パートナーが家事をしているところを見ない
いろいろと家事をお願いするのだけど、どうしても相手のやり方が気になってしまう。
これまで自分が中心になってやってきたことをシェアしようと思うと、どうしてもやり方の違いや要領の悪さが目についてしまうものです。
もしもパートナーさんが「家事が(わたしとはやり方は違うけれど)それなりにできる」のであれば、対処療法的ではありますがおすすめの方法があります。
それは、「パートナーが家事をしているところを見ない」ことです。
ご飯を作っているところ、お皿を洗っているところ、掃除をしているところを見るから、自分とのやり方の違いに目が行ってしまいます。「委ねたら、やり方には口を出さない」というのは家事に限らず人に仕事を委ねるときの大切なポイントです。
実は「家事の主担当」になりたいと思っていませんか?
つぎに、対処療法ではなくて少しずつコミュニケーションを変えながら、自分たちなりの家事シェアの形を育んでいくようにしていくといいと思います。
家事をどのようにシェアしていくか、ということはチームビルディングによく似ています。
自分たち夫婦、家族がどのようなチームになっていきたいのか、そのすり合わせが何よりも大切なのだろうと思うのです。
ですから、本質的には相談者さんが、パートナーとどのような関係を築いていきたいのかを考えてみるいい機会なのかもしれません。
相談者さんは、「予定がくるってしまってイライラしてしまう」「余裕のある日は両方とも私、明日は残業するから家事全部夫」と思っていらっしゃいますね。つまり「わたしの立てた予定通りに、わたしの都合に合わせて動いてほしい」と、無意識に望んでしまっているのかもしれません。その代わりに「私のほうが多くを担うのは構わないから」と思っているのではないでしょうか。
つまり、「家事の主担当はわたし」「的確なサポーターとしての夫」という関係が理想的なのかもしれません。
こういった関係での家事シェアをぼくは「シュフ型」と呼んでいます。
家事の担い手であり、マネージャーでもあるシュフがいて、その下にヘルパーとしてパートナーや子どもや、家事代行業者がいる。そういう形です。
まずはパートナーさんもこのシュフ型のシェア方法がいいと思うのか、それとも「自分は掃除を担当して任せて欲しい」と思っているのかを確認しあってみてはいかがですか。
場当たり的に依頼するとうまくいかない!スケジュールを押さえてみては
もし、ご夫婦が同じようにシュフ型がいいな、と思っていて意見が一致したなら。
この場合、大切なのは「頼まれる方が、どうすれば心地よくサポートしてくれるか」です。
組織づくりでも、上司の役割は部下が働きやすい環境づくりですよね。シュフ型というシュフがリーダーになって引っ張っていくタイプのシェアスタイルの場合は、その環境づくりってとても大切なのです。その結果、パートナーやお子さんはシュフの少しのわがままも受け入れやすくなるんです。
では、頼まれる側が動きたくない頼み方とはどんなことでしょうか。
そのひとつが「場当たり的(と思えてしまう)お願い」の仕方です。
「とつぜん、そんなこと言われても」「気分の良し悪しで、指示してない?」と感じてしまうと、事実がどうであれ「やりたくないな」という気持ちを正当化してしまいたくなります。
なので、何をしてもらうか、よりも「いつなら動いてもらえるか」というスケジュールのブロックをするようにするのがおすすめです。
「毎朝20分家事をしてほしい」「毎週水曜日と週末は夜ご飯をお願いしたい」などスケジュールを決めておくとお互いに計画が狂うこともなくイライラが減るのではないでしょうか。
時間はかかるかもしれませんが、家事シェアがうまくいくことは一生の財産になります。
ぜひ、焦らずにその都度話し合いながら育んでみてください。
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