そもそも推し活って?
AKB48全盛の頃から「推(お)し」という言葉が世に出始めたように記憶しています。「推しメン」「箱推し」という言葉も誕生して、今では「追っかけ」「ヲタ活」よりもメジャーになったかも?
今回は、推し活をそれぞれのスタンスで楽しむ3人が、推しへの愛をたっぷりと!そして推し活で得たものを語ります。
人生が、私が変わる!それが推し活
座談会メンバーは……!韓流ドラマまるごと推しのまささん(40代)、そして惜しくも解散したV6長野博クン推しのえんどーさん(50代)、フィギュアスケーター宇野昌磨選手推しのしょうこさん(50代)の3名です。
推しにハマる「きっかけ」って?
──推し活を始めたきっかけを教えてください。
まささん:子どもが3人いて夫が単身赴任中なんですが、コロナ禍で行動制限があった中、母に「面白いから!」と渡された「愛の不時着」を見たのがきっかけです。1話だけのつもりで見たらハマって(笑)。今では子どもたちが眠る9時までに家事を全部終わらせて、2時間のドラマタイムを確保しています。明日に繋げるために!この時間が大切なんです。
えんどーさん:今日は、V6ラストツアーのTシャツを着ています(笑)。妊娠中、最初のママ友に産院の帰りに「私、V6のファンなの」とカミングアウトされたのがきっかけ。それから何となく気になって…ある日テレビでCrazy raysという曲で森田剛クンにひと目惚れ!のはずが…いつしか長野クン推しに(笑)。その後はお茶の間ファンとしてテレビで追いかけていたんですが、解散の発表をきっかけに、悔いなく推せるようファンクラブに入りました。ファンの人もみんな性格が円満で…そんなところも推し活が続く理由かもしれません。
しょうこ:2014年の全日本選手権で、テレビ越しに黒の衣裳でパッ!と振り返った時の宇野選手の瞳の美しさにキュンキュン!(笑)しました。スケートは好きでいつも見ていたはずなのに「こんな子、いたんや!」と(笑)。子育て中は趣味や熱中することもなく、全て3人の子どもたちに時間を費やしてきましたが、成人した今、その時間を取り返しているような気がしています。ある時、思い切ってアイスショーに行ったら楽しくて!今では遠征もしています。ひとりでも単身赴任中の夫の住まいが東京だったので、そこを拠点にしていました。
家族の理解と協力は?
──しょうこさんはご主人の赴任先の東京で試合を観戦されていたんですね。まささん、えんどーさんのところのご家族はどうですか?
まささん:ウチも単身赴任ですが、時々ドラマを見る直前に電話が入ることがあって「そろそろ出国するから」と言って切ったことも(笑)何本も見るときは「長期滞在するから」って言ってます。
えんどーさん:最近やっと娘には伝えたんですが…夫は以前に「主婦がアイドルを追っかけてるのって、浮気みたいなもんだよね」と言っていたことがあって、ちょっと言い出しにくくて(笑)。なので今、私が死んでしまうようなことがあったら、押し入れを見て心底驚くと思います。グッズやDVDがどっさり出てくるわけですから!
推しの恋愛事情も乗り越えて!
──ところで、推しの恋愛事情、結婚や離婚なども気になりますよね?
しょうこ:今年のお正月に記事がでました。実はお相手とは、アイスショーなどで「ちょっと怪しい?」とファンの間では噂にはなってはいましたが、記事になるとショックが大きくて…以前同じような思いをした某ジャニーズファンの娘に「気持ちはわかるよ」と慰めてもらいました(笑)。24歳の男性ですし、彼女がいるのは当然ですが…例えば、宮原知子ちゃんとか、自分の好きなスケーターなら祝福の気持ちも沸くんですけど…(笑)。
まささん:私はひとりの俳優さんというより、韓流ドラマ全体を推している感覚です。それでも、ソン・ジュンギさんが以前共演者の女優と結婚し、その後離婚した理由についてネットで調べまくりました。結構前のことなのに……(笑)。結婚していた事実に胸が痛みましたが、離婚してよかったな(笑)と、ホッとしたので、熱愛が辛い気持ちはよくわかります。
えんどーさん:長野クンは既婚者で、奥さまは女優の白石美帆さんですが、自分が結婚していようが子どもがいようが、内心では推しが他の女性のものになるのは許しがたい(笑)。でも、白石さんは歴代の元カレが超人気俳優ばかりで、逆に「人生1日だけでもいいから変わって欲しい!」と思う相手です。きっと素敵な女性なんだろうな、と思うし、人生の師として弟子入りしたいくらい(笑)。
推しがワタシにくれたもの
──推しのプライベートも、やはり気になりますよね。ではご自身のプライベートには、推し活前後で何か変化はありましたか?
まささん:ドラマの影響で、日韓のご夫婦の韓国語オンラインレッスンを半年ほど前から受講しています。2年前から在宅で仕事を始め、自由になるお金ができたのと、何か新しいことにチャレンジがしたかったところ、韓流ドラマにハマり、できれば言語でドラマを見たいと思い挑戦しています。
しょうこさん:私はアイスショーや試合のために、ひとり旅をするようになったのと、推し活を通じて友だちができたこと。それと、よりスケートが好きになったことかな?特に、ネイサン・チェン選手のアイスショーはオススメです。私は、ジャンプやステップの種類を厳密にわかるタイプではないのですが、とても美しい洗練された表現力が胸を打ちます。あとは、娘と推しのグッズや雑誌の見せ合いっこをするのが楽しくて…夫も私の推し活の影響か?女子ゴルフを観戦しだして、家族の会話が増えました。
えんどーさん:ファンになって得た情報で1番印象的なのが、V6の坂本クンが長野クンのことを「愛しがいのある人です」と言っていた言葉です。素敵だなぁ…と思って「私も愛しがいのある人になろう」と思えるようになりました。人生の目標ができましたね。
推し活座談会を終えて
学習意欲が湧いたり、友だちが増えたり、生き方のお手本にしたり、また家族との関係が良くなるなど、ライフスタイル全般に推し活が大きく影響していることがわかりました。
いつでもどこでもスマホで推しのスケジュールや日々の様子を動画で確認できたり、SNSで同じ推しを応援する仲間も見つけやすいので「ちょっと気になる、あの人」を検索してみることから、スタートさせてみませんか?きっと、フツーの日々が光り輝く毎日となり、人生が変わる…はず!
※ 座談会は感染予防の観点からオンラインで行われました。