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「3.11があったから今のわたしがある」東日本大震災をきっかけに生き方を決めた人たちの言葉

家族・人間関係

 「3.11があったから今のわたしがある」東日本大震災をきっかけに生き方を決めた人たちの言葉

2021.03.09

東日本大震災から10年。当時被災された方や避難を余儀なくされた方たちはどのような10年間を過ごしてきたのでしょうか? 10年経った今だから伝えたいこと、今だから言葉にできることを教えていただきました。

当時の経験が今の自分につながっている

東日本大震災はそれまで誰も経験したことのないような大災害でした。失われた人やものが多すぎて、未だに傷が癒えない方もたくさんいます。一方で10年経った今、当時の経験が今の自分につながっていると教えてくれた方がいました。

『「地元が好きということ」

10年前、私は大槌高校の2年生でした。実家は全壊でした。その時は何もできなかった無力感がありました。町に対して何もできなかったのです。その時、10年後何かしらの専門職などの資格を取って、町に貢献したいと思いました。

今は、大槌町であり、釜石であり、何かしらのアクションをとっている。当時思っていた方向とは違うけど、ちゃんと貢献の道に進んでいるのかな? と思っています。

自分の町が好きだなというのが、10年経って思うこと

10年経って町の変わる様子を見てきて、自分の町に対する思いが強くなっているのを感じます。一番好きなところ? 何かを思い出せる場所がある、ということですかね。懐かしい、思い出が残っている場所があるということです。自分のことを知ってくれている人が多いことも安心に繋がっています。他ではない、そこが強みだと思っています』
(東谷いずみさん、20代女性、震災当時の住まい:岩手県、現在の住まい:岩手県)

今でも沿岸に関わる仕事をしています

子ども

『「まずは我が子に伝えていく」

あの日、東京で体験した地震。揺れも大きく、会社のビルの壁にもヒビが入っていました。これは関東が震源だぞ……と思っていた矢先、職場のラジオから流れてきたのは「東北」「岩手」の言葉。愕然としました。スーパーやコンビニから食べるものがなくなり、ガソリンスタンドに入る車で渋滞が出来ていました。「どうして東京なのにこんなことになっているの?」と怒りに近い感情になったことを覚えています。

その後、ご縁があって岩手へUターンすることができ、今でも沿岸に関わる仕事をしています

この10年で結婚出産し、子どもは4歳になりました。出来るだけ沿岸に足を運び、3月11日にはテレビを見ながら説明するようにしています。住んでいる内陸では津波の心配はありませんが、いつどこで災害が起きるかわかりません。将来、息子が住んでいるまちで災害が起こったときに、自分の身を守り、大切な人を守り、優しくできる人であって欲しい。でもまだ4歳。あの日のことを十分に理解することは難しいかもしれません。あの日を岩手で経験していない私が、伝えられるだろうか……という思いはありますが、この10年でできた人とのつながりを大切に、これからも過ごしていきたいです』
(新田真理子さん、30代女性、震災時の住まい:東京都、現在の住まい:岩手県)

悪いことばかりじゃなかった

海

『「3.11があったから、今の私がある」

あの日は、海の近くの職場にいました。
当日家に帰れなくて、避難所に行きました。その日、母子手帳をもらったばかりの初期の妊婦だったので、見た目では妊婦と分からず、でも、自分からも言いにくい状態だったのですが、マタニティマークを見て声をかけてくれた女性がいて、気にしてもらえるようになりました。ありがたかったです。

実家も被災したので、産前産後は実家と同じ仮設住宅内にあった母子支援施設ママハウスにお世話になりました。今、子育て支援の仕事をしているのも、その時に支えてもらったからです。その時の想いが、今の仕事に繋がっています。

3.11があったから今のわたしがある。自分の人生があるんだなと感じています。
悪いことばかりじゃなかったな、というのが、今の気持ちです。
震災があったからいろいろな人に出会えました。生きる力・子育てする力を、育まれたと思っています』
(櫻井京子さん、30代女性、震災当時の住まい:岩手県、現在の住まい:岩手県)
 

10年経ち「3.11があったから今のわたしがある」と前向きに捉えようとする力強い言葉をご紹介しました。今回こちらで紹介させていただいた声は、みんなの声「Voice from 3.11」より、許可を得て掲載させていただきました。東日本大震災から10年経ったこの機会にたくさんの思いに触れ、震災について考えるきっかけになれば幸いです。

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著者

mamiWaka

mamiWaka

語学系出版社でワーキングマザーを経て、現在はフリーのライター・編集者。読者目線を忘れず、分かりやすく読みやすい記事を目指しています。