突然起こる「めまい」の正しい対処法知ってる?原因は耳の異常やストレスも!「めまい」の原因と対処法を解説

心と体

2021.06.21

突然起こるめまいは、多くの女性が経験する症状です。とっさのめまいに慌てないように、自分のめまいのタイプや対処法を知っておきましょう。今回は、めまいの種類や原因と、めまいの正しい対処法をお伝えします。

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身近なのに複雑な「めまい」の症状とその原因は?

めまい

めまいは、大きく次の3つのタイプに分けられます。

(1)ぐるぐる回るめまい(回転性のめまい)

・症状:自分や周囲が、激しく回転しているように感じます。吐き気や嘔吐を伴ったり、その場に立っていられなくなったりすることもあります。
・原因:多くは耳の異常(主に、良性発作性頭位めまい症、メニエール病、前庭神経炎などの内耳の病気)が原因です。まれに、脳の病気(脳梗塞や脳出血)が原因で起こることもあります。

(2)ふわふわするめまい(浮動性のめまい)

・症状:からだがふわふわと浮かんでいたり、ふらふら揺れていたりするように感じます。
・原因:過労や睡眠不足、ストレスなどにより、心身が不調のときに起こりやすいといわれています。そのほか、内耳や脳の病気が原因になることもあります。

(3)クラッとするめまい

・症状:イスから立ち上がった瞬間や、長い時間立っているときに、クラ~ッとめまいを感じたり、フラ~ッとふらついたりします。
・原因:ほとんどは立ちくらみ(起立性低血圧)によるものです。疲労やストレスなどによる自律神経の乱れや、降圧薬による血圧の変動が原因で起こります。
めまい以外に頭痛、肩こり、イライラなどの症状を伴う場合は、「自律神経の失調」や「更年期障害」の可能性があります。

とくに梅雨時や台風のシーズンは、気圧の急激な変化により、めまいが起こりやすいため要注意です。

めまいの正しい対処法とは?

めまいの種類や原因はさまざまですが、対処法は共通していることが多いです。次のような方法で、めまいを上手に対処していきましょう。

めまいが起きたらまずは安静に

めまい

めまいが起きたら、まずは安静にすることが大切です。
できるだけ静かな部屋で、室内を薄暗くして安静にしてください。イスやソファに座ったり、横向きに寝たり、楽な姿勢で休むようにします。屋外にいる場合は、何かにつかまる、しゃがむなどして安静にします。

また、抗めまい薬や制吐薬、酔い止め薬があれば、すぐに服用します。めまいが起こる心配がある場合は、早めに薬を飲んでおいても構いません。めまいを悪化させないように、気持ちを落ち着けてください。

ストレスはめまいの大敵

次のように日常生活を見直すことで、めまいを予防し症状を軽減でき、めまいが起こりにくいからだをつくることができます。

  • 外出時は抗めまい薬や酔い止め薬を持参する
  • 長時間パソコンで作業する場合は、1時間に1度はストレッチ休憩をとる
  • 友達とおしゃべりするなどして、ストレスを解消する
  • 日中に眠気が起こらない程度に、睡眠を十分にとる
  • ウォーキングなどの有酸素運動で、血行を促進する
  • 栄養バランスのよい食事を、規則正しい時間にとる
  • アルコールの摂取は適量(ビールの場合は500mL程度)を週に1~2日程度にする
  • タバコは控える

とくにストレスは、めまいの大敵です。普段からリラックスすることを心がけてくださいね。

心配な人は病院で診察を

聴診器

めまいが気になるときは、早めに医療機関を受診してください。どの診療科にかかればよいかわからない場合は、次のポイントを参考にしてみてください。

(1) 内耳の病気が疑われる場合(難聴、耳鳴り、耳閉感などを伴う場合):耳鼻咽喉科
(2) 立ちくらみによるめまいの場合:内科
(3) 脳の病気が疑われる場合:神経内科・脳神経外科
とくに注意しなくてはならないのが、脳の病気(脳梗塞、脳出血、脳腫瘍など)によるめまいです。

次のような症状があれば、脳の病気が原因かもしれません。

  • よろよろする
  • 手足にしびれやまひがある
  • ろれつが回らない
  • 意識が低下している
  • 激しい頭痛がある
  • 物が二重に見える

これらの症状があり、どんどん悪化する、どうしても立てない、歩けないなどの場合は、すぐに救急車を呼びましょう。

めまいにおすすめの漢方薬もある

漢方

「めまいに悩まない体質を目指したい」そんな方には漢方薬がおすすめです。
漢方薬は自然の生薬から作られる医薬品で、めまい、立ちくらみ、耳鳴りなどの症状に効果が認められています。
不調の多くは、心身のバランスが乱れてしまったために起こるものです。
漢方薬は、からだ全体のバランスをうまく調整してくれるため、めまいのもとになるバランスの乱れを改善し、体質から根本改善を目指せるでしょう。
不調の改善のためにバランスの取れた食生活や運動習慣を継続するのは大変という方でも、漢方薬なら症状や体質に合うものを飲むだけなので、手軽に毎日続けられそうですよね。
さっそく始めてみたいと感じた方のために、以下にめまいの症状に悩む方におすすめの漢方薬をご紹介します。
漢方

<めまいにおすすめの漢方薬>
漢方では、めまいの原因は、主に「水(すい・血液以外の体液)」がたまったり偏ったりしている状態と考えられています。次のような、「水」のバランスを整えてくれる漢方薬がおすすめです。

苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう):体力がなく、のぼせ気味で神経質な方におすすめ 
体内に滞った「水」や「気(き・生命エネルギー)」のめぐりをよくしてくれます。
からだの中の無駄な水分を取り除くとともに、精神を安定させるはたらきがあります。
回転性めまいや立ちくらみに、よく用いられます。

真武湯(しんぶとう:疲れやすく、全身の冷えがあり、下痢しやすい方におすすめ
からだを温めて、からだの機能を高めるはたらきがあります。
「水」のめぐりをよくして、めまいやからだのふらつき、冷え、むくみなどを改善する効果が期待できます。
浮動性めまいによく用いられます。

ただ、からだにやさしい漢方薬とはいえ、自分の体質に合っていなければ、良い効果が見込めないだけでなくからだにダメージを与える場合もあります。自分に合う漢方薬を見つけるためにも、購入時には、できる限り漢方に詳しい医師、薬剤師等にご相談ください。

お手頃価格で不調を改善したい、という方にはスマホで気軽に薬剤師に相談できる「あんしん漢方」のような新しいサービスもおすすめです。AI(人工知能)を活用し、漢方のプロが効く漢方を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「オンライン個別相談」が話題です。

めまいに負けずポジティブで楽しい毎日を

めまいの原因や対処法を知っているだけでも、気持ちにゆとりが生まれます。
めまいの大敵であるストレスをためないためにも、あまり神経質にならず、ゆったりと前向きに日常生活を見直してみてください。めまいに負けない、ポジティブで楽しい毎日を送りましょう。

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著者

西里美咲

西里美咲

薬剤師。大学時代は生薬学研究室に所属し、美容成分の研究を行う。卒業後は製薬会社勤務、調剤薬局勤務を経て、現在は3人の子どもの育児に奮闘しながら執筆活動中。 自身の妊娠中や産後の不調を、漢方の服用と生活習慣の見直しにより改善できた経験から、漢方やセルフケアの効果を実感し、同じように不調に悩む女性をサポートしたいと考えている。パーソナルリンパケアリスト資格所有。

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