「おへそ」から嫌な臭いが…。“考えられる病気”と自己判断でやってはいけない“3つのNG行為”

心と体

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 「おへそ」から嫌な臭いが…。“考えられる病気”と自己判断でやってはいけない“3つのNG行為”

2024.03.17

ふとしたときに「おへそが臭い」と気になったことはありますか? ふだんあまり注目しないパーツかもしれませんが、異変を感じたときには病気の可能性も考え、放置しないことが大切なのだと泌尿器科専門医の中澤佑介先生はおっしゃいます。今回は、「おへそから嫌な臭いがする場合に考えられる病気」と「自己判断でやってはいけないNG行為」を教えていただきました。

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教えてくれたのは……中澤佑介(なかざわゆうすけ)先生

中澤佑介先生出典:www.nakazawa-cl.jp

金沢医科大学医学部医学科卒業。日本泌尿器科学会 泌尿器科専門医。
「患者さんに近い立場で専門的医療を提供したい」という思いで2021年、なかざわ腎泌尿器科クリニックを開設。2023年6月、JR金沢駅前にメンズヘルスクリニック(Gran Clinic)を開院。

「おへそ」から嫌な臭いがする場合に考えられる病気とは

おへそから嫌な臭いがする場合に考えられるのは、「脂漏性皮膚炎」「皮膚感染症」「尿膜管遺残症」の3つの病気が代表的とのこと。それぞれの病気について、中澤先生に解説していただきました。

おへそから嫌な臭いがする場合出典:www.photo-ac.com

「脂漏性皮膚炎」

中澤先生「皮膚の脂漏性分泌物が過剰になり、それが細菌の繁殖を促して嫌な臭いを発生させることがあります。特に、おへその中で湿度が高く、通気が悪い場合に起こりやすいです」

「皮膚感染症」

中澤先生「細菌や真菌の感染によって引き起こされることがあります。感染部分が赤く腫れ、かゆみや痛みを伴うことがあります。通常は、傷口や割れた皮膚から細菌が侵入し、感染が広がります」

「尿膜管遺残症(にょうまくかんいざんしょう)」

中澤先生「尿膜管とは、おへそと膀胱をつなぐ管のことです。本来は成長とともに閉鎖しますが、消失せずに尿膜管が残ってしまうこともあります。尿膜管が残っていると、そこに細菌が繁殖しやすくなり、臭いの原因となることがあります」

3つの病気の重症度を判断する基準

上記の3つの病気に心あたりがある場合、どのような症状があると注意が必要なのでしょうか。重症度を判断する基準があるのだそうです。

重症度を判断する基準出典:www.photo-ac.com

中澤先生「脂漏性皮膚炎や皮膚感染症の場合は、症状の程度によります。臭いだけであれば軽度かもしれませんが、赤く腫れたり、かゆみや痛みがあったりする場合は中等度から重度の可能性があります。

尿膜管遺残症は一般的に軽度の場合には症状がないことがあり、感染が進行すると痛みや発熱が伴うことがあります」

やってはいけない「3つのNG行為」

嫌な臭いがすると気になってしまい、つい「自分で何とかしよう」と思うかもしれませんが、じつは自己判断でNGなのだと中澤先生はおっしゃいます。
下記の3つの行為は、おこなわないようにしましょう。

やってはいけない3つのNG行為出典:www.photo-ac.com

NG1.「無理に触る」……汚れた手で触ることで感染が広がる可能性があります。
NG2.「放置する」……症状が悪化する可能性があるため、無視せずに対処するべきです。
NG3.「市販の薬を塗り込む」など……症状の原因によって治療が異なるため、適切な治療を受けるべきです。

病院に行く前に自分でできる適切な対処法は

臭いが気になったときには、病院に行く前にまずは「清潔にする」「保湿する」ことがポイントなのだそうですよ。

中澤先生「毎日シャワーを浴び、おへその周りを清潔に保つことが重要です。また、皮膚が乾燥しすぎないように、適切な保湿も行いましょう。症状が悪化するか、痛みや発熱などの異常がある場合は、早めに医師に相談することが重要です」

おへそは、人目に触れるパーツではないので、大きなトラブルだと捉えない方も多いかもしれません。異変を感じたときに慌てないように、「このような病気が隠れている可能性がある」ことを知っておくとよいですね。

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著者

shukana

shukana

小学生、幼稚園児の男の子のママ。出産前まで紳士服業界に携わり、TES(繊維製品品質管理士)の資格を取得。 暮らしをより楽しく、よりラクに過ごすための方法を日々模索中です。

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