SNSの“優しいリプライ”を考えよう!子どもに身に着けてほしい「デジタル共感力」とは?

家族・人間関係

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2025.08.31

臨床心理士・公認心理師のyukoです。小学生のうちからチャット形式の会話が身近な現代。SNS に投稿する力、発信する力に目が向けられがちですが、 “相手の投稿にどう共感するか、どう受け止めるか”も重要なスキル。親子で話し合いたい、“優しいリプライ”を考えます。

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今求められる、「デジタル共感力」。

SNSが身近にある今、「デジタル影響力」が子どもたちの間でも注目されがちです。「デジタル影響力」とは、言葉の通り、SNSを始めとしたデジタルツールで他人に影響を及ぼす力。就きたい職業ランキングにYouTuberがランクインする昨今、センスのある発信やいいねの数に注目が集まるのはもっともといえますよね。

一方、今回注目したいのが「デジタル共感力」。
SNSと上手に付き合っていくために身に着けてほしい力です。自分の発信がどんな影響を及ぼすのか、自分のリプ(返信)は相手にどんな気持ちにさせるのか。見る人の気持ちや背景に思いを巡らせる力を得て、SNSを気持ちよく使う方法を考えてみましょう。

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親子で一緒に考えたい、「神リプ(優しいリプ)」

SNSでのすれ違いやトラブルの多くは、“相手がどう思うかな?”という気持ちが欠けているときに起こります。共感とは、ただ単に「わかるわかる」「私も~」と応えるのではなく、“自分が相手の立場だったらどう思うかな?”と思いを馳せるところから始まります。

いくつかの例をあげるので、親子で「どう返す?」と考えてみてください。

友達の愚痴にどう返す?

〇〇(担任の先生のあだ名)まじ無理。みんなの前で注意してきて、ほんとない。担任変えてほしい!
(授業中の私語をみんなの前で注意されたことに腹を立てている友人の投稿。)

この場合、

  • わかる! 〇〇性格終わってるよね。教師向いてない。(怒りを助長する)
  • 注意されるようなことしたんじゃないの?(相手の怒りに油を注ぐ)

など、投稿者の怒りをあおったり、投稿者が言われてイラっとするようなことを言ってしまうと、SNSトラブルに発展しやすくなります。

例えば、

  • それは嫌だったね。あの先生、口調強いときあるもんね。
  • ついてなかったよね。でも〇〇ちゃんにだけ注意したんじゃなくてみんなに怒ってたと思うけどな。

スマホを見る女の子出典:stock.adobe.com

投稿者の感情をまず受け止めた上で、少し冷静な空気を作れるようなリプだと丸く収まりやすくなります。相手の気持ちに巻き込まれすぎない、感情を収めるような言葉選びが肝となっていくでしょう。

友達が落ち込んでいるとき、どう返す?

私、ほんと価値ない。今回のテストも終わってるし、人生詰んでる。病んでるわ。
(テストの結果が返ってきて、落ち込んでいる友人の投稿。)

この場合、

  • そんなこと言わんといて。暗すぎてこっちまで落ちるw(気持ちを否定)
  • 大丈夫大丈夫。次挽回できるからがんばろ!(軽く励ます)

など、投稿者の気持ちを軽視した反応だと、相手を傷つけてしまいます。

例えば、

  • 詰んでるときって、全部うまくいかないよね。今はとことん落ち込んでいこう。私でよかったらLINEして。
  • 大丈夫? 気が向いたら一緒にオンラインゲームしよ。気晴らしも大事!

まずは相手の辛さに寄り添い、そのうえで支えを提示できると優しいです。「なんて返せばいいんだろう」と迷ったときは、「どんな風に返したら相手が嬉しいかな?」「どんな言葉が優しいかな?」と考えるのがおすすめ。

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友達同士がうまくいっていなさそうなとき、どう返す?

最近調子のってるな~。今日の服もなしすぎるw。持ち物とかも、ぱくってこないでほしいw
(名前は出していないが、身近な子には誰のことかわかるような友人の投稿。)

この場合、

  • まじそれw。見てて痛すぎる。
  • 私もこないだリュックパクられた。同じブランド持たないでほしいw

悪口に便乗してしまうと、いじめに加担することとなります。
このような、友人同士でトラブルになりそうな投稿については、“あ、これまずいかも”と危険を察知するのが第一。そのうえで、可能であればスルーする、何も言わないのがベター。拡散も同意もせず、静観するのも重要です。

もし反応しなければ自分に矛先が向いてきそうな場合は、スタンプのみ、もしくは「気づかなかった」と伝えるのもひとつ。不用意な介入は避け、スルーするスキルも身に着けておくのがおすすめです。そして、“これは傷つく人がいる”と感じた場合は、先生や親、スクールカウンセラーなど頼れる大人に相談する術ももっておきましょう。

日常会話の中でも、「この投稿にどんなリプする?」「投稿主だったらどんな言葉をかけられたい?」など、小さな練習をしておくとSNSスキルが上がっていきます。顔の見えない相手にも、思いやりを示す方法を身に着けていけるといいですよね。

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著者

yuko

yuko

臨床心理士・公認心理師。現在は小児の総合医療センターと大学の心理教育相談センターにて勤務。児童期から思春期の子どもへのカウンセリングやプレイセラピー、子育てに悩む保護者の方への育児相談を専門にしています。色彩心理学やカラーコーディネートについても学んでおります。

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