漂うわたし 連載小説
特集

saita オリジナル連載小説『漂うわたし』

娘が生まれて、不妊の悩みから開放された千佳子。都会に出ること、結婚、出産。望みはすべてかなえられたはずだったが、娘の何気ない一言に揺らぐ。同期入社の夫と共働きの直美は、出産のタイムリミットが迫っているが、失うものの大きさを思うと踏み出せない。未婚のまま30代最後の誕生日に派遣切りを告げられた麻希は、すり減るばかりの生活に空しさを覚えるが、今さら故郷には帰れない。どこへ向かって行くのか、その先に何があるのか。まだお互いを知らない「漂うわたし」たちの物語。

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