もっと早く知りたかった…!食べ合わせで栄養価がアップする“3つのポイント”【管理栄養士に学ぶ】

料理・グルメ

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2024.08.24

猛暑日が続く今年の夏。日本気象協会は、全国の広い範囲で熱中症 “厳重警戒”、内陸部では“危険”地域となる見込みと発表しています。そのため、より一層の夏の暑さに負けない体づくりが重要となっています。そこで今回は、免疫力向上から疲労回復まで効果が期待されている最新の食トレンド「フードシナジー」についてご紹介します。

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近年注目の『フードシナジー』とは?

今回教えてくれたのは、万城シーズニングパートナーズ(BSP)の管理栄養士・大野 優子さん。夏の暑さに負けない体をつくるためにぴったりな『フードシナジー』について教わります。

繋がり、協力するイメージ出典:stock.adobe.com

『フードシナジー』とは、食べ合わせで栄養価がパワーアップすること! 
例えば、「にんじんに含まれるβカロテンは、油がない場合の吸収率は 1 割未満ですが、油と一緒に摂取すると10 倍ほど吸収率が上がる」というものがあります。
一緒に食べることで栄養価が高まるような、食材の組み合わせ方法とも言えます。 

フードシナジーの3つのポイント

色々な種類の野菜出典:www.pakutaso.com

1.色が同じものは味も合い、栄養価が高い

例えば、カツオ×トマトといったもの。
同じ色の食材は味の構成要素が似ているため、相性がよく、料理の味がまとまりやすいです。 

2.旬の食材と組み合わせる

食べごろの時期を迎えた旬の食材は栄養価が高く、組み合わせて食事に取り入れることにより栄養価がパワーアップ。 
夏野菜の代表「トマト」は、旬の時期にはおよそ2倍も栄養価がUPしています。

3.調味料や薬味で栄養をちょい足し

調味料や薬味を少し足すだけでもフードシナジーの効果が期待できます。 
隠し味としての麹や味噌のちょい足し、わさびを刺身と一緒に食べることは古来からのフードシナジーです!

【シーン別】おすすめフードシナジー

肉と野菜出典:stock.adobe.com

1.たんぱく質+ビタミンCで「免疫力向上」

じゃがいも出典:stock.adobe.com

例えば、たんぱく質とじゃがいもの組み合わせです。
じゃがいもには5大栄養素の1つであるビタミン(ビタミンC)が多く含まれています。 
他の4つの要素である、たんぱく質・脂質・炭水化物・ミネラルとともにバランスよく食べ合わせることで免疫力向上に働きかけます。 

2.動物性たんぱく質+植物性たんぱく質で「疲労回復」

ブロッコリー出典:stock.adobe.com

例えば、たんぱく質とブロッコリーの組み合わせです。
ブロッコリーは、食物繊維(便秘改善腸内環境の改善)やビタミンC(美白効果)、植物性たんぱく質を多く含むため、動物性たんぱく質とあわせて“Wたんぱく質”の効果を発揮し、疲労回復の効果が期待できます。 

3.たんぱく質+ビタミンB6で「エネルギー生成」

キャベツ出典:stock.adobe.com

例えば、たんぱく質とキャベツの組み合わせです。
キャベツに含まれている栄養素「ビタミンB6」は、たんぱく質からエネルギーを作り出す役割があります。せっかくたんぱく質を摂っても、ビタミンB6が十分に摂れていなければムダになってしまうため、意識して摂ることが重要です。 

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いかがでしたか? まだまだ暑い日は続きそうです。フードシナジーの考え方を、夏の食卓の参考にして暑い夏を乗り切りましょう!

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著者

尾治さんプロフィール

尾治

工業高等専門学校の化学系学科卒業後、地方国立大学の文系学部へ編入。その後同大学大学院へ進学し修士課程修了。IT企業に勤める傍ら、大学予備校で小論文の講師を行う。情報の正確性や言葉に向き合うことを志し、現在校正者、校閲者として独立。

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