パスタの栄養価を高めるには?
お米が主食の日本人ですが、週に1度はパスタをメインにする家庭も多いのではないでしょうか。食卓や学校給食にも根付いたパスタ文化。しかし、なんとなく「パスタ=炭水化物=太る」と思っている人もいるでしょう。今回はその「パスタ=太る」が本当かどうか、またどんなレシピならばラク痩せできるか石松さんに伺いました。
「白米が玄米を精製するのと同様、パスタの場合もビタミンやミネラル、食物繊維などを多く含む部分を取り除いた精製された小麦粉から作られます。つまり、パスタ単体ではカロリーと糖質が主になってしまいます。そこで、ちゃっかりラク痩せパスタを作るポイントは3つです。
- パスタ(麺)の種類を選ぶ
- パスタ単体に不足するタンパク質、ビタミン、ミネラル、食物繊維を多く含む食材を組み合わせる
- 良質な油を使う
1. パスタ(麺)の選び方
「一般的なパスタは精製した小麦粉で作られていますが、ふすま(表皮)や胚芽を精製せずにそのまま挽いた粉(全粒粉)で作られたパスタもあります。全粒粉パスタは、やや茶色味を帯びていて、噛むごとに香ばしいふすまの香りがします。一般的なパスタよりも食物繊維やビタミン、ミネラル、ポリフェノールが多く含まれているため、代謝アップには最適です。
また、最近ではお米などを使ったグルテンフリーのお米麺や、しらたきでできたパスタなども出回っています。このしらたきパスタは、本場のイタリアでは乾燥したしらたきを加工した『ZEN PASTA(ゼンパスタ)』として人気です。しらたきでできているので当然カロリーは低く、乾燥されたことによって食感もパスタのようです。
小麦粉でできた従来のパスタを他の食材で作った麺に置き換えることは、もちろん大きなカロリーダウンにつながりますし、腸粘膜を傷つけるグルテンをカットできる点でも注目されています。大手スーパーやネットで購入できるので、ぜひチェックしてみてください」
2. パスタに組み合わせる食材
パスタに組み合わせると栄養価がアップする食材、「タンパク質、ビタミン、ミネラル、食物繊維の多い食材」はどんなものでしょうか?
具体的なレシピをご紹介します。
【あさりとあおさのボンゴレ】
茹でたパスタ(代替え麺でも可)をあさりとあおさで炒めたボンゴレがおすすめです。
燃焼系に不可欠の栄養素であるタンパク質や鉄、亜鉛、ビタミンB12が豊富なあさりと、筋肉合成にも不可欠なマグネシウムや脂肪を燃やす痩せ菌のエサである水溶性食物繊維が多く含まれるあおさを組み合わせることで、エネルギー代謝を高めてくれます。
【菜の花のカルボナーラ】
ビタミンCと食物繊維以外、全ての栄養素を持っている卵がメインのカルボナーラならそれだけで栄養価はバッチリです。
卵黄に多く含まれているレシチンという成分は、年齢とともに落ちてくる代謝を促進する働きがあります。あとは、ビタミンCや食物繊維をプラスすればいいので今が旬の菜の花やブロッコリー、キャベツなどのアブラナ科の野菜を、麺を茹でるときに一緒にさっと色よくゆがいて和えてください。
3. 良質な油を使う
「3つ目のポイントは良質な油を使うことです。私たちのカラダは37兆個もの細胞からできています。そして、これらの細胞膜は私たちが食べる油を材料に作られています。質の悪い油を摂取すれば細胞膜の質も悪くなり、効率的に細胞内に栄養を届けることができません。結果、エネルギーを燃やしづらいカラダになってしまうので良質な油を摂ることは重要なのです。パスタ料理であればエクストラバージンオリーブオイルがおすすめです。オリーブのポリフェノールはオイルの酸化を防ぐため、良質でフレッシュオイルが摂れます。また、大腸のぜん動運動を促し、便秘の改善にも働いてくれます」
テレワーク飯にぴったりのパスタ料理
太りやすいメニューのイメージを持っている方も多いパスタですが、麺やオイル、食材の選び方によってはヘルシーなメニューになることがわかりました。また、仕事の合間にさっと作れてしかも美味しいパスタ料理は、忙しいテレワーク中のお昼にも重宝します。組み合わせの食材とソースを変えれば、毎日でも美味しくいただけます。ぜひ、作ってみてくださいね。
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