教えてくれたのは……小林青果株式会社
創業以来70年以上にわたり、北九州中央卸市場にて青果の生産者と小売店舗のバイヤーを結ぶ仲卸業を営む小林青果株式会社。九州各県だけでなく、全国各地から旬の食材や特性の強い商品を仕入れ、お客様へお届けしている。安全で安心できる食品の提供はもちろん、作り手の思いや熱量、消費者の期待、販売店の信頼を大切にしている。
カットメロンの場合
近ごろ、スーパーや果物屋さんではメロンをカットして販売することが増えてきました。
小売の現場では、玉で販売しているメロンが適度に熟した状態になると、カット販売に回すケースが多いです。消費者が必要な量だけ購入しやすく、すぐに食べられるように工夫して販売しています。プロである売り場責任者が食べごろを見極めるため、カット販売のメロンは美味しく食べられるはずです。
ただし、過熟になっていることもあるので、早めに食べたほうがよいでしょう。
メロン丸ごとの場合
メロンを玉で買った場合や、贈り物でいただいた場合は、熟度を見極めて適度に熟した状態で食べるのが重要です。
収穫直後のメロンは硬く、そのままでは美味しさを感じられないことも。メロンは追熟させることで、その美味しさが全体にいきわたり、芳醇さと濃厚な味わいが楽しめるようになりますよ。
追熟の方法と適熟の見極め方のポイントは、下記のとおりです。
追熟の方法
1、常温で追熟させます。20~25度くらいの温度がベストです。冷蔵庫には入れないでください。
2、冷暗所で保管します。日が当たらず、目が届く場所(香りを感じられるようにするため)に置きましょう。
食べごろのサイン「3つのポイント」
1.「色」……黄色っぽくなってきます。青みがぬけ、つるが枯れて巻いてきます。
2.「匂い」……強い甘い香りが漂ってきます。
3、「やわらかさ」……メロンのおしり(下部)のところを親指で軽く押してみたときに、少し弾力を感じたころが最も美味しく食べられる時期です。
適切な方法で追熟させて熟度を見極められるようになると、手ごろな価格のメロンも高級マスクメロンと同じレベルの美味しさを味わうことも可能です。
メロンを傷めてしまうNGな保存方法
メロンの保存方法には、注意点があります。メロンの状態によって適した保存方法が異なるため、ポイントを押さえておくとよいですよ。
追熟中のメロン
「追熟中のメロン」は、冷蔵保存することはNGです。冷蔵庫での保存は追熟を止めてしまい、メロンが十分に甘くなるのを妨げる可能性があります。
追熟中のメロンは、箱から出して常温で保存するのが最適。そうすることで、メロンが自然に熟成し、最高の風味を引き出すことができます。
常温保存の際には、直射日光やエアコンの風が直接あたらない場所を選ぶことが大切です。
完熟したメロン
完熟したメロンの場合は、新鮮な状態を保つために冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。ただし、2~3日以内に食べることが望ましいです。もしすぐに食べられない場合は、冷凍保存がおすすめ。冷凍したメロンは、シャーベットのようにして食べることができ、3週間ほど保存することができます。
ほかの野菜や果物と一緒に保存するときの注意点
メロンはエチレンガスを発生させるため、ほかの野菜や果物と一緒に保存する際には注意が必要です。ポリ袋に入れて口をしっかり閉じることで、他の食品への影響を最小限に抑えられます。
メロンを美味しく楽しむために、ぜひ参考にしてみてくださいね!