気温や気候変化に伴い便秘に悩む方が増加中!“季節性不腸”の可能性
寒暖差が激しい季節は、私のクリニックに便秘の症状を訴えてくる患者さんが急増します。1年中通院してくる慢性便秘症の患者さんも、急に気温が上昇したりするときに、排便力がさらに低下して、腹部膨満感、硬便などのつらい症状を訴えてきます。一方で急に気温が低下するときと、最高気温が5°C以下になるときも排便力が低下します。
季節の変わり目は気温、気候の変化に対応しきれなくなり起こる「季節性不腸」となりやすい時期です。
気温差が10°C以上で要注意
私が子どもだった50年前と比較すると、現代の気候は寒暖差が激しく、春と秋が短くなっているように感じます。季節性便秘は、現代人特有の症状と考えて対策が必要です。
春秋の季節の変わり目は、1日の気温の変化が10°C以上になることがあり、腸に大きな負担がかかります。私はこれを“10°Cの法則”と呼んでいます。朝晩の寒暖差により体には負担がかかっている場合があります。
活動量の低下、栄養バランスの乱れ、ストレスなどが便秘につながる
外出を控えることによる活動量の低下や、食事摂取量の減少、ストレスの増大などが組み合わさり”不腸”を訴える患者さんもいます。外出を控えると必然的に身体活動量が低下します。そうすると腸の動きも鈍くなり腸内環境が乱れる場合があります。
さらに、自宅にいることが多いと、手間のかからない同じメニューを続けて食べることも多くなります。その結果、栄養バランスが乱れたり、食物繊維の摂取量が減少したりして、便秘の症状を訴える方もいるのです。
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