教えてくれたのは……小林青果株式会社
創業以来70年以上にわたり、北九州中央卸市場にて青果の生産者と小売店舗のバイヤーを結ぶ仲卸業を営む小林青果株式会社。九州各県だけでなく、全国各地から旬の食材や特性の強い商品を仕入れ、お客様へお届けしている。安全で安心できる食品の提供はもちろん、作り手の思いや熱量、消費者の期待、販売店の信頼を大切にしている。
「悪い食べ合わせ」4選<よくある組み合わせ編>
食べ物の組み合わせには、胃腸に負担をかけるものや、栄養素の吸収を妨げる“悪い食べ合わせ”があります。
今回は、一緒に食べることで健康に影響が出るほどではないものの、食物に含まれる栄養素を最大限に生かすことができない組み合わせを4つご紹介します。
NG1.「枝豆」と「チーズ」
枝豆とチーズは、どちらも居酒屋などのメニューでよく見かける定番メニューです。待たずに提供されるので、組み合わせて注文する人が多いかもしれませんが、栄養摂取の面では食べ合わせはおすすめできません。
その理由は、チーズに含まれているカルシウムの吸収が、枝豆に含まれるフィチン酸によって妨げられてしまうからです。そのため、せっかくのカルシウムを効率よく吸収できなくなるデメリットがあります。
NG2.「大根」と「しらす」
大根としらすは、普段の食事でもよく見かける組み合わせですが、栄養摂取の面ではもったいない食べ合わせです。
これは、しらすに含まれているアミノ酸のリジンが、大根に含まれるリジンインヒビターという酵素によって体内への吸収を妨げてしまうためです。
栄養をムダにしないためには、しらすおろしにはポン酢を加えるのがおすすめ。酢や柑橘類の果汁をかけることで、阻害する働きを抑えてくれます。
NG3.「海藻」と「牡蠣」
海藻と牡蠣は、それぞれ栄養が豊富ですが、一緒に食べることは栄養摂取の面ではおすすめできません。
生牡蠣にはミネラルである亜鉛が豊富に含まれていますが、食物繊維と一緒に摂ると、亜鉛が体外に排出されてしまう可能性があるからです。海藻類には食物繊維が多く含まれるため、この組み合わせは避けたほうが無難と言えます。
NG4.「お茶」と「黒糖」
黒糖かりんとうをお茶うけにして食べている方も多いのではないでしょうか? 一見相性ぴったりに見えますが、栄養摂取の面ではよくない食べ合わせです。
その理由は、お茶に含まれるタンニンと、黒糖に含まれる鉄分にあります。鉄分とタンニンが結びつくと、「タンニン鉄」へ変化して水に溶けにくくなり、小腸での吸収がされにくくなるという特徴があります。鉄分不足が気になる方は、一緒に摂取しないほうがよいでしょう。
せっかく摂取したものが栄養面によくない食べ合わせになってしまうのは、非常にもったいないことです。食事づくりやメニュー選びに、ぜひ役立ててみてくださいね!