アイスを食べると内臓の温度が4℃も下がる!?頭痛や生理痛につながる「夏の冷え」から体を守る4つの対策

心と体

stock.adobe.com
 頭痛や生理痛につながる「夏の冷え」から体を守る4つの対策

2021.07.21

「夏の冷え性に悩まされている」、「エアコンの冷房で手足が冷たくなってしまう」、「疲れやすく、めまいや頭痛を感じる」。 現代女性の悩み、「夏の冷え」。夏はこれから本番を迎えますが、電車やオフィスなどはどこもエアコンでキンキンに冷えていて、体調を崩してしまう方が増えています。そこで今回は、夏の冷えの原因と対策についてご紹介します。

広告

もくじ

夏の冷えの症状や原因は?
今日から試せる夏の冷え対策4つ
冷たい食べ物や飲み物に注意!
ぬるめのお風呂で体温キープ
丈長インナーやストールで保温
夏の冷えには漢方薬も有効
万全の冷え対策で夏を乗り切ろう!

夏の冷えの症状や原因は?

クーラー日本日本の夏はここ30年で気温が上昇しており、1990年以降は7月でも平均気温30度を越える日が多くなりました。「昔に比べて夏の暑さが増した」というのは気のせいではなく、データ上でもはっきりと現れています。
電車やバス、オフィスではエアコンを常にフル稼働させていて、それにより冷えてしまう女性は少なくありません。このような環境では、からだが室内と外気の温度差についていけず、いわゆる夏バテの状態になります。

とくに、女性は「夏の冷え」に悩む比率が多いとされます。もともと女性は男性に比べて冷えやすく、女性の冷え性は男性に比べて5倍多いというデータもあります。

夏の冷えは、からだのバランスを崩す原因となり、冷えだけでなくさまざまな不調を引き起こします。
エアコンの効いた寒い室内に長時間いると、からだが体温を正常に保とうとし、血管が収縮します。血管が収縮すると血の巡りが悪くなり、さらに急激な気温差により自律神経も乱れてしまいます。
この血の巡りの悪化や自律神経の乱れにより、冷えだけでなく頭痛や生理痛の悪化、むくみなどの症状を引き起こす原因にもなるのです。そのため、女性にとって「夏の冷え」は大敵です。

今日から試せる夏の冷え対策4つ

ここからは気軽に試せる夏の冷え対策をご紹介します。どれも簡単にできるものばかりなのでぜひ参考にしてみてくださいね。

冷たい食べ物や飲み物に注意!

飲み物

夏は冷たい飲食物を摂取することも多いでしょう。アイスを食べると内臓は4℃温度が下がるともいわれています。冷えだけでなく基礎代謝や免疫力低下につながり、からだに大きな負担をかけてしまいます。
冷たいものは控えめにし、温かいもの、体温以上の温度のものをとり入れるように意識しましょう。スープやお味噌汁などは簡単にからだの内側から温められるのでおすすめです。

また、トマトやナス、キュウリといったいわゆる夏野菜はからだを冷やす食材といわれています。夏野菜を摂るときは、加熱調理をしたり、生姜や味噌など体をあたためる食材と一緒に摂ったりするといいでしょう。

ぬるめのお風呂で体温キープ

真夏の水風呂や熱めのお風呂は気分がさっぱりとするものですが、からだにとってはよくありません。また、大量の汗をかくサウナもほどほどに控えたほうがいいでしょう。
夏の間は湯船につからずシャワーだけという方もいるかもしれませんが、おすすめは38~40度くらいのぬるめのお湯に15~20分ほど浸かる入浴方法です。夏の冷えによる不調を感じている方は、入浴でからだを芯から温めましょう。

お風呂はうっすらと汗ばむ程度でも十分です。お風呂上がりはすぐに髪を乾かし、からだが冷えないように意識しましょう。

丈長インナーやストールで保温

冷え対策には丈が長いインナーの使用がおすすめです。また屋内外では温度差が大きいことが考えられるため、調節のしやすいストールやガウン、カーディガンが欠かせません。

冷えでおなかの調子が悪くなってしまうという方にはボディウォーマー(腹巻き)がおすすめです。通気性がよく蒸れない夏向けのボディウォーマーが市販されていますので、夏向けの製品を選ぶといいでしょう。透けにくい白いカラーなどもありますよ。

夏の冷えには漢方薬も有効

漢方

「夏の冷えに悩まない体質を目指したい」。そんな方には「冷え」に効果が認められている漢方薬がおすすめです。
漢方薬は医薬品として効果と安全性が認められており、医療現場でも使われています。症状と体質に合った漢方薬を飲むことで、根本からの体質改善によって冷えに悩まない体質を目指すことも可能です。
バランスのとれた食生活や運動習慣を継続するのは大変という方でも、漢方薬なら症状や体質に合うものを飲むだけなので、手軽に毎日続けられそうですよね。
さっそく始めてみたいと感じた方のために、以下に夏の冷えの症状に悩む方におすすめの漢方薬をご紹介します。

漢方

<夏の冷えに悩む方におすすめの漢方薬>
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん):体力がある程度ある方に用いられます。足が冷える方や血行が悪い方に処方され、肩こりや頭痛などにも適しています。

真武湯(しんぶとう):やせ型で体力が低下している方に用います。おなかが弱く冷えで消化不良や食欲不振などをきたしている方にむいています。

ただ、からだにやさしい漢方薬とはいえ、自分の体質に合っていなければ、よい効果が見込めないだけでなく、からだへのダメージを与える場合もあります。自分に合う漢方薬を見つけるためにも、購入時には、できる限り漢方に詳しい医師、薬剤師等にご相談ください。

お手頃価格で不調を改善したい、という方にはスマホで気軽に薬剤師に相談できる「あんしん漢方」のような新しいサービスもおすすめです。AIと漢方のプロが、効く漢方を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「オンライン個別相談」が話題です。

万全の冷え対策で夏を乗り切ろう!

これからいよいよ厳しい真夏を迎えます。気温差の激しい環境で生活されている方は、冷えが原因でダウンしてしまわないように、事前の冷え対策が重要です。
今回紹介したセルフケアや漢方などを参考にしつつ、冷房により冷えやすい夏を乗り切っていきましょう。なお、漢方薬を服用する場合は、ご自身にあった漢方薬を知るためにも専門家に相談するといいでしょう。

広告

著者

木村 眞樹子

木村 眞樹子

医学部を卒業後、循環器内科、内科、睡眠科として臨床に従事。 妊娠、出産を経て、産業医としても活動するなかで、病気にならない身体をつくること、予防医学、未病に関心がうまれ、東洋医学の勉強を始める。 臨床の場でも東洋医学を取り入れることで、治療の幅が広がることを感じ、西洋薬のメリットを活かしつつ漢方の処方も行う。 また、医療機関で患者の病気と向き合うだけでなく、医療に関わる人たちに情報を伝えることの重要性を感じ、webメディアで発信も行なっている。

気になるタグをチェック!

saitaとは
広告