受験直前に風邪…!?「受験前」思わぬトラブルの対処法

家族・人間関係

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 受験直前に風邪…!?「受験前」思わぬトラブルの対処法

2024.01.09

臨床心理士・公認心理師のyukoです。いよいよ受験シーズンが到来。「あとは本番を迎えるだけ」と心構えているところで、突然生じるハプニングもあります。クラスでの風邪ウイルス流行や子ども自身の体調不良、友人関係など。そんなとき、親に必要な心構えを考えていきます。

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受験期真っ只中、予想外のハプニングも。

年が明け、いよいよ受験本番が近づいてきました。
「何事もなく過ぎてほしい」「あとは本番に実力を発揮してほしいだけ」と祈る親御さんばかりでしょう。

そんな中、ときには避けては通れないハプニングが生じるケースも。
急な体調不良や、家族の不調、友人とのトラブルなど、予想外の出来事に見舞われたら、どのように対処していけばよいのでしょうか。

どんなことが生じうるのか、備えておきたい心構えとともに考えていきます。

意外とあるある?生じうるハプニングと対応を考える

風邪ウイルスの流行について

風邪出典:stock.adobe.com

今年は例年以上に様々な風邪ウイルスが猛威をふるっています。
1月以降、学校に通わせるべきなのか、受験直前は休んで体力を温存すべきか、迷う親御さんも多いですよね。

もちろん各家庭の判断によりますが、子どもが学校とどのように付き合っているかによって判断は異なってきます。

例えば、親は休ませたいけど子どもは学校に行きたがっている。
そんなとき、インフルエンザが流行っているからと言い聞かせ、休ませても思うように学習がはかどらない子も。

学校は休むのに塾には通うことに矛盾を感じたり、受験準備以外の逃げ場を失ってしまうと余計に辛くなるからです。

子ども出典:stock.adobe.com

本人にとって学校がどういう場所となっているのかを理解しながら、登校について一緒に考えていけるといいですよね。

体調を崩して勉強できない期間について

実際体調を崩してしまったとき、家族全体で焦りや不安が渦巻くと思います。
思わぬ災難に見舞われると、大人のメンタルの方が打撃を受ける時も多いです。

そしてそのようなときの言葉がけは、子どもの記憶に残りやすいもの。

  • 「受験本番じゃなくてよかったよ。今まで十分やってきたんだから大丈夫。」
  • 「今はゆっくり休むのが第一。頑張りすぎていた分、身体がヘルプサイン出してくれたのかな。」

など、温かい言葉が支えとなります。

また、仮に受験本番に重なってしまったとしても「あなたの身体が一番大事」と考え、子どもに伝える姿勢はとても大切。
親が子ども以上に落ち込んでしまうと、子どもは責任を感じたり、「自分はついてない」と自信をなくしてしまいます。

どんな状況であっても、「健康でいてくれたら十分」と思う気持ちを伝えていくのが子どもの支えとなるでしょう。

親子出典:stock.adobe.com

子どもの友人関係について

親が受験直前になぜと思う友人関係の問題も。

例えば、

  • 「好きな子ができた」と少し浮かれ気味の様子。友達ともその話題で盛り上がっているよう。
  • 友達と揉めたと言い、頻繁にLINEを気にするように。勉強に今一つ身が入らず、ぼんやりしているときもある。
  • 「卒業パーティーの準備をするメンバーに加わりたい。終わったら友達とテーマパークに行きたい!」など、受験しない子たちとの計画を立てようとする。

受験に集中してほしいと思っていても、子ども同士の関係性まで親がコントロールするのは難しいもの。
また、受験が終わったとき、親子ともにどんな気持ちでいるのかわからないので声掛けが難しいと感じる方も。

考える母出典:stock.adobe.com

親としてはつい、「なんで今なの!大事な時期なんだから集中しなさい」「終わってからにしなさい!」と言いたくなるものですが、感情的になるのは避けたいところです。

まずはしっかりと話を聞き、なるべく早く気持ちを切り替えられるようサポートしていくのがよいでしょう。
「ママもそういう時期あったから気持ちはわかるよ。」と声をかけたり、落ち込む気持ちを無理に止めず、1日しっかりと休ませて自分で気持ちを切り替える力を信じるのがおすすめです。

また、受験が終わったときの楽しみを設けておくのは支えになります。
万が一「楽しいムードじゃなかったら……」と心配に思う気持ちも、もっともですが、モチベーションに繋がりそうなことは認めてあげるのがよいでしょう。

子どもはもちろん、親自身も緊張と不安の糸が張りつめやすくなるこの時期。
普段なら冷静に対処できるハプニングでも、余裕のない対応になってしまいがちです。
無事に受験を終えられるよう、最後までしっかりとサポートしていけるといいですよね。

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著者

yuko

yuko

臨床心理士・公認心理師。現在は小児の総合医療センターと大学の心理教育相談センターにて勤務。児童期から思春期の子どもへのカウンセリングやプレイセラピー、子育てに悩む保護者の方への育児相談を専門にしています。色彩心理学やカラーコーディネートについても学んでおります。

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