人力車でアメリカ横断達成した「ガンプ鈴木さん」が旅をはじめるキッカケになった“母親の一言”

家族・人間関係

 人力車でアメリカ横断達成した「ガンプ鈴木さん」が旅をはじめるキッカケになった“母親の一言”

2023.10.25

人力車を引きながら世界を旅する“人力車の旅人”ガンプ鈴木さんを知っていますか? インスタグラムのフォロワー数は約13万人。TikTokは約35万人のフォロワーがいるガンプ鈴木さんは、2022年にNYタイムズスクエアを出発し、約5100kmのアメリカ横断を果たしました。SNSを通じて発信されるその旅路を見た人たちは、ただ旅を応援するだけではなく、“ガンプ鈴木”という人に心を掴まれていきます。今回、そんなガンプ鈴木さんのインタビューが実現しました。

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お話を聞いたのは……人力車の旅人 ガンプ鈴木さん

ガンプ鈴木さん

1990年、京都府生まれ。23歳の時に人力車と出会い、2016年から世界初となる人力車による世界5大陸走破にSNSで動画を発信しながら挑戦中。アジア、ヨーロッパ、オーストラリアを巡り、コロナの影響でアメリカ横断を中断。一時帰国し北海道から沖縄までの3000kmを縦断。その後ニューヨークからロサンゼルスの5100キロを横断達成YouTubeチャンネル登録者数約6.3万人、TikTokフォロワー約35万人、Instagramフォロワー約13万人。

サッカー選手を夢見た少年時代

ガンプさんのサッカー時代

――ガンプさんを見ていると、どんな風に育ってきた方なんだろうという興味がわきます。

僕は、1人っ子の母子家庭育ち。おかんとは昔からすごく仲が良いです。小学校2年生のときに、「Jリーグのチケットが2枚あるから見に行こう」とおかんが連れて行ってくれた試合を見て、サッカー選手になりたいという夢ができました。「キングカズみたいになりたい!」。僕の人生で初めて夢ができた瞬間です。

――サッカー選手を目指していたんですね。

いずれは、キングカズのようにブラジルに行ってサッカーをやりたいと思っていたので、プロのサッカー選手を目指し、中学、高校、大学とサッカーを頑張り、大学はサッカー推薦で進学しました。そこまでは、うまいこといけたんですが……。

大学に入ってみたら、僕よりサッカーがうまい人がたくさんいて、レギュラーなんて全然取れないんです。焦りもあったのか、足を骨折して練習からも離脱。気づけば、僕は応援団長のような立ち位置に。サッカー選手から1番遠いポジションをもらったときに、人生で初めての挫折を経験します。精神的にも弱ってしまい、サッカーをやめる決断をしました。

――サッカーをやめてからのことはなにか考えていましたか?

サッカーをやるためにいろいろお金を出してくれたおかんのことを考えたら、すごく申し訳ない気持ちになったけど、続けていても先が見えないと思ったので、「楽しくないから、サッカーをやめる」と伝えました。
そしたらおかんは、「サッカーやめるなら、最後にブラジルに行けば?」って言ったんです。

――サッカーをやめるのに?

そうなんです。でも、そのおかんの一言が、また僕の人生を大きく変えました。旅人としての人生のはじまりです。「サッカーをやめる」と言ったのに、「ブラジル行けば?」って真逆のことじゃないですか(笑)。でも、それを聞いて「おもしろそう!」って、ワクワクしちゃったんです。

初めての挫折が旅人へのきっかけに

――すごく素敵な親子ですね! それでブラジルに行ったのですか?

とりあえず、サッカー部には在籍したまま、アルバイトで貯めた30万円を握りしめてブラジルに行きました。英語も話せない、初めての1人海外です。「ブラジルに行くぞ!」と飛行機に乗ったのに、到着して降りたらアメリカでした。「ブラジルじゃない! アメリカに着いちゃった!」と思ったぐらい、頭が悪かったんです(笑)。

――それは……。おもしろいです(笑)。

「どうしよう!」と思いながら、まわりに日本のパスポートを持っている人を探して、恐る恐る話しかけてみました。「ブラジルに行く飛行機に乗ったつもりが、アメリカに着いちゃったんですけど、どうすればいいですか」って。

「いや、お前頭悪すぎでしょ!」と思われたかはわからないけど、「これはトランジットだから、ここからブラジルに行くんですよ」と教えてくれました。それで、その人にいろいろ教えてもらっているうちに、その人がたまたま、訪問先にあるサッカーチームのスポンサーの方を紹介してくれることになったんです。それで、そのままそのサッカーチームに入っちゃったんです。

――えぇぇ!! 想像の上をいく展開にびっくりなんですけど。

ですよね。僕、そのプロサッカーチームの寮にも入ったんです。サッカーしながらブラジルの人達と交流して仲良くなりました。言葉は通じないけど、なんか気持ちは通じるんですよ。有名になる前のネイマールにも会わせてもらったこともあります。

そのときに、「旅ってすごいな」と思ったんです。旅をすると、こんなにたくさんの人と出会えて、こんなにいろんな経験ができるんだと思ったら、旅に興味が出て世界一周とかしてみたいなって。ヨーロッパにも行ってみたいな。世界中に出会いがあってワクワクすることがあるなら、全ての国に行ってみたいなって思っちゃったんです。

ブラジル時代

――旅人ガンプさんのはじまりですね。

ブラジルから帰ってきて、おかんに、「やっぱりサッカーはやめる。そして俺は世界中に行きたい!」と言って、残りの大学生活を使ってバックパッカーとして旅に出ました。

ガンプ鈴木さん

SNSでその活動を見ながら、いつかお話を聞いてみたいと思っていたガンプ鈴木さん。実際にお話しをしてみると、動画で見ていた以上に魅力溢れる方でした。ガンプ鈴木さんのお話はまだまだ続きます。
 

【ガンプ鈴木さんインタビュー連載】

第1回:(当記事)人力車でアメリカ横断達成した「ガンプ鈴木さん」が旅をはじめるキッカケになった“母親の一言”
第2回
“人力車の旅人”ガンプ鈴木さんに聞いた。辛いときに背中を押してくれる「おかんの口ぐせ」
第3回
“衝撃的な失恋”と“世界を旅する目的”
第4回
「一人で旅をしている女性が多い」人力車で世界を旅するガンプ鈴木さんが出会った“パワフルな人々”
第5回
【11月6日公開予定】:「あなたが楽しければ家族も楽しい!」人力車の旅人ガンプ鈴木さんが40代女性に伝えたい幸せになる考え方

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