教えてくれたのは……三村 浩章さん
合同会社サステア代表。滋賀県彦根市の美容室 hair make/COURを経営している。
これまで美容師として約12万人以上のお客様と向き合ってきた経験をもとに、さまざまな髪悩みに対応したアドバイスをおこなう。お客様のヘアスタイル、ライフスタイル、ダメージや髪質を考え、最適なシャンプー・トリートメントを選ぶ専門知識を持つ「シャンプーソムリエ」の資格を保有している。
シャンプーは「1回」だと不十分だった!
シャンプーは正しい洗い方を学ぶ機会が少ないので、自己流になってしまいがちですよね。
「1回シャンプーをして、トリートメントをつけて流したら終わり!」という人もいるかもしれませんが、じつは、シャンプーは1回では不十分で、2回すべきなんです。
たとえば、海水浴の後にシャンプーしても泡立たなかった経験はありませんか?
これは、髪に塩分が残っているため。この例と同じように、日常生活の中でも1回のシャンプーだけでは、皮脂や整髪料などの汚れが落とせていないことが多いと思います。
シャンプーは、泡立つことで乳化作用が起こり、汚れが浮き上がります。そのため、泡が立たないということは、汚れが落ちていないのに洗い流してしまっていることになるのです。
エイジングを進めてしまう原因にも
髪の毛で覆われた頭皮は皮脂が溜まりやすいため、清潔に保つことが必要です。
頭皮に汗をかくと酸化し、この酸化物質がエイジング(白髪や髪質の変化など)の原因になる可能性があります。特に、毛根には油のかたまりが溜まるので、シャンプーで汚れを溶かして取り除くことが大切です。
“最初のシャンプーで汚れを取り除き、2回目で残った汚れを落とす”といったイメージで、シャンプーは2回することをおすすめします。その後に、トリートメントで栄養を与えてあげましょう。
シャンプーは、やり方次第で「頭皮ケア」も同時にできる
「硬い頭皮は髪の健康によくない」とよく言われますが、いざ頭皮マッサージをしようとしても、時間を確保するのが面倒に感じたり、つい忘れてしまったりする人も多いと思います。
そこでおすすめなのが、シャンプーをしながら頭皮ケアをする方法です。これなら、日常のルーティンに組み込むことができるため、継続しやすくなりますよ。
プロ直伝のシャンプーの方法
シャンプー時に、指の腹を使って下から上に向かって頭皮を持ち上げるようにグッグッと力を入れていくだけでOKです。上から下に戻る際には、力を抜いてそのまま戻ってください。これをくり返します。
頭皮を持ち上げることによって血流がよくなり、頭皮のやわらかさを保てるように! 意外と見落としがちなのですが、頭皮も皮膚の一部なので、こまめなケアが効果的です。
そのときの自分に合った「シャンプー選び」も大切
シャンプー選びは、ライフスタイルや髪質、ヘアスタイルに合わせて使いわける必要があります。シャンプーソムリエは、これらの基準を理解し、適切な製品を選定するための専門資格です。
ずっと同じシャンプーを使い続けている人もいるかもしれませんが、そのときの髪悩みやヘアスタイルによって、シャンプーを変えたほうがよいでしょう。
たとえば、下記のようなことが挙げられます。
- 髪のクセが気になる人……ノンシリコンシャンプーよりも、シリコンシャンプーのほうが◎です。シリコンは被膜をつくって水分を弾いてくれるので、クセがつきにくくなります。
- ウェーブヘアの人……キレイにパーマのカールを出すためには保湿が必要です。保湿力のあるシャンプーを選びましょう。
シャンプー選びの際の注意ポイント
洗浄力は大切ではあるものの、あまり強すぎるものは頭皮の油分を落としすぎて乾燥し、かゆみの原因になる可能性も考えられます。そのため、洗浄力が強すぎないもので、先ほどお話したように2回シャンプーをするのがベストだと思います。
ダメージケアに特化したシャンプー「SUSTAIR(サステア)」を監修したシャンプーソムリエとしては、シャンプーは100mLあたり800円~1000円ほどの価格帯のものを選ぶのが理想的だと考えます。しっかりと保湿力があり、かつ髪がきしまないものを選べるとよいですね。
適切な製品の選択とシャンプーのやり方によって、髪の問題は改善されることがあります。ぜひ取り入れてみてくださいね!