「自由な2時間」も介護前提で考えてしまう

作画・原案:チッチママ
自由時間が「次に備える時間」へ変わっていく
チー父が帰るまでの2時間。部屋の拭き掃除を終えたチー母は、横になって休みます。けれどその休憩は、ただのんびり過ごすためのものではありません。チー父が帰宅したあとに「あれやって、これやって」と動くことを見越した、体力温存の時間でした。
介護のある暮らしでは、予定のない時間ができても必ずしも好きなように使えるとは限りません。次に何が必要になるか、どれだけ動くことになるかを先回りして考えると、空いた時間の過ごし方も自然と「このあとのため」になります。
チー母には、何も考えなくていいなら買い物に行きたいという気持ちもあります。一方で、年齢による疲れやすさもあり、外出するより休むほうを選ぶこともあるのでしょう。けれど、その休息に「帰宅後の介護に備える」という目的が加わると、自由な2時間も完全に自分だけの時間とは言いにくくなります。
介護の負担は、“実際に介護をしている時間”だけに表れるものではありません。次の動きに備えて体力を残すことまで含めて、一日の時間が介護を中心に組み立てられていく。その変化は、本人にとってはいつものことになり、周囲からも見えにくいのかもしれません。
