える親御さんもいます。
一見親切なのですが、長い目で見ると、子ども自身の決断力や悩む力を奪ってしまっているともいえます。
友達と気まずくなった。委員会をやめたい。部活に苦手な先輩がいる。
子どもから悩みを聞いたときは、‟どうしたらいいか、何かしてあげられないか”と考えるのではなく、「余白」を意識するのがおすすめです。
- 「難しいね」
- 「どんな選択がありそう?」
- 「推しの〇〇だったらどう考えるかな」
親としては少し物足りないくらいの助言が、ちょうどいいこともあります。
思春期に向かう子どもに必要なのは、親の正解ではなく、自分で悩んで考える経験なのです。
親子が仲良しでいられるのは、とても素敵なことです。
たくさん話せる。一緒に笑える。困ったときに頼れる。
それは子どもにとって大きな安心になります。
加えて、「親子の境界線」も作っておけると、思春期を超えた先でも「ちょうどいい距離感」を保てていけます。
離れるのではなく、近さの形を変えていくことを意識して、親子関係をブラッシュアップしてみてください。



