雨の日、またはその前日に起こる頭痛の原因は?
「どんな時に頭痛が起こるの?」という問いをしたみたところ、筆者の周りの頭痛持ちさんのほぼ全ての人が「雨の日」「雨が降る前日の夜から」「台風が来る頃」などと「お天気が原因」だと答えました。
しかしながら「急に寒くなったとき」や「暑さが厳しい日」と答える人はおらず、ほとんどの人が「おそらく気圧の変化に弱いんだと思う」とすでに分析を終えている様子でした。「ストレスを感じた時」よりもこの数は多く、早速「雨の日頭痛」「低気圧頭痛」から友人たちを救うべく、調査を始めることにしました。
長い間、雨の日の体調不良については「気が滅入ってしまうだけ」「外に出るのが嫌になって体調のせいにしているだけ」と、医学的には根拠のない「気のせい」の域を出ず、その原因や対処法について研究されることが無かったようですが、おそらくそのことに悩む人々の数が多いことから、後にさまざまな研究が行われたようです。
その結果、雨の日やその前の日から起こる頭痛は一般にお天気が原因となるため「気象病」の1つとされ、「低気圧頭痛」「気候性頭痛」などと呼ばることとなりました。どんどん調査を進めていくと、ウェザーニュースで全国の天気痛予報が発表されていることを発見!
そう、やはり「気のせい」「後付け理由」ではなく、低気圧頭痛はメジャーな症状の1つなのです。そして、NHK視点・論点サイトには「実はどのような痛みでも天気の影響を受ける可能性があります。」と書かれています。
気圧を感じるのは「耳」
ところで、気圧の影響と聞いて思いつく身体の変化といえば、どんなことでしょう?私の場合は、高速エレベーターや飛行機の離着陸で感じる耳の痛みが真っ先に思いつきました。高層ビルのエレベーターや飛行機で頭痛になったことはありませんが、耳の奥がツーンとなる感覚はほぼ毎回経験しています。ということは、耳が一番最初に気圧を感じている?それならば耳のケアをすればダメージが軽くなるのでは?……そんな推理をしながら、その予防や対処について漢方スクール講師で薬剤師の齋藤友香理先生にお話を聞くことにしました。