教えてくれたのは……小林青果株式会社さん
創業以来70年以上にわたり、北九州中央卸市場にて青果の生産者と小売店舗のバイヤーを結ぶ仲卸業を営む小林青果株式会社。九州各県だけでなく、全国各地から旬の食材や特性の強い商品を仕入れ、お客様へお届けしている。安全で安心できる食品の提供はもちろん、作り手の思いや熱量、消費者の期待、販売店の信頼を大切にしている。
老化を進める食材と調理方法とは?
私たちが日常的に口にしている食事の中には、老化を促進してしまう食材や調理方法が含まれています。その影響を理解し、生活に役立てることが重要です。
◆老化を進める要因:AGEs(終末糖化産物)
老化を加速させる物質として注目されているのが「AGEs(終末糖化産物)」です。
AGEsは、糖分とタンパク質が高温で反応することで生成され、体内に蓄積すると次のような悪影響をもたらします。
- 肌の弾力やハリの低下:シワやたるみを引き起こします。
- 酸化ストレスの増加:動脈硬化や糖尿病などの生活習慣病のリスクを高めます。
特に、高温調理(揚げ物、焼き物など)でAGEsが多く生成されるため、これらの調理法が老化を促進する要因となります。
◆その他の老化を進める成分
- 塩分:過剰摂取は血圧上昇や肌荒れの原因となります。
- アルコール:肝臓への負担やビタミンB群の吸収阻害、水分不足を引き起こし、乾燥やシワの原因になります。
老化を防ぐための食材と生活習慣
老化を防ぐためには、上記のリスク要因を避けるだけでなく、老化抑制効果のある食材を積極的に取り入れることが大切です。
◆抗酸化物質の力
「抗酸化物質」は、体内で発生する活性酸素を除去する働きを持ち、老化防止に役立ちます。代表的な抗酸化物質には次のものがあります。
- ビタミンC:柑橘類、ピーマンなど
- ビタミンE:アーモンド、ひまわり油など
- カロテノイド:ニンジン、カボチャ、トマトなど
- アントシアニン:ブルーベリー、紫キャベツなど
これらは、特に色鮮やかな野菜や果物に多く含まれています。また、緑茶やコーヒーにも抗酸化作用があります。
◆効果的な摂取方法
抗酸化物質を最大限活用するためには、調理法にも工夫が必要です。
- 低温調理:蒸す、茹でるなどで栄養素の損失を防ぎます。
- 油と一緒に摂取:カロテノイドの吸収率を高めます(例:トマトソースやサラダにドレッシングを使用)。
- 皮ごと食べる:ビタミンCを効率よく摂取するために、果物や野菜の皮を無駄にしない工夫を。
まとめ
私たちの食生活には、老化を進めるリスクと、それを抑制するチャンスが隠れています。高温調理や過剰な塩分・アルコール摂取を控え、抗酸化物質を豊富に含む食品を適切な方法で取り入れることで、より健康的な毎日を過ごしましょう。